5
月、
東京都内で、
熱中症の
疑いで
搬送された
人が100
人を
超えたことが
東京消防庁への
取材でわかりました。
新型コロナウイルスの
影響で
マスクの
着用が
求められていますが、
人との
距離や
気温などに
応じてマスクを
外すなど、
熱中症対策にも
心がけてほしいとしています。
東京消防庁によりますと、
都内で5
月に
入ってから29
日午後3
時までに、
熱中症の
疑いで
病院に
搬送された
人は、128
人にのぼったということです。
年代別では、▽70代が最も多く43人、▽80代が27人、▽60代が13人、▽90代以上が9人で、60代以上が全体の71%を占めました。
症状別では、「死亡」や「重篤」の人はいませんでしたが、▽生命の危険が強いと認められる「重症」が6人、▽入院の必要がある「中等症」は54人だったということです。
新型コロナウイルスの影響でマスクの着用が求められていますが、環境省や厚生労働省は、人との距離や気温などに応じてマスクを外すなど、熱中症対策にも心がけてほしいとしています。
また、東京消防庁は外出をなるべく控えて自宅で過ごす人も多いことから、暑いときは、適切にエアコンを使い、水分を補給してほしいと呼びかけています。
東京消防庁によりますと、去年の夏は熱中症の疑いで5634人が搬送され、過去5年では、おととしの7960人に次いで2番目に多くなりました。
梅雨の合間に突然気温が上昇する日や、蒸し暑い日に搬送者が増える傾向があり、8月1日が最も多く、1日だけで366人が搬送されました。
年代別では、65歳以上が全体のおよそ半数を占めました。
搬送された段階での症状では、▽入院の必要がある「中等症」以上と診断されたのは2328人で、全体の4割を占め、このうち、▽生命の危険が強いと認められた「重症」以上は272人でした。
救急要請があった場所は、▽「住宅などの居住場所」がおよそ4割を占める2267人で、▽路上や駅などの「道路・交通施設」が1716人で3割余りでした。
具体的なケースとしては、去年6月、60代の男性が朝、起きた時に脱力感があり、動くことができず熱中症の疑いで搬送されました。
当時の気温は26度、湿度は76%で、東京消防庁は、気温が高くなくても湿度が高いと熱中症になることがあると注意を呼びかけています。
同じ6月には、小学校のグラウンドで体育の授業を終えたあと、15人の児童が体調不良を訴えて搬送され、屋外では帽子を使用したり、襟元を緩めたりして過ごしてほしいとしています。
対策としては、やや暑い環境で運動すると、体が次第に暑さに慣れることから、今の時期からウォーキングなどをするのが効果的だということです。