「次つぎなる波なみ」に備そなえて 専門せんもん家か会議かいぎの新しん提言ていげん（詳細しょうさい） 新型しんがたコロナ

検査けんさ体制たいせい

4月つき上旬じょうじゅんから中旬ちゅうじゅんにかけて感染かんせん者しゃ数すうが増ふえた際さいに、保健所ほけんじょの業務ぎょうむの増大ぞうだいや検体けんたいを取とる体制たいせいや検査けんさ機関きかんの不足ふそくなどで、必要ひつような人ひとに迅速じんそくな検査けんさが行おこなえなかったとして、

▽保健所ほけんじょ業務ぎょうむの一部いちぶを外部がいぶに委託いたくすること、

▽医師いし会かいなどと連携れんけいして地域ちいき外来がいらい・検査けんさセンターを設置せっちすること、

▽民間みんかんの検査けんさ機関きかんを活用かつようすることなどで相談そうだんから検査けんさを受うけるまでの日数にっすうを減へらしていくこと、を提言ていげんしています。

医療いりょう提供ていきょう体制たいせい

今後こんご、感染かんせんが拡大かくだいする局面きょくめんを見据みすえて重症じゅうしょう度ど別べつに医療いりょう提供ていきょう体制たいせいを確保かくほしておくべきとしました。そして感染かんせんが小康しょうこう状態じょうたいでも、突然とつぜん、比較的ひかくてき大だい規模きぼなクラスターが発生はっせいすることを想定そうていして、最低さいてい限げん必要ひつような病床びょうしょうなどを確保かくほするべきとしました。

また、

▽軽症けいしょう者しゃが療養りょうようする宿泊しゅくはく施設しせつを常時じょうじ1か所かしょ以上いじょう確保かくほしておくことや、

▽病床びょうしょうが足たりなくなった場合ばあいを想定そうていして、周辺しゅうへんの都道とどう府県ふけんと連携れんけいできるよう事前じぜんに体制たいせいを整ととのえておく必要ひつようがある、

と指摘してきしています。

保健所ほけんじょ機能きのう・サーベイランス・感染かんせん症しょう予防よぼう対策たいさく

▽濃厚のうこう接触せっしょく者しゃの調査ちょうさやクラスターの把握はあくなどを行おこなう人材じんざいの育成いくせいを進すすめること、

▽全国ぜんこくの感染かんせん状況じょうきょうを迅速じんそくに把握はあくするために新あらたに立たち上あげた、新型しんがたコロナウイルスの情報じょうほうを行政ぎょうせいが共有きょうゆうするシステムを全国ぜんこくで導入どうにゅうし活用かつようすること、などを挙あげています。

病院びょういん・高齢こうれい者しゃ施設しせつの予防よぼう対策たいさく

政府せいふの専門せんもん家か会議かいぎの提言ていげんでは、病院びょういんや高齢こうれい者しゃ施設しせつなど重症じゅうしょう化かのリスクが高たかい人ひとが集あつまる場所ばしょでの感染かんせん予防よぼう対策たいさくが盛り込もりこまれました。

国内こくないの院内いんない感染かんせんが起おこった要因よういんとして、発症はっしょうしても軽症けいしょうが多おおいことなどから感染かんせんに気きがつかなかったこと、更衣こうい室しつや休憩きゅうけい室しつなどで他たのスタッフと接せっする機会きかいが多おおかったこと、同おなじパソコンなどを共同きょうどうで使つかっていたこと、▽スタッフが少すくない時間じかん帯たいで患者かんじゃや入居にゅうきょ者しゃへの対応たいおうに追おわれ、手ての消毒しょうどくがおろそかになったこと、などを挙あげています。

そのうえで対策たいさくとして、

▽基本きほん的てきな感染かんせん症しょう対策たいさくの徹底てってい、

▽地域ちいきで流行りゅうこうが起おこり始はじめた場合ばあいには幅広はばひろにＰＣＲ検査けんさや抗原こうげん検査けんさを行おこなうこと、

▽事前じぜんの備そなえとして専門せんもん的てきな助言じょげんができる人材じんざいを育成いくせいしておくこと、などを挙あげています。

特とくに高齢こうれい者しゃ施設しせつや障害しょうがい者しゃ施設しせつは、

▽施設しせつ内ないで感染かんせんが起おきた場合ばあい、職員しょくいんの自宅じたく待機たいきなどで人材じんざい不足ふそくが起おきることから、都道とどう府県ふけんと関係かんけい団体だんたいが連携れんけいして地域ちいきの実情じつじょうに応おうじた人材じんざい確保かくほ策さくを講こうじること、

▽都道とどう府県ふけんが代かわりとなるサービスを確保かくほすること、などが要ようだと指摘してきしています。

クラスター対策たいさく これまでの成果せいかや意義いぎ

政府せいふの専門せんもん家か会議かいぎは、日本にっぽんが進すすめてきた、集団しゅうだん感染かんせんに重点じゅうてん的てきに対処たいしょするいわゆる「クラスター対策たいさく」について、これまでの成果せいかや意義いぎについてまとめています。

クラスター対策たいさくは、感染かんせん者しゃの集団しゅうだん＝クラスターを早期そうきに見つけ出みつけだし、濃厚のうこう接触せっしょくした人ひとたちを調しらべることで、感染かんせん拡大かくだいを遅おくらせたり最小さいしょう限げんで抑おさえたりするものです。

国くには専門せんもん家かの助言じょげんを受うけ、ことし2月つきに、専門せんもん家かなどで作つくる「クラスター対策たいさく班はん」を厚生こうせい労働ろうどう省しょうに設置せっちしました。

これについて専門せんもん家か会議かいぎは、日本にっぽんのクラスターへの対策たいさくにより、海外かいがいでも認識にんしきされていなかった「密閉みっぺい・密集みっしゅう・密接みっせつ」の「3つの密みつ」の環境かんきょうで集団しゅうだん感染かんせんが起おこりやすいという特徴とくちょうを早期そうきに発見はっけんし、

▽「3つの密みつ」を避さけるという効果こうか的てきな対応たいおう策さくを呼よびかけることができたことや、

▽クラスターが次々つぎつぎと連鎖れんさする大だい規模きぼな感染かんせん拡大かくだいを未然みぜんに防ふせげたこと、などの成果せいかにつながったと評価ひょうかしています。