国連はことし
創設から75
年となります。
地球温暖化対策の
遅れや
大国間の
軍拡競争が
顕著に
なるなかで、
国連創設の
原点で
ある国際協調を
取り戻せるのか
どうか
難題を
抱えた
1年となります。
国連=
国際連合は
第2次世界大戦の
戦禍を
繰り返さないことを
目的に1945
年6月、
戦勝国を
含む50
か国の
代表が
アメリカ西海岸のサンフランシスコに
集まって
国連憲章に
署名し、10
月に
創設されました。
ことしで創設から75年となるなか、グテーレス事務総長が193の加盟国からなる国連の運営に当たっていますが、多くの難題に直面しています。
最大の課題は地球温暖化対策で、先月スペインで開かれた対策を話し合う会議COP25では、国連は各国に求めている温室効果ガスの削減目標をさらに引き上げることを目指しましたが、合意は得られませんでした。
グテーレス事務総長は、先月、NHKの単独インタビューで「気候変動は将来の問題ではなく、今ある危機だ。われわれは温暖化に向き合う十分な勇気を持つ必要がある」と述べて、各国に対して政治的な意志を発揮するよう繰り返し求める考えを示しました。
しかし、アメリカがパリ協定からの離脱を決めたこともあり、温暖化対策で結束するのはますます困難になっています。
また、安全保障理事会はアメリカとロシア、中国の立場の違いから国際紛争で有効な解決策を見いだすことができていません。
さらに、この3か国による軍拡競争も激しさを増していて、国連創設の原点である国際協調を取り戻せるのかどうか難題を抱えた1年となります。