日本新聞: ゴキブリ繁殖し生態系に影響懸念小笠原諸島西之島

ゴキブリ繁殖はんしょくし生態せいたい系けいに影響えいきょう懸念けねん小笠原おがさわら諸島しょとう西之にしの島とう

Jan 11, 2020 05:01

Furigana

噴火ふんか活動かつどうで面積めんせきが拡大かくだいした小笠原おがさわら諸島しょとうの西之にしの島とうで、ゴキブリが繁殖はんしょくしているのが確認かくにんされ、環境省かんきょうしょうは対応たいおうを検討けんとうすることにしています。小笠原おがさわら諸島しょとうの父島ちちじまの西にし、およそ130キロにある無人島むじんとう、西之にしの島とうでは、平成へいせい25年ねんに活発かっぱつな噴火ふんか活動かつどうが始はじまり、海上かいじょう保安庁ほあんちょうなどによりますと、島しまの面積めんせきはおよそ10倍ばいに広ひろがっています。

環境省かんきょうしょうが去年きょねん９月くがつ、生態せいたい系けいの変化へんかを調しらべるため３さん年ねんぶりに上陸じょうりく調査ちょうさを行おこなったところ、「ワモンゴキブリ」が大量たいりょうに確認かくにんされました。

ゴキブリは活発かっぱつな噴火ふんか活動かつどうが始はじまる前まえから島しまにいて、漁業ぎょぎょう者しゃの船ふねなどから入り込はいりこんだとみられていましたが、噴火ふんか後ごも生き残いきのこっていたうえ数すう百ひゃく匹ひきに増ふえている可能かのう性せいがあるということです。

成虫せいちゅうは体長たいちょうおよそ４よんセンチと、島しまで見みつかったほかの昆虫こんちゅうと比くらべて大おおきいことなどから、生態せいたい系けいへの影響えいきょうが懸念けねんされるということです。

ゴキブリが繁殖はんしょくした理由りゆうはまだよく分わかっていないということで、環境省かんきょうしょうは専門せんもん家かと協力きょうりょくして分析ぶんせきを進すすめるとともに、駆除くじょを検討けんとうすることにしていますが、繁殖はんしょく力りょくの強つよいゴキブリを駆除くじょする過程かていでほかの生物せいぶつも死しんでしまったり、生態せいたい系けいのバランスが崩くずれてしまったりするおそれもあることから、「状況じょうきょうを観察かんさつしながら対応たいおうを考かんがえていきたい」としています。