東京とうきょう五輪ごりん開幕かいまくまで半年はんとし「金メダルきんめだる30個こ」目標もくひょうの実現じつげんは

これまで日本にっぽんが獲得かくとくした金メダルきんめだるのうちおよそ87％は「お家芸おいえげい」とも呼よばれる柔道じゅうどう、レスリング、体操たいそう、競泳きょうえいの４よっつの競技きょうぎが占しめ、東京とうきょう大会たいかいでも相当そうとう数すうの金メダルきんめだるを見込みこんでいます。

しかし去年きょねんの世界せかい選手権せんしゅけんの金メダルきんめだるは体操たいそうがゼロに終おわったほか、競泳きょうえいも瀬戸せと大だい也選手せんしゅの２ふたつにとどまるなど、この１いち年ねんの国際こくさい大会たいかいでの成績せいせきが伸び悩のびなやんでいて、目標もくひょう達成たっせいのためにはさらなる奮起ふんきが求もとめられます。

またバドミントンなど新あらたな「お家芸おいえげい」と期待きたいされる競技きょうぎに加くわえ、新しん競技きょうぎや復活ふっかつした競技きょうぎでどれだけ獲得かくとく数すうを伸のばせるかも重要じゅうようなポイントです。

新しん競技きょうぎでは空手からて「形かたち」の喜友名きゅうな諒りょう選手せんしゅや清水しみず希のぞみ容よう選手せんしゅに、スポーツクライミングでは楢崎ならさき智さとし亜あ選手せんしゅや野口のぐち啓あきら代だい選手せんしゅなどに、さらにスケートボードでも男女だんじょの複数ふくすうの選手せんしゅに金メダルきんめだるの期待きたいがかかります。

北京ぺきん大会たいかい以来いらい、12年ねんぶりに復活ふっかつした野球やきゅうとソフトボールの日本にっぽんで人気にんきの高たかい団体だんたい競技きょうぎも頂点ちょうてんをねらいます。

ＪＯＣじぇいお-し-の山下やました泰裕やすひろ会長かいちょうは「選手せんしゅがみずからやってきたことを信しんじ、仲間なかまを信しんじてひたむきにプレーすれば間違まちがいなく到達とうたつする」と実現じつげんへの手応てごたえを口くちにしています。

開幕かいまく直前ちょくぜんまで続つづく激はげしい代表だいひょう争あらそいの中なかで新あらたな金メダルきんめだる候補こうほが生うまれるのか、自国じこく開催かいさいのオリンピックで本番ほんばんに向むけた調整ちょうせいや大会たいかい期間きかん中ちゅうにおける「地の利ちのり」を生いかすことができるのか、「金メダルきんめだる30個こ」の目標もくひょう達成たっせいへ勝負しょうぶの半年はんとしとなります。

大会たいかい直前ちょくぜんまで激はげしい代表だいひょう争あらそい

東京とうきょうオリンピックに向むけては各かく競技きょうぎで世界せかい選手権せんしゅけんの金きんメダリストなど合あわせて58人にんがすでに日本にっぽん代表だいひょうに内定ないていしています。一方いっぽうで代表だいひょう選手せんしゅの総数そうすうは史上しじょう最多さいたのおよそ600人にんに上のぼる見通みとおしで、大会たいかい直前ちょくぜんまで激はげしい代表だいひょう争あらそいが続つづきます。

このうち柔道じゅうどうで代表だいひょうに内定ないていしているのは女子じょし78キロを超こえるクラスの素もと根ね輝てる選手せんしゅです。丸山まるやま城じょう志郎しろう選手せんしゅと阿部あべ一いち二に三さん選手せんしゅが激はげしく争あらそう男子だんし66キロ級きゅうなどその他そのたの階級かいきゅうの代表だいひょうは、来月らいげつヨーロッパで行おこなわれる国際こくさい大会たいかいのあとや、４月しがつの全日本ぜんにほん選抜せんばつ体重たいじゅう別べつ選手権せんしゅけんのあとに、内容ないようを踏ふまえて内定ないていが出でます。

レスリングは文田ふみた健一郎けんいちろう選手せんしゅや、川井かわい梨なし紗子さえこ選手せんしゅと友香子ゆかこ選手せんしゅの姉妹しまいなど６ろく人にんが内定ないていしています。日本にっぽんが出場しゅつじょう枠わくを獲得かくとくしている階級かいきゅうでは３月さんがつに代表だいひょう決定けってい戦せんが行おこなわれ、このほかの階級かいきゅうは３月さんがつのオリンピックアジア予選よせんなどで出場しゅつじょう枠わくを獲得かくとくした選手せんしゅが内定ないていします。

体操たいそうは６月ろくがつまで代表だいひょう争あらそいが続つづき、連覇れんぱを目指めざす男子だんし団体だんたいは５月ごがつのＮＨＫえぬえいちけい杯はいで４よん選手せんしゅが内定ないていします。

競泳きょうえいで内定ないていしているのは瀬戸せと大だい也選手せんしゅ１いち人にんです。４月しがつの日本にっぽん選手権せんしゅけんが一いち発はつ勝負しょうぶの代表だいひょう選考せんこう会かいとなり、個人こじん種目しゅもくでは上位じょうい２に位いに入はいったうえで日本にっぽん水泳すいえい連盟れんめいが定さだめる派遣はけん標準ひょうじゅん記録きろくを突破とっぱした選手せんしゅが内定ないていします。

陸上りくじょうのマラソンは去年きょねんのＭＧＣで男女だんじょそれぞれ２に人にんずつが代表だいひょうに内定ないていしていて、３月さんがつまでに行おこなわれる選考せんこうレースの結果けっかを受うけて最後さいごの１いち枠わくが決きまります。

競歩きょうほは男子だんし３さん人にんがすでに内定ないていし、残のこりは４月しがつまでの国内こくない選考せんこうレースでの成績せいせきなどを基もとに選考せんこうされます。

男子だんし100メートルなどトラックとフィールドの各かく種目しゅもくは６月ろくがつ下旬げじゅんの日本にっぽん選手権せんしゅけんの結果けっかを受うけて多おおくの選手せんしゅが内定ないていします。

バドミントンは１いち年間ねんかんの国際こくさい大会たいかいで獲得かくとくしたポイントに基もとづく４月しがつ30日にち付づけの世界せかいランキングで、シングルスは16位い以内いない、ダブルスは８はち位い以内いないに入はいった選手せんしゅ・ペアのうち上位じょうい２ふたつが内定ないていします。

空手からてはフランスで今月こんげつ下旬げじゅんに行おこなわれる国際こくさい大会たいかいのあと発表はっぴょうされる世界せかいランキングで最初さいしょの内定ないていが出でます。その後そのごも４月しがつまでに随時ずいじ発表はっぴょうされる世界せかいランキングを踏ふまえて内定ないていします。

スケートボードはオリンピック出場しゅつじょうへのポイントを獲得かくとくできる国際こくさい大会たいかいが５月ごがつまで各地かくちで開催かいさいされ、その結果けっかを受うけて内定ないていします。

野球やきゅう・ソフトボールは野球やきゅうでは稲葉いなば篤あつし紀きの監督かんとくを中心ちゅうしんに来月らいげつのプロ野球やきゅう12球団きゅうだんのキャンプから視察しさつを始はじめ、シーズン中ちゅうも選手せんしゅの調子ちょうしやコンディションを慎重しんちょうに見極みきわめて、24人にんのメンバーの選考せんこうを進すすめます。

ソフトボールは来月らいげつにかけてオーストラリアで行おこなわれる国際こくさい大会たいかいなどの結果けっかを踏ふまえ、３月さんがつに代表だいひょうメンバー15人にんを決きめる予定よていです。

スポーツクライミングは去年きょねんの世界せかい選手権せんしゅけんの結果けっかを受うけて、男子だんしの楢崎ならさき智さとし亜あ選手せんしゅと女子じょしの野口のぐち啓あきら代だい選手せんしゅが内定ないていしています。残のこる男女だんじょ１いち枠わくについては、国際こくさい競技きょうぎ団体だんたいが去年きょねん10月つきに世界せかい選手権せんしゅけんで出場しゅつじょう権けんを得えた２に人にん目めの選手せんしゅで確定かくていしたと解釈かいしゃくを変更へんこうし、対象たいしょう選手せんしゅの中なかで５月ごがつの大会たいかいの最さい上位じょういの選手せんしゅを内定ないていする方針ほうしんだった日本にっぽん協会きょうかいと対立たいりつしています。このままでは国内こくないの選考せんこうレースが成立せいりつしなくなるとして、日本にっぽん側がわが国際こくさい競技きょうぎ団体だんたいの解釈かいしゃくの取り消とりけしを求もとめてスポーツ仲裁ちゅうさい裁判所さいばんしょに提訴ていそしていて、その結果けっかが注目ちゅうもくされます。