福岡ふくおか国際こくさいマラソン 五輪ごりん代表だいひょう候補こうほ出でず 藤本ふじもとは派遣はけん設定せってい記録きろく切きれず

残のこる１いち枠わくは、国内こくないの男女だんじょそれぞれ３みっつのレースで「派遣はけん設定せってい記録きろく」を切きる選手せんしゅがいれば、記録きろくが最もっともよかった選手せんしゅが選えらばれ、記録きろくを切きる選手せんしゅがいなければ、ＭＧＣの３さん位いの選手せんしゅが選えらばれます。

１いち日にちの福岡ふくおか国際こくさいマラソンは、男子だんしの最初さいしょの選考せんこうレースで日本にっぽん記録きろくを更新こうしんする派遣はけん設定せってい記録きろくの２に時間じかん５ご分ふん49秒びょう以内いないのタイムを出だせるかが焦点しょうてんでした。

レースは、序盤じょばんから自己じこベストのタイムが日本にっぽん選手せんしゅトップの藤本ふじもと選手せんしゅや佐藤さとう悠ゆう基もと選手せんしゅといったＭＧＣに出場しゅつじょうした選手せんしゅたちが日本にっぽん記録きろくよりも速はやいペースで引っ張ひっぱりました。

その後そのご、27キロすぎに佐藤さとう選手せんしゅなどが遅おくれ、藤本ふじもと選手せんしゅとモロッコのエルマハジューブ・ダザ選手せんしゅの一騎打いっきうちとなりましたが、30キロすぎにダザ選手せんしゅが飛び出とびだすと藤本ふじもと選手せんしゅは離はなされました。

藤本ふじもと選手せんしゅは、その後そのごペースが大おおきく落おちて自己じこベストより１いち分ふん40秒びょう近ちかく遅おそい２に時間じかん９きゅう分ふん36秒びょうの２に位いで、派遣はけん設定せってい記録きろくを切きることができず、このレースで代表だいひょう候補こうほとなる選手せんしゅは出でませんでした。

優勝ゆうしょうはダザ選手せんしゅで２に時間じかん７なな分ふん10秒びょうでした。

藤本ふじもと「いいチャレンジできた」

藤本ふじもと選手せんしゅは記者きしゃ会見かいけんで「悔くやしいという思おもいはあるが、途中とちゅうまではいいチャレンジができた。28キロくらいまではペースを維持いじできるという感覚かんかくがあったが、そこからの２に、３さんキロでいっぱいいっぱいになって失速しっそくしてしまった」と冷静れいせいに振り返ふりかえりました。

藤本ふじもと選手せんしゅは、今後こんごの残のこる２ふたつの選考せんこうレースに再ふたたび挑戦ちょうせんするかどうか明言めいげんを避さけましたが日本にっぽん記録きろく更新こうしんが求もとめられる設定せってい記録きろくについて「達成たっせいできなかったので言い訳いいわけのようになるが、今後こんご練習れんしゅうを積つんでいきコンディションやライバルとの関係かんけいがうまくいけば不可能ふかのうではないと思おもう」と一定いっていの手応てごたえを感かんじていました。

瀬古せこ氏し「記録きろくを破やぶる選手せんしゅが複数ふくすうでてきてほしい」

日本にっぽん陸上りくじょう競技きょうぎ連盟れんめいの瀬古せこ利彦としひこマラソン強化きょうか戦略せんりゃくプロジェクトリーダーは、レース後ごの記者きしゃ会見かいけんで「30キロまで果敢かかんに攻せめた藤本ふじもと選手せんしゅを褒ほめたい。最後さいごに失速しっそくしたがこういうレースをやったことは必かならず次つぎに生いきると思おもう。次つぎのレースでは２に時間じかん６ろく分ふん台だいや５ご分ふん台だいを出だしてくれると思おもう」と評価ひょうかしました。

残のこる２ふたつの選考せんこうレースで設定せってい記録きろくとなる大迫おおさこ傑すぐる選手せんしゅが持もつ日本にっぽん記録きろくを更新こうしんする可能かのう性せいについては「大迫おおさこ選手せんしゅ自身じしんもレースに出でるかもしれないが大迫おおさこ選手せんしゅの記録きろくを破やぶる選手せんしゅが複数ふくすう出でてきてほしいと期待きたいしている。２に時間じかん５ご分ふん49秒びょうというタイムは世界せかいでは当たり前あたりまえになっている。５ご分ふん台だいが当たり前あたりまえになる地力じりきをつけていかないといけない」と話はなしました。

マラソン代表だいひょう 最後さいごの１いち枠わくは…

東京とうきょうオリンピックのマラソンの代表だいひょう３さん人にんのうち、ことし９月くがつに行おこなわれた代表だいひょう選考せんこうレース、ＭＧＣ＝マラソングランドチャンピオンシップで男女だんじょとも２に人にんずつ決きまりましたが、最後さいごの１いち枠わくは来年らいねん３月さんがつまでに行おこなわれる対象たいしょうレースの結果けっかを受うけて決きまります。

ＭＧＣでは、本番ほんばんで力ちからを発揮はっきできる高たかい「調整ちょうせい能力のうりょく」が求もとめられましたが、男女だんじょの最後さいごの１いち枠わくは、「スピード」を重視じゅうしし国内こくないで行おこなわれるそれぞれ３みっつのレースで「派遣はけん設定せってい記録きろく」を切きった選手せんしゅの中なかから、最もっとも記録きろくがよかった選手せんしゅが選えらばれます。

「派遣はけん設定せってい記録きろく」は、男子だんしが日本にっぽん記録きろくを更新こうしんする２に時間じかん５ご分ふん49秒びょう、女子じょしが２に時間じかん22分ふん22秒びょうと、ハードルの高たかいタイムとなっています。

対象たいしょうレースは「ＭＧＣファイナルチャレンジ」と呼よばれ、男子だんしが１いち日にち行おこなわれた福岡ふくおか国際こくさいマラソンのほか、来年らいねん３月さんがつの東京とうきょうマラソンと、びわ湖びわこ毎日まいにちマラソン、女子じょしが今月こんげつ８はち日にちのさいたま国際こくさいマラソン、来月らいげつの大阪おおさか国際こくさい女子じょしマラソンと３月さんがつの名古屋なごやウィメンズマラソンです。

「派遣はけん設定せってい記録きろく」を切きる選手せんしゅが出でない場合ばあいは、ＭＧＣで３さん位いに入はいった男子だんしは大迫おおさこ傑すぐる選手せんしゅと女子じょしは小原おはら怜れい選手せんしゅが代表だいひょうに内定ないていします。

東京とうきょうオリンピックのマラソン代表だいひょうはＭＧＣの結果けっか、男子だんしでは中村なかむら匠たくみ吾われ選手せんしゅと服部はっとり勇いさむ馬ば選手せんしゅが、女子じょしでは前田まえだ穂みのる南みなみ選手せんしゅと鈴木すずき亜あ由子ゆうこ選手せんしゅが内定ないていしています。

川内かわうち選手せんしゅは99回かい目めのマラソン

公務員こうむいんランナーとして活躍かつやくし、現在げんざいはプロランナーとして活動かつどうしている川内かわうち優輝ゆき選手せんしゅは、今回こんかいの福岡ふくおか国際こくさいマラソンが99回かい目めのマラソンとなりました。

川内かわうち選手せんしゅは、日本にっぽん記録きろくのペースで進すすんだ先頭せんとう集団しゅうだんから離はなれされたものの、終盤しゅうばんは粘ねばりの走はしりを見みせ、今こんシーズン２に番目ばんめのタイムとなる２に時間じかん12分ふん50秒びょうで12位いとなりました。

川内かわうち選手せんしゅは「10月つきの世界せかい選手権せんしゅけんにピークをあわせていたので、スピードが落おちていた。調子ちょうしは上向うわむいていたものの、福岡ふくおかというレベルの高たかいレースでは通用つうようしなかった」とレースを振り返ふりかえりました。

２に週間しゅうかん後ごの今月こんげつ15日にちに山口やまぐち県けんで行おこなわれる「防府ほうふ読売よみうりマラソン」で100回かい目めのマラソンを迎むかえる予定よていで、「20度ど近ちかくなったきょうのレースと違ちがい、涼すずしくなれば本当ほんとうに調子ちょうしがあがってくるので、明あかるく前向まえむきに頑張がんばります」と意気込いきごみを話はなしていました。