일본어 뉴스: 競泳池江璃花子が東京五輪代表に内定メドレーリレーで

競泳きょうえい池いけ江こう璃花子はなこが東京とうきょう五輪ごりん代表だいひょうに内定ないていメドレーリレーで

Apr 4, 2021 19:04

Furigana

競泳きょうえいの日本にっぽん選手権せんしゅけん、女子じょし100メートルバタフライの決勝けっしょうで白血病はっけつびょうから競技きょうぎに復帰ふっきした池いけ江こう璃花子はなこ選手せんしゅが57秒びょう77で優勝ゆうしょうし、東京とうきょうオリンピックのメドレーリレーの派遣はけん標準ひょうじゅん記録きろくを突破とっぱし代表だいひょうに内定ないていしました。

「ただいま」

女子じょし100メートルバタフライの決勝けっしょう、池いけ江こう選手せんしゅは「ただいま」とつぶやいて、スタート台だいへ向むかいました。

復帰ふっき直後ちょくごから課題かだいとしてきたスタートでやや出遅でおくれ、序盤じょばんは5レーンの相馬そうまあい選手せんしゅに先行せんこうを許ゆるし、頭あたま1つ分ぶんの差さを追おいかける展開てんかいとなりました。それでも50メートルのターンでは0秒びょう03差さに迫せまり、横並よこならびでの接戦せっせんで迎むかえた最後さいごの25メートル、池いけ江こう選手せんしゅが一気いっきに抜け出ぬけだしてリードを奪うばい、トップでフィニッシュしました。

タイムは57秒びょう77。電光でんこう掲示板けいじばんを振り返ふりかえり、3年ねんぶりの優勝ゆうしょう、そして東京とうきょうオリンピックのメドレーリレーの派遣はけん標準ひょうじゅん記録きろくを突破とっぱしたタイムを確認かくにんした池いけ江こう選手せんしゅは、スタート台だいにつかまったまま涙なみだを流ながし、しばらくプールから上あがることができませんでした。

プールサイドで行おこなわれた優勝ゆうしょうインタビューでは「本当ほんとうにこの種目しゅもくは優勝ゆうしょうをねらっていなかったので、何なん番ばんでもここにいることに幸しあわせを感かんじようと思おもった。57秒びょうが出でるとは思おもっていなかった。つらくてもしんどくても、努力どりょくは必かならず報むくわれると感かんじた」と泣なきながら答こたえた20歳さい。自身じしんも驚おどろく会心かいしんのレースで、3年ねんぶりの日本一にっぽんいちの座ざをつかみました。

また「自分じぶんが勝かてるのはずっと先さきのことだと思おもっていました。リレーでも入いれると思おもっていなかったのでうれしいです」、「残のこりの種目しゅもくもあるので気きを抜ぬかずに頑張がんばりたい」と、次つぎを見据みすえていました。

おととし白血病はっけつびょうと診断しんだん去年きょねん8月つきにレース復帰ふっき

池いけ江こう選手せんしゅは東京とうきょう都と出身しゅっしんの20歳さい。バタフライと自由形じゆうがたが専門せんもんで、水みずの抵抗ていこうが少すくない美うつくしい水中すいちゅう姿勢しせいと、肩かた周まわりの関節かんせつの柔やわらかさを生いかした大おおきく伸のびやかな泳およぎが持ち味もちあじです。

16歳さいで出場しゅつじょうした2016年ねんのリオデジャネイロオリンピックでは女子じょし100メートルバタフライで5位いに入はいりました。25メートルプールの短たん水路すいろの記録きろくと合あわせて個人こじん種目しゅもくで「11」の日本にっぽん記録きろくを持もっています。

おととし2月つきに白血病はっけつびょうと診断しんだんされて闘病とうびょうのため競技きょうぎを離はなれましたが、およそ10か月かげつの入院にゅういん生活せいかつなどをへて、去年きょねん8月つきにレースに復帰ふっきしました。

復帰ふっき後ごは日本にっぽん選手権せんしゅけんまでの間まに5つの大会たいかいに出場しゅつじょうし、ことし2月つきの大会たいかいでは50メートルバタフライでおととしの世界せかい選手権せんしゅけんの決勝けっしょう進出しんしゅつに相当そうとうする好こうタイムをマークするなど、着実ちゃくじつに力ちからを取り戻とりもどしていることを印象いんしょうづけました。

今こん大会たいかいに向むけては、闘病とうびょうの影響えいきょうで一時いちじ15キロ以上いじょう落おちた体重たいじゅうや筋力きんりょくが戻もどりきっていないことで、レース序盤じょばんで出遅でおくれてしまう課題かだいに向き合むきあい、体からだを大おおきくするための“食しょくトレ”や、スタート練習れんしゅうに力ちからを入いれてきました。

自身じしんの力ちからの戻もどり具合ぐあいを踏ふまえて、2024年ねんのパリオリンピック出場しゅつじょうを目標もくひょうに掲かかげ、今こん大会たいかいは「すべての種目しゅもくでの決勝けっしょう進出しんしゅつ」を目指めざして、バタフライと自由形じゆうがたの4種目しゅもくにエントリーしていました。

池いけ江こうと100ｍめ-とるバタフライ

女子じょし100メートルバタフライは池いけ江こう選手せんしゅが最もっとも得意とくいとしてきた種目しゅもくで、白血病はっけつびょうと診断しんだんされる前まえの2018年ねんにマークし、現在げんざいでも日本にっぽん記録きろくの56秒びょう08は、その年としの世界せかい1位いのタイムでした。

去年きょねん8月つきにレース復帰ふっき直後ちょくごは体からだへの負担ふたんなどを考慮こうりょして出場しゅつじょう種目しゅもくを自由じゆう形がたに絞しぼっていましたが、5大会たいかい目めとなったことし2月つきの大会たいかいで初はじめて100メートルバタフライのレースに出場しゅつじょうし、59秒びょう44のタイムで日本にっぽん選手権せんしゅけんの出場しゅつじょうに必要ひつような参加さんか標準ひょうじゅん記録きろくをクリアしていました。

先月せんげつ、新潟にいがた県けん長岡ながおか市しで行おこなった最後さいごの強化きょうか合宿がっしゅくでは、1回かいの練習れんしゅうの中なかでそれまではほとんど入いれていなかったというバタフライの割合わりあいを増ふやして準備じゅんびを進すすめ「バタフライの練習れんしゅうを徐々じょじょに入いれているし『2月つきの大会たいかいよりは早はやいでしょう』という気持きもち」と話はなして、自信じしんをのぞかせていました。

3年ねんぶりの出場しゅつじょうとなった日本にっぽん選手権せんしゅけんで、最初さいしょのレースとなった3日にちの100メートルバタフライ予選よせんで、58秒びょう68のタイムで組くみトップとなり、全体ぜんたい2位いで準決勝じゅんけっしょうに進すすみました。

準決勝じゅんけっしょうでは、課題かだいとしてきたレース序盤じょばんでも出遅でおくれることなく、前半ぜんはんから力強ちからづよい泳およぎをみせて予選よせんからタイムを0秒びょう20縮ちぢめて58秒びょう48をマークし、全体ぜんたい3位いで決勝けっしょう進出しんしゅつを決きめていました。

かつての指導しどう者しゃ “自慢じまんの教え子おしえご”

池いけ江こう選手せんしゅを小学しょうがく2年生ねんせいから6年生ねんせいまで5年間ねんかん指導しどうを行おこない、今いまも親交しんこうがある東京とうきょう江戸川えどがわ区くのスイミングスクールの清水しみず桂かつらさんは、「テレビで優勝ゆうしょうを見届みとどけた瞬間しゅんかん、頭あたまが真っ白まっしろになって体からだが震ふるえた。2月つきの大会たいかいを現地げんちで見みたとき、100メートルはまだ厳きびしいのかなと感かんじたが、おととい試合しあい会場かいじょうで池いけ江こう選手せんしゅに会あって調子ちょうしを尋たずねたら“バキバキですよ”と笑顔えがおで答こたえたので、もしかしたらやってくれるのかもしれないと思おもっていた。これが僕ぼくの自慢じまんの教え子おしえご、池いけ江こう璃花子はなこの泳およぎ。日本にっぽんの多おおくの皆みなさんにすばらしい泳およぎを見みてもらえてうれしい」と話はなしていました。

東京とうきょうオリンピックについては、「これでようやくスタート台だいに立たてたと思おもっている。池いけ江こう選手せんしゅの第だい2の競技きょうぎ人生じんせいはまさにこれから始はじまる。オリンピック出場しゅつじょうというよりも王座おうざ奪還だっかんが一ひとつの目標もくひょうだったと思おもうので、この1種目しゅもくだけでなく、一ひとつ一ひとつ地道じみちに積み重つみかさねて一ひとつ一ひとつの種目しゅもくの王座おうざを取り戻とりもどしていってほしい。その結果けっか、その道そのみちの先さきに東京とうきょうオリンピックを含ふくめた何なにかがあるのではないかと思おもう。池いけ江こう選手せんしゅらしく、このまま笑顔えがおで突き進つきすすんでほしい」と、エールを送おくっていました。