福島第一原子力発電所で、
汚染水の
処理設備の
洗浄中に
放射性物質を
含む廃液を
浴び、
除染のため
一時入院した2
人の
作業員について、
東京電力は
このトラブルによる
被ばく線量が、
いずれも
法令で
定められた
限度を
下回ったとする
推計結果を
明らかにしました。
福島第一原発では、ことし10月、汚染水の処理設備で行われていた配管の洗浄作業中に、放射性物質を含む廃液をタンクに流すホースが外れて作業員に廃液がかかり、汚染が確認された2人が除染のため一時、入院しました。
東京電力は14日、このトラブルによる2人の被ばく線量を推計した結果、全身への影響を表す値は0.9ミリシーベルトと0.6ミリシーベルトになったと明らかにしました。
放射線業務に携わる作業員は、1回の作業で計画していない被ばく線量が全身への影響で5ミリシーベルトを超えた場合、国に報告するよう法令で定められていますが、この限度を下回ったとしています。
また、廃液が付着した皮膚への影響を示す値は、88.3ミリシーベルトと55.8ミリシーベルトと推計され、こちらも年間の被ばく限度の500ミリシーベルトを下回ったとしています。
東京電力によりますとこれまでのところ2人の体調に異常は確認されていないということです。
このトラブルをめぐっては防水性のある装備の着用が徹底されていなかったり、予定にない作業が現場の判断で行われていたりと、東京電力の作業管理の問題が明らかになっています。