日本新聞: 「北朝鮮は拉致被害者の即時帰還を」国連で決議採択

「北朝鮮きたちょうせんは拉致らち被害ひがい者しゃの即時そくじ帰還きかんを」国連こくれんで決議けつぎ採択さいたく

Nov 16, 2018 10:11

Furigana

国連こくれんで北朝鮮きたちょうせんによる拉致らちを非難ひなんし、被害ひがい者しゃの即時そくじ帰還きかんを求もとめる決議けつぎが採択さいたくされ、日本にっぽんの別所べっしょ国連こくれん大使たいしは、北朝鮮きたちょうせんに対話たいわに応おうじるよう呼よびかけました。この決議けつぎは日本にっぽんとＥＵい-ゆ-＝ヨーロッパ連合れんごうが14年ねん連続れんぞくで共同きょうどう提案ていあんし、15日にち国連こくれん総会そうかいの委員いいん会かいで採択さいたくされました。

採決さいけつを離脱りだつした北朝鮮きたちょうせんや中国ちゅうごくなど９きゅうか国かこくを除のぞく国連こくれん加盟かめい国こくが賛成さんせいしました。

決議けつぎでは北朝鮮きたちょうせんについて移動いどうや表現ひょうげんの自由じゆうが奪うばわれ、人権じんけん状況じょうきょうに改善かいぜんは見みられないと指摘してきしています。また拉致らち問題もんだいについては「組織そしき的てきな拉致らちを非難ひなんする。北朝鮮きたちょうせんに対にたいして拉致らち被害ひがい者しゃの即時そくじ帰還きかんを求もとめる」としています。

採決さいけつに先立さきだって発言はつげんした日本にっぽんの別所べっしょ国連こくれん大使たいしは「拉致らち被害ひがい者しゃとその家族かぞくが長年ながねんにわたって受うけてきたとてつもない悲かなしみと苦痛くつうを思おもえば、この問題もんだいは一刻いっこくを争あらそう」と述のべました。そのうえで「日本にっぽんは相互そうごの不信ふしん感かんを乗り越のりこえ二に国こく間かんの懸案けんあんの速すみやかな解決かいけつに乗り出のりだす準備じゅんびができている」と述のべて、北朝鮮きたちょうせんに対にたいし、対話たいわに応おうじるよう呼よびかけました。

一方いっぽう、北朝鮮きたちょうせんのキム・ソン国連こくれん大使たいしは、北朝鮮きたちょうせんに人権じんけん問題もんだいはないと主張しゅちょうしたうえで「朝鮮ちょうせん半島はんとうの恒久こうきゅう的てきな平和へいわ体制たいせいに向むけた努力どりょくがなされ、和解わかいと協力きょうりょくの雰囲気ふんいきが醸成じょうせいされる中なか、今回こんかい、政治せいじ的てき批判ひはんと虚偽きょぎに満みちた決議けつぎが提案ていあんされたことに深ふかい懸念けねんと驚おどろきを禁きんじえない」と述のべて決議けつぎを拒否きょひする姿勢しせいを示しめしました。

河野こうの外相がいしょう「具体ぐたい的てきな行動こうどうを」

河野こうの外務がいむ大臣だいじんは談話だんわを発表はっぴょうし、「決議けつぎが採択さいたくされたことを歓迎かんげいする。決議けつぎは、拉致らち問題もんだいをはじめとする北朝鮮きたちょうせんの人権じんけん侵害しんがいについての国際こくさい社会しゃかいの強つよい懸念けねんの表あらわれであり、北朝鮮きたちょうせんに対にたいし、決議けつぎに示しめされた国際こくさい社会しゃかいの声こえを真摯しんし（しんし）に受け止うけとめ、拉致らち問題もんだいの早期そうき解決かいけつや国際こくさい社会しゃかいとの協力きょうりょくに向むけた具体ぐたい的てきな行動こうどうをとるよう、引き続ひきつづき強つよく求もとめていく」としています。