Japanese News: 再びフランス各地でデモ地元経済に影響も

再ふたたびフランス各地かくちでデモ地元じもと経済けいざいに影響えいきょうも

Dec 16, 2018 04:12

Furigana

マクロン政権せいけんに対にたいする抗議こうぎ活動かつどうが続つづくフランスでは、15日にちも再ふたたび全国ぜんこく各地かくちでデモが行おこなわれました。デモに参加さんかした人ひとは、先週せんしゅう末まつに比くらべ、大幅おおはばに減へりましたがマクロン政権せいけんが進すすめる改革かいかくへの不満ふまんは、依然いぜんとして解消かいしょうされていないことがうかがえます。フランスではマクロン政権せいけんの改革かいかくに抗議こうぎする大だい規模きぼなデモが先月せんげつから週末しゅうまつごとに行おこなわれていて、マクロン大統領だいとうりょうは今月こんげつ10日にち、最低さいてい賃金ちんぎんの引き上ひきあげなどの対策たいさくを打ち出うちだしました。

しかし、デモは15日にちも呼よびかけられ、パリでは観光かんこう名所めいしょのシャンゼリゼ通どおりなど３さんか所かしょに抗議こうぎ活動かつどうのシンボルとなっている黄色きいろいベストを着きた人ひとたちが集あつまりました。

一部いちぶでは、小競り合こぜりあいとなり、治安ちあん部隊ぶたいが参加さんか者しゃに向むけて、放水ほうすいしたり催涙さいるい弾だんを使つかったりしてデモの参加さんか者しゃを排除はいじょしていました。

内務省ないむしょうによりますと、15日にち午後ごご６ろく時じ現在げんざい、全国ぜんこくで６ろく万まん6000人にんが抗議こうぎ活動かつどうに参加さんかしていて、先週せんしゅうに比くらべ、およそ半数はんすうとなっています。

ただ、低てい所得しょとく者しゃ向むけの住宅じゅうたく補助ほじょの削減さくげんなどマクロン大統領だいとうりょうが進すすめる財政ざいせい再建さいけん策さくに伴ともなう負担ふたんへの反発はんぱつは根強ねづよく、依然いぜんとして市民しみんの不満ふまんが解消かいしょうされていないことがうかがえます。

デモに備そなえて、シャンゼリゼ通どおりなどの多おおくの店みせが休業きゅうぎょうを余儀よぎなくされ、クリスマス前まえにもかかわらず、買い物かいもの客きゃくや観光かんこう客きゃくは大幅おおはばに減少げんしょうし、地元じもと経済けいざいにも深刻しんこくな影響えいきょうが出で始はじめています。

日系にっけいの旅行りょこう会社かいしゃ「早はやく事態じたいが収束しゅうそくしてほしい」

先月せんげつ中旬ちゅうじゅん以降いこう、週末しゅうまつになると行おこなわれるデモを受うけて、旅行りょこう業界ぎょうかいも対策たいさくを迫せまられています。パリにある日系にっけいの旅行りょこう会社かいしゃ、「ＭｉｋｉＴｒａｖｅｌＡｇｅｎｃｙ」のケビン・ベルトンさんは「デモの呼よびかけが行おこなわれているＳＮＳを常つねにチェックして情報じょうほうを確認かくにんし、お客様おきゃくさまの安全あんぜんを最さい優先ゆうせんに考かんがえて旅行りょこうの手配てはいをしている」と話はなしています。

そのうえで、「毎週まいしゅう土曜どよう日びにデモが行おこなわれるシャンゼリゼ通どおりには行いかず、パリ近郊きんこうのベルサイユ宮殿きゅうでんなど安全あんぜんな場所ばしょに案内あんないしている。どうしてもパリに滞在たいざいする場合ばあいは、できるだけホテルから出でないように勧すすめている。早はやく事態じたいが収束しゅうそくしてほしい」と話はなしていました。

仏ふつ経済けいざいの専門せんもん家か「デモ続つづけば海外かいがいから投資とうしが減へる可能かのう性せいも」

フランス経済けいざいの専門せんもん家かは、先月せんげつ半なかばから毎週まいしゅう末まつ行おこなわれているデモが、経済けいざいに深刻しんこくな影響えいきょうを及およぼしていると指摘してきします。民間みんかんのシンクタンクのエコノミスト、エマニュエル・ジェスアさんは「デモによって、ホテルや飲食いんしょく店てん、観光かんこう業ぎょうが大だい打撃だげきを受うけていて、とりわけ観光かんこう業ぎょうへの打撃だげきは修復しゅうふくが難むずかしい。このままデモが続つづけば治安ちあんの悪化あっかを恐おそれて海外かいがいから投資とうしが減へる可能かのう性せいもある」として、デモが長期ちょうき的てきに経済けいざいに影響えいきょうを与あたえる可能かのう性せいを指摘してきしました。

また、相次あいつぐデモを受うけてマクロン政権せいけんが最低さいてい賃金ちんぎんの引き上ひきあげなどの対策たいさくを講こうじたことで、来年らいねんの財政ざいせい赤字あかじはＧＤＰじ-でぃ-ぴ-＝国内こくない総そう生産せいさんの3.4％に跳ね上はねあがり、ＥＵい-ゆ-＝ヨーロッパ連合れんごうが求もとめる３さん％以内いないというルールを達成たっせいできなくなる見通みとおしで、「マクロン大統領だいとうりょうは、増税ぞうぜいや、財政ざいせい支出ししゅつの削減さくげんなど対策たいさくを迫せまられるだろう」と話はなしています。