ことしの
防衛白書の
素案が
明らかになり、
新たにロシアによるウクライナへの
軍事侵攻に関する項目を
設け、
同じような
事態がインド
太平洋地域で
起きることを
許してはならないとして、
重大な
懸念を
持って
注視して
いく姿勢を
強調しています。
素案では、新たに設けたロシアによるウクライナへの軍事侵攻に関する項目で、力による一方的な現状変更は断じて認められず、国際秩序の根幹を揺るがす行為で、同じような事態がインド太平洋地域で起きることを決して許してはならないとしています。
そのうえで、ロシアの国際的な影響力や中国との協力に変化が生じる可能性があり、アメリカと中国の関係にも影響を与えかねないとして、重大な懸念を持って注視していく姿勢を強調しています。
また、台湾をめぐり、中国との軍事バランスが中国側に有利な方向に変化しており、一層の緊張感を持って動向を注視するとしています。
北朝鮮については、ことしに入ってICBM=大陸間弾道ミサイル級を含む弾道ミサイルの発射を極めて高い頻度で繰り返し、挑発を一方的にエスカレートさせているとして、重大かつ差し迫った脅威と位置づけています。
一方、年末までに改定する方針の国家安全保障戦略などについてはいわゆる「敵基地攻撃能力」も含め、あらゆる選択肢を議論するとともに、防衛関係費を増やすなど防衛力強化の加速に向けた取り組みを進めているとの記述にとどめています。
防衛白書は、ことし7月にも閣議で報告されて公表されます。