神奈川県厚木市で
車の
中に
放置された
幼いきょうだいが
死亡した
事件で
逮捕された
母親が
当日、1
時間ほどにわたってきょうだいを
車に
放置して
知人の
家に
滞在していた
疑いが
あることが
捜査関係者への
取材で
分かりました。
警察は
当時の
車内の
状況や
当日の
行動について
詳しく
調べています。
先月29日、厚木市内の公園の駐車場に止めた車の中で、長澤煌翔くん(1)と2歳の姉が意識を失っているのが見つかり、その後死亡した事件では市内に住む母親の長澤麗奈容疑者(21)が煌翔くんを車の中に放置した保護責任者遺棄の疑いで逮捕され、3日検察庁に送られました。
母親は当日の午後5時前、公園から「きょうだいの意識がない」などと通報していましたが、これまでの調べで直前に市内に住む知人の家を訪れ、その間、駐車場に止めた車の中にきょうだいを放置していた疑いがあることが分かっています。
さらにその後の調べで、母親がきょうだいを車に残して知人宅に滞在していた時間は1時間ほどだったとみられることが捜査関係者への取材で分かりました。
その後、知人の家を出て車で公園に移動し、きょうだいの異変を消防に通報したということです。
煌翔くんの死因は熱中症とみられ、警察は当時の車内の状況や母親の当日の行動についてさらに詳しく調べています。
児童相談所「非常に重く受け止め」
これを
受けて、
神奈川県と
児童相談所が
会見を
開きました。
事件の
前からネグレクトとして
調査していたということで、「
幼い命が
失われてしまったことは
非常に
遺憾です」と
述べました。
会見によりますと事件の3週間ほど前の先月8日に神奈川県寒川町の商業施設の駐車場で、1歳の長男が車内に放置されていたのが見つかり、このとき対応した警察から14日、児童相談所に通告があったということです。
児童相談所はネグレクトとして調査を始め、事件が発生した先月29日の午後4時20分ごろに母親の携帯電話に初めて電話をかけたということですが、電話は通じず母親と話すことはできなかったということです。
直後の午後5時ごろ、母親はきょうだいの異変を消防に通報していました。
通告を受けてから15日間たって初めて母親に連絡したことについては、ほかに虐待をうかがわせる情報はなく、警察が当時指導していたことなどから、緊急性がより高いと思われた案件の対応にあたっていたと説明しました。
厚木児童相談所の山岸秀俊所長は「私たちが関与した事案で幼い命が失われたのは誠に遺憾で、非常に重く受け止めています」と話しています。