世界的な
人気作家の
村上春樹さんが、
熊本地震からまもなく
4年となるのを
前に、22
日夜、
熊本市で
行われたトークイベントに
登壇し、「
変化をバネに
新しい価値観をつくって
いくしかない」と
熊本にエールを
送りました。
出版社の
文藝春秋が
開いた
催しには
およそ200
人が
集まり、
村上春樹さんは
作家の
吉本由美さん、
編集者の
都築響一さんとともに
登壇しました。
この中で村上さんたちは、5年前に熊本県を訪れた縁から熊本地震からの復興支援の募金1300万円余りを集め、熊本市内に残る夏目漱石の旧居などの復旧費用として贈った活動を紹介しました。
また、村上さんによる朗読が行われ、「馬が切符を売っている世界」など自身の短編作品を独特の深みのある声で読み上げました。
このあと、参加者から復興の在り方について質問を受けると、村上さんは阪神・淡路大震災で兵庫県芦屋市の実家が被災した経験を踏まえ、「復興は元どおりにしようとして戻るものではない。変化したことをバネにして新しい価値観をつくっていくしかない」と述べ、熊本にエールを送りました。
参加した福岡市の40代の女性は、「村上さんが朗読されるとは知らなかったので新たな一面を知ることができました。復興への思いも聞けて、熊本の人も力をもらえたと思います」と話していました。