【随時ずいじ更新こうしん】イスラエル パレスチナ 双方そうほうの死者ししゃ 4800人にん超ちょうに

パレスチナのガザ地区ちくをめぐる情勢じょうせいです。

※19日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。

《イスラエル・パレスチナの動うごき》

双方そうほうの死者ししゃは4800人にん超ちょうに

今月こんげつ7日にち以降いこうの一連いちれんの衝突しょうとつでイスラエル側がわでは少すくなくとも1400人にんが死亡しぼうした一方いっぽう、ガザ地区ちくでは少すくなくとも3400人にんが死亡しぼうし、双方そうほうの死者ししゃは4800人にんを超こえています。

ガザ地区ちくでは18日にちもイスラエル軍ぐんによる激はげしい空爆くうばくが続つづき、さらにガザ地区ちくの保健ほけん当局とうきょくは、地区ちく内ないで子こども600人にんを含ふくむ1300人にんががれきに閉じ込とじこめられて行方ゆくえ不明ふめいになっているとしています。

また、ガザ地区ちく北部ほくぶの病院びょういんで17日にちに起おきた爆発ばくはつについてガザ地区ちくの保健ほけん当局とうきょくはこれまでに471人にんの死亡しぼうが確認かくにんされたとしています。

これについてハマス側がわはイスラエル軍ぐんの攻撃こうげきによる被害ひがいだと主張しゅちょうしていますが、イスラエル側がわはガザ地区ちくにいるハマスとは別べつの武装ぶそう組織そしきが発射はっしゃしたロケット弾だんが落下らっかしたものだと主張しゅちょうし、互たがいを非難ひなんし合あっています。

ハマス イスラエル側がわの主張しゅちょうに反論はんろん 「病院びょういん攻撃こうげきは戦争せんそう犯罪はんざい」

多おおくの犠牲ぎせい者しゃを出だしたガザ地区ちくの病院びょういんの爆発ばくはつをめぐり、ハマス側がわはイスラエル軍ぐんの攻撃こうげきによる被害ひがいだと主張しゅちょうしていますが、イスラエル側がわは上空じょうくうからの映像えいぞうやレーダーシステムの記録きろくなどを分析ぶんせきした結果けっか、ガザ地区ちくにいるハマスとは別べつの武装ぶそう組織そしき「イスラム聖戦せいせん」が発射はっしゃしたロケット弾だんが落下らっかしたものだと主張しゅちょうしています。

これに対にたいしてハマスは18日にち、イスラエル側がわの主張しゅちょうに反論はんろんする新あらたな声明せいめいを出だしました。

この中なかでハマスは

▽イスラエル軍ぐんが攻撃こうげきを行おこなう前まえの警告けいこくとして病院びょういんに向むけて砲弾ほうだんを放はなち、あらかじめ避難ひなんするよう求もとめていたこと

▽爆発ばくはつの瞬間しゅんかんを記録きろくした映像えいぞうから、炎ほのおと爆発ばくはつ音おんの特徴とくちょうがこれまでに行おこなわれたイスラエルの攻撃こうげきによるものと一致いっちするなどとして、イスラエルが意図いと的てきに病院びょういんを攻撃こうげきしたと改あらためて主張しゅちょうしています。

ハマスは声明せいめいで「占領せんりょう軍ぐんは病院びょういんへの攻撃こうげきという犯罪はんざいの責任せきにんから逃のがれようとしている。病院びょういんへの意図いと的てきな攻撃こうげきはICC＝国際こくさい刑事けいじ裁判所さいばんしょの規程きていで定さだめられている戦争せんそう犯罪はんざいだ。このような行為こういは、世界せかいの良心りょうしんに衝撃しょうげきを与あたえる」としてICCに対にたいして、戦争せんそう犯罪はんざいとしての調査ちょうさを開始かいしするよう求もとめると主張しゅちょうしています。

一連いちれんの衝突しょうとつで19人にんのジャーナリストが死亡しぼう

イスラム組織そしきハマスとイスラエル軍ぐんとの一連いちれんの衝突しょうとつでは今月こんげつ7日にち以降いこう、これまでに少すくなくとも19人にんのジャーナリストが死亡しぼうしています。これはニューヨークに本部ほんぶがあり、報道ほうどうの自由じゆうを守まもる活動かつどうをしている国際こくさい的てきなNPO「CPJ＝ジャーナリスト保護ほご委員いいん会かい」が18日にち、発表はっぴょうしました。

それによりますと19人にんのうち15人にんがパレスチナ人じん、3人にんがイスラエル人じん、1人にんがレバノン人じんで、ガザ地区ちくの地元じもとメディアのジャーナリストや、レバノン南部なんぶの国境こっきょう付近ふきんで取材しゅざい中ちゅうだったロイター通信ろいた-つうしんのカメラマンなどが含ふくまれるということです。また、8人にんのジャーナリストが負傷ふしょうし、3人にんが行方ゆくえ不明ふめい、または拘束こうそくされたという報告ほうこくを受うけているということです。

CPJはこのほかにもジャーナリストの被害ひがいについて多おおくの情報じょうほうがあり、調査ちょうさを進すすめているとして「ジャーナリストは危機ききの時ときに重要じゅうような仕事しごとをしている民間みんかん人じんであり、標的ひょうてきになるようなことはあってはならない。この悲痛ひつうな紛争ふんそうを取材しゅざいするために大おおきな犠牲ぎせいを払はらっていて、すべての当事者とうじしゃは彼かれらの安全あんぜんを確保かくほするための措置そちを講こうじる必要ひつようがある」と訴うったえています。

イスラエル ガザ地区ちくに支援しえん物資ぶっし 条件じょうけん付つきで認みとめる声明せいめい

イスラエル政府せいふは18日にち、ネタニヤフ首相しゅしょうとアメリカのバイデン大統領だいとうりょうとの会談かいだんを受うけて、ガザ地区ちくに隣国りんごくエジプトから人道じんどう支援しえん物資ぶっしが入はいることを条件じょうけん付つきで認みとめるとする声明せいめいを発表はっぴょうしました。

声明せいめいでは「ガザ地区ちく南部なんぶにいる民間みんかん人じんのために、食料しょくりょうと水みず、それに医薬品いやくひんに限かぎりエジプトから運び込はこびこむことを妨害ぼうがいしない」としたうえで、ハマスの手てに物資ぶっしが渡わたることは阻止そしするとしています。

また、バイデン大統領だいとうりょうは帰国きこく途中とちゅうの機内きないで記者きしゃ団だんに対にたいし、エジプトのシシ大統領だいとうりょうが電話でんわ会談かいだんの中なかで、ガザ地区ちくとの境界きょうかいにある検問けんもん所しょから人道じんどう支援しえんのためにトラック20台だいを通過つうかさせることで合意ごういしたと明あきらかにしました。

ガザ地区ちくではイスラエル軍ぐんによる空爆くうばくが続つづき、これまでにおよそ100万まん人にんの住民じゅうみんが家いえを追おわれていて、人道じんどう状況じょうきょうが悪化あっかしています。

イスラエルとエジプトが合意ごういしたとされるなか、エジプトからガザ地区ちくへの物資ぶっしの搬入はんにゅうが滞とどこおりなく進すすみ、住民じゅうみんのもとに届とどけられるかが焦点しょうてんです。

《各国かっこくの反応はんのう》

国連こくれん安保理あんぽり 人道じんどう支援しえんの戦闘せんとう一いち時じ停止ていしなど 米べいの拒否きょひ権けんで否決ひけつ

イスラエルとイスラム組織そしきハマスの衝突しょうとつをめぐり、国連こくれん安全あんぜん保障ほしょう理事りじ会かいでは人道じんどう支援しえんのための戦闘せんとうの一時いちじ的てきな停止ていしなどを求もとめる決議けつぎ案あんの採決さいけつが行おこなわれ、15か国かこくのうち日本にっぽんを含ふくむ12か国かこくが賛成さんせいしましたが、アメリカが拒否きょひ権けんを行使こうしして否決ひけつされました。

アメリカは、イスラエルの自衛じえい権けんに言及げんきゅうがないなどと主張しゅちょうしましたが、各国かっこくからは遺憾いかんの意いが表明ひょうめいされました。

イスラエルとハマスの衝突しょうとつをめぐっては、国連こくれん安保理あんぽりに議長ぎちょう国こくのブラジルが▽ハマスによる攻撃こうげきや誘拐ゆうかいを非難ひなんし人質ひとじちの解放かいほうを求もとめる一方いっぽうで

▽人道じんどう支援しえんのための戦闘せんとうの一時いちじ的てきな停止ていしや

▽イスラエルがガザ地区ちく北部ほくぶの住民じゅうみんに出だした退避たいひ通告つうこくを撤回てっかいするよう求もとめる決議けつぎ案あんを、提出ていしゅつしていました。

採決さいけつは18日にち午前ごぜん、日本にっぽん時間じかんの18日にち夜よる行おこなわれ、理事りじ国こく15か国かこくのうち

▽日本にっぽんやフランスなど12か国かこくが賛成さんせいし

▽ロシアとイギリスが棄権きけんしましたが

▽常任じょうにん理事りじ国こくのアメリカが拒否きょひ権けんを行使こうしし、決議けつぎ案あんは否決ひけつされました。

アメリカのトーマスグリーンフィールド国連こくれん大使たいしは「決議けつぎ案あんにはイスラエルの自衛じえい権けんが言及げんきゅうされておらず失望しつぼうしている」と述のべた上うえで、バイデン大統領だいとうりょうによるイスラエル訪問ほうもんなどの外交がいこう努力どりょくの成果せいかを待まつべきだと主張しゅちょうしました。

これに対にたいしてロシアのネベンジャ国連こくれん大使たいしは「われわれはアメリカの偽善ぎぜんとダブルスタンダードを目の当まのあたりにした。アメリカは解決かいけつ策さくを見みつけることを望のぞんでいなかった」と述のべ、アメリカを強つよく非難ひなんしました。

このほか各国かっこくからも、決議けつぎ案あんが否決ひけつされたことに相次あいついで遺憾いかんの意いが表明ひょうめいされました。安保理あんぽりでアメリカが拒否きょひ権けんを行使こうししたのはおよそ3年ねんぶりで、アメリカのイスラエルを擁護ようごする姿勢しせいが改あらためて浮き彫うきぼりになりました。

国連こくれん安保理あんぽり ガザ地区ちくで起おきた病院びょういん爆発ばくはつも協議きょうぎ

国連こくれん安保理あんぽりでは、決議けつぎ案あんの採決さいけつに続つづいて、ガザ地区ちくの病院びょういんで起おきた爆発ばくはつをめぐって、対応たいおうを協議きょうぎする緊急きんきゅう会合かいごうが開ひらかれました。

各国かっこくからは、病院びょういんへの攻撃こうげきを非難ひなんするとともに、客観きゃっかん的てきな調査ちょうさを求もとめる意見いけんが相次あいつぎ、このうち日本にっぽんの石いし兼けん国連こくれん大使たいしは「罪つみのない人ひとたちが犠牲ぎせいになったことに強つよい憤いきどおりを感かんじる。いかなる理由りゆうでも病院びょういんや市民しみんに対にたいする攻撃こうげきは正当せいとう化かできない」と非難ひなんした上うえで、ガザ地区ちくに人道じんどう支援しえん物資ぶっしを届とどけなければならないと訴うったえました。

一方いっぽう、ロシアのネベンジャ国連こくれん大使たいしは「アメリカは人道的じんどうてきで道義どうぎ的てきな義務ぎむである決断けつだんができなかった」と述のべたほか、中国ちゅうごくの張ちょう軍ぐん国連こくれん大使たいしは「差し迫さしせまった人道じんどう危機ききを前まえに、安保理あんぽりが沈黙ちんもくする理由りゆうも決定けっていを遅おくらせる口実こうじつもない」と述のべ、戦闘せんとうの一時いちじ的てきな停止ていしなどを求もとめる決議けつぎ案あんに拒否きょひ権けんを行使こうししたアメリカを非難ひなんしました。

これに対にたいしてアメリカのトーマスグリーンフィールド国連こくれん大使たいしは「アメリカは一般いっぱん市民しみんの死傷ししょう者しゃを最小さいしょう限げんに抑おさえるため、イスラエルや地域ちいきの国々くにぐに、そして国連こくれんなどと引き続ひきつづき協力きょうりょくしていく」と強調きょうちょうしました。

岸田きしだ首相しゅしょう サウジアラビア皇太子こうたいしと電話でんわ会談かいだん テロへの憤いきどおり伝つたえる

イスラエル・パレスチナ情勢じょうせいをめぐり、岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは18日にち夜よる、サウジアラビアのムハンマド皇太子こうたいしと電話でんわで会談かいだんし、ガザ地区ちくの病院びょういんへの攻撃こうげきに対にたいする強つよい憤いきどおりを伝つたえ、人道じんどう状況じょうきょうの改善かいぜんや事態じたいの沈静ちんせい化かに向むけて協力きょうりょくしていくことを確認かくにんしました。

この中なかで岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、イスラエル・パレスチナ情勢じょうせいへの深刻しんこくな懸念けねんとともに、ハマスなどのパレスチナ武装ぶそう勢力せいりょくによる「テロ攻撃こうげき」を断固だんことして非難ひなんする日本にっぽんの立場たちばを示しめしました。

そして、多おおくの犠牲ぎせい者しゃが出でたガザ地区ちくの病院びょういんへの攻撃こうげきに対にたいする強つよい憤いきどおりを伝つたえるとともに、日本にっぽんとしてガザ地区ちくの市民しみんに総額そうがく1000万まんドル規模きぼの緊急きんきゅう人道じんどう支援しえんを実施じっしする方針ほうしんを示しめし、連携れんけいを呼よびかけました。

これに対にたいしムハンマド皇太子こうたいしからは、現地げんち情勢じょうせいへの深刻しんこくな懸念けねんを共有きょうゆうする立場たちばが示しめされ、両者りょうしゃはガザ地区ちくの人道じんどう状況じょうきょうの改善かいぜんや事態じたいの沈静ちんせい化かに向むけて協力きょうりょくしていくことを確認かくにんしました。

また岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、ヨルダンのアブドラ国王こくおうやカタールのタミム首長しゅちょう、UAE＝アラブ首長しゅちょう国こく連邦れんぽうのムハンマド大統領だいとうりょうとも相次あいついで電話でんわで会談かいだんし、同様どうように協力きょうりょくを申し合もうしあわせました。

このうちヨルダンのアブドラ国王こくおうとの会談かいだんでは、岸田きしだ総理そうり大臣だいじんがイスラエルからの日本人にっぽんじんの出国しゅっこく支援しえんをめぐり、ヨルダンが自衛隊じえいたい機きの派遣はけんを受け入うけいれたことに深ふかい感謝かんしゃの意いを伝つたえたのに対にたいし、アブドラ国王こくおうは引き続ひきつづき協力きょうりょくする考かんがえを示しめしました。

イラン大統領だいとうりょう「アメリカはイスラエルの共犯きょうはん者しゃ」

ガザ地区ちくの病院びょういんでの爆発ばくはつを受うけ、イランでは18日にち、首都しゅとテヘラン中心ちゅうしん部ぶの広場ひろばに大勢たいせいの市民しみんが集あつまってイスラエルに抗議こうぎするとともに、ライシ大統領だいとうりょうが演説えんぜつしました。

この中なかで、ライシ大統領だいとうりょうは爆発ばくはつについてイスラエルによる攻撃こうげきだと改あらためて主張しゅちょうし「誰だれがこんな恐おそろしい犯罪はんざいを受け入うけいれられるだろうか」と強つよく非難ひなんしました。その上うえで各国かっこくに対にたいし「イスラエルとの関係かんけいを断たち、その大使たいしを追放ついほうするとともに大使館たいしかんを閉鎖へいさすることを期待きたいする」と述のべ、国交こっこうのある国くににイスラエルと断交だんこうするよう呼よびかけました。さらに、イスラエルへの連帯れんたいを示しめし、軍事ぐんじ支援しえんを行おこなうアメリカに対にたいしては「世界せかいの人々ひとびとがあなたたちをイスラエルの共犯きょうはん者しゃだとみなしており、その憎にくしみを目の当まのあたりにするだろう」と警告けいこくしました。

イスラム協力きょうりょく機構きこう「残忍ざんにんな軍事ぐんじ侵攻しんこう」 イスラエル非難ひなん

イスラム圏けんの国くにや地域ちいきでつくるOIC＝イスラム協力きょうりょく機構きこうは、本部ほんぶのあるサウジアラビア西部せいぶのジッダで18日にち、緊急きんきゅうの外相がいしょう級きゅう会合かいごうを開ひらき、ガザ地区ちくの情勢じょうせいなどについて意見いけんを交かわしたあと、共同きょうどう声明せいめいを出だしました。

OICには中東ちゅうとうやアフリカ、それにアジアなどのイスラム圏けんの57の国くにや地域ちいきが加盟かめいしていて、声明せいめいではハマスの大だい規模きぼな攻撃こうげきに対にたいするイスラエルの報復ほうふく作戦さくせんを「残忍ざんにんな軍事ぐんじ侵攻しんこう」と位置いちづけて強つよく非難ひなんした上うえで、直ただちに中止ちゅうしするよう求もとめています。

また、ガザ地区ちくの病院びょういんでの爆発ばくはつについても「あからさまにイスラエル軍ぐんが狙ねらったもので、国際こくさい人道じんどう法ほうに違反いはんする戦争せんそう犯罪はんざいであり、強つよく非難ひなんする」とした上うえで、国際こくさい社会しゃかいに対にたいし、イスラエルに責任せきにんを取とらせるよう呼よびかけています。

さらに国連こくれんの安全あんぜん保障ほしょう理事りじ会かいについて「イスラエルの戦争せんそう犯罪はんざいをとめるための決断けつだんをし責任せきにんを果はたす能力のうりょくがなく、失敗しっぱいしている」として、遺憾いかんの意いを表あらわしています。

一方いっぽうで、ハマスについては言及げんきゅうしていません。

一連いちれんの衝突しょうとつが始はじまった当初とうしょは、OICの加盟かめい国こくの中なかでも、イスラエルとハマスの双方そうほうに自制じせいを求もとめる国くにが多おおくありましたが、多おおくの犠牲ぎせい者しゃを出だしたガザ地区ちくの病院びょういんの爆発ばくはつを受うけてイスラム圏けんで反はんイスラエル感情かんじょうが高たかまる中なか、イスラエルを非難ひなんする形かたちでまとまったものとみられます。