この試合に勝つか引き分けで、ほかの試合の結果にかかわらず決勝トーナメント進出が決まる日本は、第2戦から先発6人を入れ替えて臨みました。
試合では今大会初めて先発出場した武藤嘉紀選手や酒井高徳選手がシュートを打つなど、前半から積極的に相手ゴールに迫りますが、得点を奪えませんでした。
一方、守りはゴールキーパーの川島永嗣選手が相手のシュートをぎりぎりのところで阻む守備を見せるなど無失点で、前半を0対0で折り返しました。
しかし後半14分、日本は自陣でポーランドのフリーキックを与え、このフリーキックからベドナレク選手にゴールを決められ、先制を許しました。
このあと日本は乾貴士選手や長谷部誠選手を相次いで投入しましたが、攻撃の決め手を欠いて得点を奪えず、0対1で敗れました。
一方、同じグループHのセネガル対コロンビアでコロンビアが勝ったことから、日本は勝ち点「4」で並んだセネガルを警告によるポイントの差で上回って2位となり、決勝トーナメント進出を決めました。
日本は2010年の南アフリカ大会以来、2大会ぶり3回目の決勝トーナメント進出です。
日本は来月2日の決勝トーナメント1回戦でグループG1位のベルギーと対戦します。
警告ポイントとは
ワールドカップ1次リーグの順位は、まず各チームの勝ち点、得失点差、ゴール数の順で決まります。
これらが並んだ場合、該当するチームどうしの勝ち点、得失点差、ゴール数で競います。
またこれも同じだと、選手の反則や退場を警告のポイントの差で順位を決めます。
そしてすべて同じ時には、抽選となります。
大会の規則によりますと、このうち警告のポイントは1試合で選手がイエローカードを1枚受けるとマイナス1ポイント、同じ選手がイエローカード2枚でレッドカードになった場合、マイナス3ポイントとなります。
またレッドカード1枚でマイナス4ポイント、イエローカード1枚の状態で、レッドカードを受けるとマイナス5ポイントです。
順位はマイナスの少ないほうが上となります。
日本は1次リーグの3試合を終えてマイナス4ポイント、日本と勝ち点や得失点差などで並んでいたセネガルはマイナス6ポイントで、この結果、マイナスの少なかった日本がグループHの2位となりました。
西野監督「この先はさらに強いチャレンジ精神で」
2大会ぶりの決勝トーナメント進出を決めた日本の西野朗監督は「こういう形で勝ち上がることはチームとして本意ではないが、成長していく上では大切なことだと思う」と話しました。
そのうえで次の戦いについては、「ベスト16はこれまでも進んだことがあるので、この先はさらに強いチャレンジ精神を持ってやっていきたい」と意気込みを示していました。
過去の決勝トーナメントでの戦いは
日本代表がワールドカップで決勝トーナメントに進んだのは2大会ぶり、3回目です。
初めて進出したのは2002年の日韓大会です。
1次リーグは、初戦のベルギー戦で引き分けましたが、第2戦でロシアを1対0で破って、ワールドカップ初勝利をあげ、続く第3戦もチュニジアに勝って、2勝1引き分けで決勝トーナメントに進みました。
決勝トーナメント1回戦はトルコと対戦して0対1で敗れ、ベスト16の成績でした。
2回目は2010年の南アフリカ大会です。
初戦のカメルーン戦に勝利したあとオランダとの第2戦は敗れましたが、第3戦で本田圭佑選手がフリーキックを直接決めるなどして3対1で勝利し、2勝1敗の成績で2大会ぶり2回目の決勝トーナメント進出を果たしました。
パラグアイとの対戦となった決勝トーナメント1回戦は0対0のまま延長戦でも決着がつかず、ペナルティーキック戦で3対5で敗れベスト8進出はなりませんでした。
日本は、3回目の決勝トーナメントとなるロシア大会で、まずは初めてのベスト8進出を目指すことになります。