日本新聞: 「大手証券が国債相場を不正操縦」監視委員会が勧告

「大手おおて証券しょうけんが国債こくさい相場そうばを不正ふせい操縦そうじゅう」監視かんし委員いいん会かいが勧告かんこく

Jun 29, 2018 15:06

Furigana

証券しょうけん大手おおての三菱みつびしＵＦＪモルガン・スタンレー証券しょうけんが、去年きょねん、日本にっぽん国債こくさいの先物さきもの取引とりひきの価格かかくを不正ふせいに操作そうさしたとして、証券しょうけん取引とりひき等とう監視かんし委員いいん会かいが２に億おく円えん余あまりの課徴かちょう金きんを命めいじるよう金融きんゆう庁ちょうに勧告かんこくしたことが関係かんけい者しゃへの取材しゅざいでわかりました。実際じっさいの金利きんりにも影響えいきょうを与あたえる国債こくさいの先物さきもの取引とりひきをめぐって証券しょうけん会社かいしゃが勧告かんこくの対象たいしょうとなるのは異例いれいです。勧告かんこくの対象たいしょうになったのは、東京とうきょう千代田ちよだ区くにある三菱みつびしＵＦＪモルガン・スタンレー証券しょうけんです。

関係かんけい者しゃによりますと、この証券しょうけん会社かいしゃは、去年きょねん、日本にっぽんの長期ちょうき国債こくさいの先物さきもの取引とりひき市場しじょうで実際じっさいには売買ばいばいする意思いしがないのに大量たいりょうの注文ちゅうもんを出だす「見みせ玉だま」と呼よばれる手口てぐちで価格かかくを不正ふせいに操作そうさしていたということです。

会社かいしゃは不正ふせいな価格かかく操作そうさによって多額たがくの利益りえきを得えていたということで、証券しょうけん取引とりひき等とう監視かんし委員いいん会かいは、金融きんゆう商品しょうひん取引とりひき法ほうに違反いはんする相場そうば操縦そうじゅうに当あたるとして、２に億おく円えん余あまりの課徴かちょう金きんを命めいじるよう金融きんゆう庁ちょうに勧告かんこくしました。

日本にっぽん取引とりひき所しょグループによりますと、日本にっぽんの長期ちょうき国債こくさいの先物さきもの取引とりひきの取引とりひき金額きんがくは去年きょねん１いち年間ねんかんで1200兆ちょう円えん余あまりに上のぼり、その価格かかくの動向どうこうは実際じっさいの長期ちょうき国債こくさいの金利きんりにも影響えいきょうを与あたえるということです。

国債こくさいの先物さきもの取引とりひきをめぐる相場そうば操縦そうじゅうについて、監視かんし委員いいん会かいは４よん年ねん前まえ、シンガポールの投資とうし家かに30万まん円えん余あまりの課徴かちょう金きんを命めいじるよう金融きんゆう庁ちょうに勧告かんこくしたケースがありますが、証券しょうけん会社かいしゃが勧告かんこくの対象たいしょうになるのは異例いれいだということです。