プロ野球、
阪神の
金本知憲監督は、
今シーズン17
年ぶりにリーグ
最下位に
終わった
責任をとり、
今シーズンかぎりで
辞任することになりました。
取材に
応じた
金本監督は「
自分から
球団社長に
辞意を
伝えた。やり
残したことも
あるが、
結果が
問われる
世界」と
話しました。
金本監督は、11
日午後1時から
甲子園球場に
ある球団事務所で
報道各社の
取材に
応じ、「きのうの
試合のあと
自分から
球団社長に
辞意を
伝えた。
理由は
成績不振で、
最下位が
決まったころに
決意した。
球団社長からは『
もう少し
頑張ってみたら』と
言われたが、
私の
意志が
固かった。やり
残したことも
あるが、
結果が
問われる
世界」と
話しました。
金本監督はチームを率いた3年間について問われると、「しんどかったのがいちばんですが、若い選手がいい成績を残してくれたときが本当にうれしかったし、僕のほうがワクワクした。不振に苦しんだ藤浪晋太郎投手が先月、やっと完封してくれて手応えをつかんでくれるなど楽しいところもあった。一緒にやった選手たちには教えたことを肝に銘じて一人前になってほしい」と時折、笑顔を交えて答えていました。
また、同じ時期に就任した巨人の高橋由伸監督も今月、辞任を表明したことについて聞かれると「もともとのスタートというのが高橋監督と僕とではちょっと違う。でも結果が問われるのは巨人も阪神も一緒だと思う。巨人は3位でも辞めないといけない。僕は最下位ですから」と話していました。
金本監督はシーズン最終戦となる今月13日の中日戦は指揮をとるとしたうえで、今後については「何も決めていない。ゆっくり疲れをとりたい」と話していました。
金本監督は広島県出身の50歳。平成3年、ドラフト4位で広島に入団し、11年間プレーしたあと、平成14年にフリーエージェントで阪神に移籍しました。
平成15年は中心打者として打線を引っ張り、18年ぶりのリーグ優勝を果たすなど2回の優勝に貢献し、1492試合連続フルイニング出場の歴代最多記録を残すなど、けがをしても試合に出続ける姿からファンからは「鉄人」と呼ばれました。
そして平成24年に44歳で現役を引退したあと、3年前、和田豊監督の後任として阪神の監督に就任し、ベテランや外国人選手が主力だったチームの再建を託されました。
就任1年目はスローガンに「超変革」を掲げて、若手を積極的に起用しましたが4位に終わり、昨シーズンも優勝した広島に10ゲームの差をつけられたものの、チーム防御率がリーグ1位の投手陣を築くなど順位を2位に押し上げました。
そして3年目の今シーズンは開幕前、「3年間でいちばん強い」と手応えを口にしましたが、新外国人選手の不振に若手の伸び悩みも重なるなど、打線が深刻な得点力不足に苦しみ、今月8日には17年ぶりのリーグ最下位が確定していました。
球団は、金本監督とことしから新たに3年契約を結んでいて、今シーズンの成績不振にも続投させる方針でしたが、金本監督からの辞任の意向を受け入れる形となり、揚塩健治球団社長は後任の監督について「これから早急に決める」と話しています。
ファンから惜しむ声
金本監督の辞任が発表され、大阪市内ではファンから惜しむ声が聞かれました。
会社員の男性は「残念です。もう少し頑張ってほしかったですが、プロの世界は結果がすべてなので、しかたないです」と話していました。
また、別の女性ファンは「監督だけが悪い訳ではないけど、結果も最下位だったので、そろそろ交代してもいい潮時だった思います」と話していました。
男子大学生は「選手時代には偉大な記録を残した人だったし、阪神のためにまだまだ頑張ってほしかったです」と話していました。