アメリカの
名門大学、ハーバード
大学が
アジア系の
学生の
入学の
基準を
厳しくしているのは
差別だと
学生らが
訴えた
裁判の
審理が、アメリカ・ボストンの
裁判所で
始まりました。
裁判は、
学生らで
作る保守派の
団体がハーバード
大学を
相手取って
起こし、15
日、
東部ボストンの
連邦地方裁判所で
審理が
始まりました。
現地メディアによりますと、この中で団体側は、アジア系アメリカ人の学生は、ほかの人種の学生より高い点数をとり、入試の評価項目である学業以外の活動も行っているのに合否において不当に差別されていると訴えているということです。
ハーバード大学によりますと、ことしの入学者のうち、アジア系はおよそ23%だということですが、団体側は、本来であれば、アジア系の学生の占める割合はさらに高くなると主張しています。
これに対し、ハーバード大学のバコー学長は、「大学には多様性をもたらそうとしており、人種は考慮する事項のひとつにすぎない」とする声明を出しています。
アメリカでは、長年、黒人などの少数派を優遇することで、人種間の平等を目指す政策がとられてきましたが、アジア系の学生などからは「これがアジア系に対する逆差別になっている」として反対の声があがっています。
判決はおよそ3週間後に出される見通しで、少数派を優遇する政策の是非を問うものとして、注目を集めています。