安倍あべ首相しゅしょうが緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげん ７なな都府県とふけん対象たいしょう 効力こうりょく５月ごがつ６ろく日にちまで

対象たいしょうは東京とうきょう、神奈川かながわ、埼玉さいたま、千葉ちば、大阪おおさか、兵庫ひょうご、福岡ふくおか

そのうえで、「全国ぜんこく的てきかつ急速きゅうそくなまん延まんえんにより国民こくみん生活せいかつおよび国民こくみん経済けいざいに甚大じんだいな影響えいきょうを及およぼすおそれがある事態じたいが発生はっせいしたと判断はんだんし、特別とくべつ措置そち法ほうに基もとづき、『緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげん』を発出はっしゅつする」と述のべ、東京とうきょう、神奈川かながわ、埼玉さいたま、千葉ちば、大阪おおさか、兵庫ひょうご、福岡ふくおかの７なな都府県とふけんを対象たいしょうに、「緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげん」を行おこないました。宣言せんげんはこのあと官報かんぽうで公示こうじされ、７なな日にちから来月らいげつ６ろく日にちまで効力こうりょくが生しょうじることになります。

そして安倍あべ総理そうり大臣だいじんは、感染かんせん拡大かくだいの状況じょうきょうなどから緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんの措置そちを実施じっしする必要ひつようがなくなった時ときは速すみやかに宣言せんげんを解除かいじょする方針ほうしんを示しめしました。

「『都市とし封鎖ふうさ』を行おこなうものではない」

また「緊急きんきゅう事態じたいを宣言せんげんしても海外かいがいで見みられるような『都市とし封鎖ふうさ』を行おこなうものではなく、公共こうきょう交通こうつう機関きかんなど必要ひつような経済けいざい社会しゃかいサービスは可能かのうなかぎり維持いじしながら、『密閉みっぺい』、『密集みっしゅう』、『密接みっせつ』の３みっつの密みつを防ふせぐことなどで、感染かんせん拡大かくだいを防止ぼうししていく対応たいおうに変かわりはない」と強調きょうちょうしました。

「人ひとと人ひととの接触せっしょく ７なな割わり～８はち割わり削減さくげんを」

さらに安倍あべ総理そうり大臣だいじんは「最もっとも重要じゅうようなことは、国民こくみんの皆みなさんの行動こうどうを変かえることだ。専門せんもん家かの試算しさんでは、私わたしたち全員ぜんいんが努力どりょくを重かさね、人ひとと人ひととの接触せっしょく機会きかいを最低さいてい７なな割わり、極力きょくりょく８はち割わり削減さくげんすることができれば、２に週間しゅうかん後ごには感染かんせん者しゃの増加ぞうかをピークアウトさせ、減少げんしょうに転てんじさせることができる。効果こうかを見極みきわめる期間きかんも含ふくめ、大型おおがた連休れんきゅうが終おわる来月らいげつ６ろく日にちまでの１いちか月かげつ間かんに限定げんていして、国民こくみんの皆みなさんには７なな割わりから８はち割わりの削減さくげんを目指めざし、外出がいしゅつ自粛じしゅくをお願おねがいする」と呼よびかけました。

そのうえで「この国家こっか的てきな危機ききにあたり、国民こくみんの命いのちと健康けんこうを守まもることを第だい一いちに、都道とどう府県ふけんとも緊密きんみつに連携れんけいしながら、感染かんせん拡大かくだいの防止ぼうしに向むけた取り組とりくみを進すすめていく」と述のべ対策たいさくに全力ぜんりょくを挙あげるよう関係かんけい閣僚かくりょうらに指示しじしました。

安倍あべ総理そうり大臣だいじんは、７なな日にち午後ごご７なな時じから記者きしゃ会見かいけんを行おこない、宣言せんげんを行おこなう理由りゆうや具体ぐたい的てきな措置そちなどを説明せつめいし、国民こくみんに協力きょうりょくを呼よびかけることにしています。

自民じみん 世よ耕こう参院さんいん幹事かんじ長ちょう「議員ぎいんも移動いどうや会合かいごう自粛じしゅくを」

自民党じみんとうの世よ耕こう参議院さんぎいん幹事かんじ長ちょうは、記者きしゃ会見かいけんで、「重大じゅうだいな局面きょくめんを迎むかえつつあり、強つよい緊張きんちょう感かんを持もって取り組とりくんでいきたい。党とう所属しょぞくの議員ぎいんにも、不要ふよう不急ふきゅうの移動いどうや夜よるの会合かいごうは慎つつしむとともに、宣言せんげんの出でている都府県とふけんから、そうでない県けんへの移動いどうは控ひかえ、国民こくみんの模範もはんとなる行動こうどうをとるよう呼よびかけていく」と述のべました。

立たつ民みん 枝野えだの代表だいひょう「十分じゅうぶんな補償ほしょう実現じつげんを」

立憲りっけん民主みんしゅ党とうの枝野えだの代表だいひょうは、記者きしゃ会見かいけんで、「感染かんせん爆発ばくはつや医療いりょう崩壊ほうかいが目前もくぜんに迫せまっており、宣言せんげん自体じたいは必要ひつようだが、遅おそきに失しっしたと言いわざるをえない。経営けいえいの継続けいぞくや生活せいかつが成り立なりたたなくなった人ひとたちから悲鳴ひめいのような声こえが届とどいており、適切てきせつな補償ほしょうを行おこなうことが感染かんせん拡大かくだいを防ふせぐためには不可欠ふかけつだ。現状げんじょうの対策たいさくでは不十分ふじゅうぶんかつスピード感かんを欠かいているので、十分じゅうぶんな補償ほしょうの実現じつげんを強つよく求もとめていく」と述のべました。

国民こくみん 玉木たまき代表だいひょう「遅おそきに失しっしたが宣言せんげんを評価ひょうか」

国民こくみん民主みんしゅ党とうの玉木たまき代表だいひょうは、記者きしゃ団だんに対にたいし、「遅おそきに失しっしたが、宣言せんげんを行おこなうことは評価ひょうかする。緊急きんきゅう経済けいざい対策たいさくで、現金げんきん30万まん円えんが給付きゅうふされる対象たいしょうがものすごく限定げんていされているが、国難こくなんの時ときにケチってどうするのか。すべての人ひとに行動こうどうの自粛じしゅくと経済けいざい活動かつどうの抑制よくせいをお願おねがいする以上いじょう、所得しょとくに関係かんけいなく、感染かんせん拡大かくだいを防止ぼうしする『協力きょうりょく金きん』として給付きゅうふする発想はっそうが必要ひつようだ」と述のべました。

維新いしん 片山かたやま共同きょうどう代表だいひょう「知事ちじの意向いこうを尊重そんちょうし対応たいおうを」

日本にっぽん維新いしんの会かいの片山かたやま共同きょうどう代表だいひょうは、記者きしゃ会見かいけんで、「遅おそまきながらも、宣言せんげんを出だしたことには賛成さんせいだ。緊急きんきゅう経済けいざい対策たいさくは思い切おもいきった内容ないようだが、スピード感かんを持もって対応たいおうすることが大切たいせつだ。地域ちいきで状況じょうきょうに差さがあるので、各かく都道とどう府県ふけんの知事ちじの考え方かんがえかたや意向いこうを尊重そんちょうして対応たいおうすることが重要じゅうようだ」と述のべました。

共産きょうさん 志位しい委員いいん長ちょう「政府せいふの責任せきにんで補償ほしょうもすべき」

共産きょうさん党とうの志位しい委員いいん長ちょうは、記者きしゃ会見かいけんで、「外出がいしゅつ自粛じしゅくの要請ようせいを強つよめる措置そちは当然とうぜんだが、緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんを行おこなう以上いじょう、政府せいふの責任せきにんで補償ほしょうもすべきで、今いまのままでは爆発ばくはつ的てきな感染かんせん拡大かくだいを抑おさえるうえでの実効じっこう性せいがない。また、緊急きんきゅう経済けいざい対策たいさくは、現金げんきん給付きゅうふの対象たいしょうが狭せまく、基準きじゅんも不公平ふこうへいだ。国民こくみんや事業じぎょう者しゃに対にたいし、継続けいぞく的てきに支援しえんするよう求もとめたい」と述のべました。

専門せんもん家か「制限せいげんは例外れいがい的てきなもの 副作用ふくさよう意識いしきを」

「緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげん」について、憲法けんぽう学がくが専門せんもんで人権じんけん問題もんだいに詳くわしい専修せんしゅう大学だいがくの山田やまだ健太けんた教授きょうじゅは「緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんにより、政府せいふの方針ほうしんに反はんする意見いけんは認みとめないといった同調どうちょう圧力あつりょくが生うまれるのではないか。店舗てんぽや企業きぎょう、学校がっこうなどが、政府せいふの方針ほうしんに反はんしてまで通常つうじょうどおりの営業えいぎょうや活動かつどうを続つづけることは少すくなくなっていくだろう。やむにやまれぬ事情じじょうで営業えいぎょうを続つづけざるをえない店舗てんぽもあるだろうから、そういうところにまで、社会しゃかい的てきな非難ひなんが集中しゅうちゅうするようなことがあってはいけない。自由じゆうや権利けんりの制限せいげんはあくまで一時いちじ的てき、例外れいがい的てきなものであり、制限せいげんされることに私わたしたち自身じしんが慣なれてしまうと、少すこしぐらいなら我慢がまんするといった空気くうきが出来上できあがってしまう。そうした副作用ふくさようを意識いしきしなければいけない」と指摘してきしています。