アメリカで
新型コロナウイルスの
感染拡大が
最も深刻なニューヨークに
入り、ボランティアとして
治療に
当たっている
医師が
NHKの
インタビューに
応じ、
重症患者が
次々と
意識不明に
なる厳しい医療現場の
現状を
語りました。
アメリカ最大の
都市 ニューヨークでは
医療従事者が
足りておらず、デブラシオ
市長は
5月までに
4万5000
人の
医療ボランティアが
必要だとして
訴えていますが、
これまでにボランティアとして
入った
医師や
看護師は3000
人にとどまっています。
このうち、カナダとの国境に近いニューヨーク州北部 ロチェスターからボランティアとして来ている、小児科医のグレッチェン・ボルクさんがNHKのインタビューに応じました。
ボルクさんは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出制限で自分の患者が減ったこともあり、医療現場を助たいと志願したということで、今月13日から市内のブルックリンの公立病院で活動しています。
ボルクさんは初日から、容体が急変して意識不明となる患者を次々に目の当たりにしたということです。
そして「仲間の医師から、いきなり『これらの患者はもう助からない。家族に連絡するように』と言われた。私が初日にできたのは意識不明の患者の家族への連絡くらいだった」と振り返りました。
そして「理由はわからないが、患者の9割は黒人だった」と述べました。
さらに、ボルクさんは「きのう、病院の医療スタッフの男性が亡くなった。症状から見て命を落とすとは予期していなかった。とてもつらい日だった」と述べて、医療従事者も感染や死と隣り合わせの過酷な環境で活動していると明らかにしました。