10万まん円えん給付きゅうふ “ＤＶ被害ひがい者しゃは早はやめに申請しんせいを”都内とないの各かく自治体じちたい

被害ひがい者しゃが申し出もうしでる前まえに世帯せたい主ぬしにまとめて現金げんきんが振り込ふりこまれてしまうリスクをなくすため、総務そうむ省しょうは30日にちを事前じぜんの申し出もうしでの期間きかんとしていて、都内とないの各かく自治体じちたいは呼よびかけを強つよめています。

このうち東京とうきょう 荒川あらかわ区くは、世帯せたい主ぬしの暴力ぼうりょくを理由りゆうに区く外がいや区内くないの別べつの住所じゅうしょへの避難ひなんが把握はあくできているおよそ15人にんに個別こべつに連絡れんらくを取とって、「現在げんざい住すんでいる市区しく町村ちょうそんに申し出もうしでを行おこなってほしい」などと案内あんないしているということです。

問い合といあわせの中なかには「区くには相談そうだんしたことはなく、暴力ぼうりょくから避難ひなんしていることを確認かくにんする書類しょるいがないが、給付きゅうふ金きんを受け取うけとるにはどうすればいいか」という内容ないようもあり、区くは、独自どくじに作成さくせいした質問しつもん票ひょうをもとに区く職員しょくいんとの10分ふん程度ていどの簡単かんたんな面談めんだんを行おこなったうえでＤＶ被害ひがいの申し出もうしでを確認かくにんする書類しょるいを発行はっこうする対応たいおうもとっているということです。

荒川あらかわ区く総務そうむ企画きかく課かの小林こばやし直彦なおひこ課長かちょうは「今いままで行政ぎょうせい機関きかんによる支援しえんを受うけておらず、必要ひつような書類しょるいがそろっていない人ひとでも現在げんざいの住所じゅうしょで給付きゅうふ金きんを受け取うけとることができるよう柔軟じゅうなんに対応たいおうしたい」と話はなしています。

期限きげんは30日にちまでとなっていますが、この期間きかんを過すぎても申し出もうしでは受け付うけつけてもらえます。

ＤＶ被害ひがい者しゃへの給付きゅうふの流ながれ

申し出もうしでを受うけた自治体じちたいは、被害ひがい者しゃのリストを作成さくせいして都道とどう府県ふけんに提出ていしゅつします。

都道とどう府県ふけんは、そのデータを整理せいりして世帯せたい主ぬしが住すむ都道とどう府県ふけんを通をとおして市町村しちょうそんに通知つうちしますが、この際さい、被害ひがい者しゃの所在地しょざいちが分わからないように処理しょりされます。

このような事務じむ処理しょりは５月ごがつ１いち日にちから８はち日にちにかけておこなわれ、世帯せたい主ぬしが家族かぞく全員ぜんいん分ぶんを申請しんせいしても避難ひなんしている人ひとの給付きゅうふ金きんが世帯せたい主ぬしに渡わたらないようにします。

総務そうむ省しょうによりますと、避難ひなんしている被害ひがい者しゃが申し出もうしでをせずに本来ほんらい受け取うけとるべきではない世帯せたい主ぬしに給付きゅうふ金きんが渡わたってしまった場合ばあいは、世帯せたい主ぬしは返還へんかんに応おうじることを同意どういしたうえで給付きゅうふ金きんを受け取うけとることになっているため、返還へんかんに応おうじる必要ひつようがあるということです。

ＤＶ支援しえん団体だんたい なお制度せいど不備ふびを指摘してき

世帯せたい主ぬしの暴力ぼうりょくによって住民じゅうみん票ひょうとは異ことなる住所じゅうしょに避難ひなんしている親子おやこなどが、世帯せたい主ぬしとは別べつに給付きゅうふ金きんを受け取うけとれるようにする今回こんかいの措置そちについて、ＤＶ＝ドメスティックバイオレンスや性せい暴力ぼうりょくの被害ひがい者しゃを支援しえんするＮＰＯえぬぴ-お-法人ほうじん「全国ぜんこく女性じょせいシェルターネット」の北きた仲なか千里せんり共同きょうどう代表だいひょうは「今回こんかいはＤＶによる被害ひがいで家いえを出でたが、住民じゅうみん票ひょうを移うつしていない人ひとを救すくおうという措置そちだが、同居どうきょの状態じょうたいでＤＶの被害ひがいを受うけている人ひとは基本きほん的てきに申請しんせいできない形かたちになっている。もし給付きゅうふ金きんを受け取うけとりたいのであれば、そもそも同居どうきょしてても世帯せたいは別べつだという『世帯せたい分離ぶんり』にするか、別べつの住所じゅうしょに住すむしかないが、それもすぐには難むずかしい。しかも現在げんざいの措置そちでは、今月こんげつ27日にち時点じてんでの居住きょじゅう地ちを基準きじゅんにしているので、今いまから手続てつづきをしても間に合まにあわない人ひとがたくさんいる」と指摘してきしています。