政府は16
日、
沖縄県の
北大東島に
移動式の
警戒管制レーダーと
運用する
部隊を
配備するため、
地元の
住民を
対象にした
説明会を
開き、
来年度から
工事に
着工する
方針を
明らかにしました。
これについて
北大東村の
鬼塚三典村長は
今後、
正式な
受け入れに
向けて
政府と
調整を
進めて
いく考えを
示しました。
政府は太平洋側の島しょ部で外国機の領空侵犯などの監視を強化するため、北大東島に航空自衛隊の移動式の警戒管制レーダーと、運用する部隊の配備に向けて環境調査や測量などを行っていて、16日は去年7月に続く2回目の説明会を開き、地元の住民およそ80人が参加しました。
この中で、防衛省の担当者は島の北側と南側にある2か所の村有地、およそ8ヘクタールの土地を取得したうえで、庁舎や体育館、それに火薬庫などを建設し、隊員およそ30人を常駐させる予定だと説明しました。
そのうえで、地盤を調べるボーリング調査などを行い、来年度から工事に着工する方針を明らかにしました。
このあとの質疑応答では、複数の住民がレーダーの配備に伴う補助事業について質問し、防衛省の担当者は「これから具体的にどうするかは村と相談させてほしい」と、答えていました。
また、住民の1人は「有事の際に攻撃の対象にならないのか。与那国島のようにミサイル部隊などが次々と配備されることはないのか」と尋ね、担当者は「防衛態勢を目に見える形にすることで抑止力を高める。北大東島にほかの部隊を置く計画は今の段階ではない」と、回答していました。
参加した76歳の男性は「レーダー部隊の配備は容認しているが、情勢によって新しい部隊が来るのではないかと心配している」と、話していました。
北大東村の鬼塚三典村長は「住民から一定の理解を得られたと思う。私としても部隊の受け入れについておおかた認める方針だ」などと述べて、今後、正式な受け入れに向けて政府と調整を進めていく考えを示しました。