日本新聞: アフリカ洪水 “避難長期化で感染症拡大” 日本の緊急援助隊

アフリカ洪水こうずい “避難ひなん長期ちょうき化かで感染かんせん症しょう拡大かくだい” 日本にっぽんの緊急きんきゅう援助えんじょ隊たい

Apr 11, 2019 09:04

Furigana

先月せんげつ、アフリカ南東なんとう部ぶを襲おそったサイクロンで大おおきな被害ひがいを受うけたモザンビークで医療いりょう支援しえんを行おこなった日本にっぽんの緊急きんきゅう援助えんじょ隊たいが10日にち帰国きこくし、衛生えいせい環境かんきょうが悪わるい避難ひなん生活せいかつの長期ちょうき化かで感染かんせん症しょうが広ひろがっていると指摘してきしました。アフリカ南東なんとう部ぶのモザンビークでは先月せんげつ発生はっせいしたサイクロンによる洪水こうずいの被害ひがいで600人にん以上いじょうが死亡しぼうし、今いまもおよそ16万まん人にんが避難ひなん生活せいかつを強しいられています。

ＪＩＣＡじゃいか＝国際こくさい協力きょうりょく機構きこうは、現地げんち政府せいふの要請ようせいを受うけて、先月せんげつ下旬げじゅんから医師いしや看護かんご師しらからなる緊急きんきゅう援助えんじょ隊たいを派遣はけんしていて、10日にち夜よる、第だい１いち次じ隊たいの27人にんが帰国きこくしました。

援助えんじょ隊たいを率ひきいた中森なかもり知とも毅あつし医師いしによりますと、現地げんちでは今いまも道路どうろが寸断すんだんされ、住宅じゅうたくの復旧ふっきゅうも進すすんでいないため多おおくの住民じゅうみんが元もとの土地とちに戻もどれず、避難ひなん先さきでのテント暮くらしを余儀よぎなくされているということです。

避難ひなん先さきでの衛生えいせい状態じょうたいの悪化あっかによって、コレラの感染かんせんも広ひろがっていて、国際こくさい機関きかんがワクチンを用意よういして対策たいさくを急いそいでいます。

さらに避難ひなん先さきでは清潔せいけつな水みずが確保かくほできないため、感染かんせん症しょうによる下痢げりの症状しょうじょうに悩なやまされる人ひとが多おおく中なかでも乳幼児にゅうようじの割合わりあいが患者かんじゃ全体ぜんたいのおよそ半分はんぶんを占しめるということで、中森なかもり医師いしは、「避難ひなん生活せいかつの長期ちょうき化かが感染かんせん症しょうの悪化あっかに拍車はくしゃをかけている」と指摘してきしています。