新しん元号げんごう 複数ふくすうの閣僚かくりょうが別べつ案あんを推おす 最後さいごは総理そうり一任いちにん 議事ぎじ概要がいよう公表こうひょう

このうち「元号げんごうに関にかんする懇談こんだん会かい」では、９きゅう人にんのメンバー全員ぜんいんが国書こくしょ＝日本にっぽんの古典こてんを典拠てんきょ、いわゆる出典しゅってんとするのが望のぞましいという考かんがえを示しめしていました。

また「令りょう和わ」について、８はち人にんが「響ひびきが優やさしい」などと推おしたのに対にたいし、１いち人にんが別べつの原案げんあんが好このましいと発言はつげんしていたことが分わかりました。

続つづく衆参しゅうさん両院りょういんの正せい副ふく議長ぎちょうからの意見いけん聴取ちょうしゅでは「わが国わがくにのよき伝統でんとうと未来みらいへの希望きぼうを託たくせる新しん元号げんごうが望のぞましい。提示ていじされた原案げんあんはいずれもこれにかなっている」という意見いけんの一方いっぽう、「特定とくていの季節きせつを指さすものはどうか」と、「令りょう和わ」に難色なんしょくを示しめす意見いけんも出だされていたことが明あきらかになりました。

懇談こんだん会かいと正ただし副ふく議長ぎちょうからの意見いけん聴取ちょうしゅでは、いずれも最後さいごに菅かん官房かんぼう長官ちょうかんが「意見いけんを参考さんこうとして内閣ないかくとして新しん元号げんごうを決定けっていする」という考かんがえを示しめし、了承りょうしょうされていました。

そして最後さいごに開ひらかれた「全ぜん閣僚かくりょう会議かいぎ」では、発言はつげんした10人にんの閣僚かくりょうのうち９きゅう人にんが国書こくしょからの選定せんていを求もとめ、このうちの４よん人にんが「人々ひとびとの思おもいを集あつめた万葉集まんようしゅうという、わが国わがくに独自どくじの由来ゆらいがある」などと、「令りょう和わ」を推おしていました。

一方いっぽう、「『令りょう和わ』は昭和しょうわとかぶるところがある」などと、複数ふくすうの閣僚かくりょうが、漢籍かんせき＝中国ちゅうごくの古典こてんが典拠てんきょのものを含ふくむ、ほかの原案げんあんを推挙すいきょしていたことも明あきらかになりました。

会議かいぎでは、菅かん官房かんぼう長官ちょうかんが「意見いけんを踏ふまえ、新しん元号げんごうは総理そうりに一任いちにんしたい」と述のべて了承りょうしょうされ、最後さいごに安倍あべ総理そうり大臣だいじんが、「国書こくしょである万葉集まんようしゅうを典拠てんきょとする『令りょう和わ』を新しん元号げんごうとしたい」と発言はつげんしていました。

新しん元号げんごう「令りょう和わ」の決定けっていにあたっては、令りょう和わに加くわえ、英弘ひでひろ（えいこう）、久ひさ化か（きゅうか）、広ひろ至いたり（こうし）、万まん和わ（ばんな）、万まん保ほ（ばんぽう）の６むっつの原案げんあんが示しめされましたが、議事ぎじ概要がいようには、これらは明記めいきされていないほか、それぞれの発言はつげんをした人ひとの名前なまえも明あきらかにされませんでした。

官房かんぼう長官ちょうかん「今後こんご議事ぎじ録ろくも作成さくせい」

菅かん官房かんぼう長官ちょうかんは午後ごごの記者きしゃ会見かいけんで、「今後こんご、発言はつげん者しゃ名めいや『令りょう和わ』以外いがいの案あんを記載きさいした議事ぎじ録ろくも作成さくせいする予定よていで、それらの文書ぶんしょについても公文こうぶん書しょ管理かんり法ほうや情報じょうほう公開こうかい法ほうなどの関係かんけい法令ほうれいに基もとづいて適切てきせつに管理かんりしていきたい。議事ぎじ録ろく以外いがいの関係かんけい文書ぶんしょも公文こうぶん書しょ管理かんり法ほうなどを踏ふまえつつ、作成さくせいしたものを適切てきせつに保存ほぞんしていきたい」と述のべました。

また菅かん官房かんぼう長官ちょうかんは、議事ぎじ概要がいようで発言はつげん者しゃの名前なまえを公表こうひょうしなかった理由りゆうについて、「新しん元号げんごうが広ひろく国民こくみんに受け入うけいれられ、日本人にっぽんじんの生活せいかつの中なかに深ふかく根ねざしていくことが重要じゅうようで、新しん元号げんごう『令りょう和わ』が特定とくていの発言はつげん者しゃと結び付むすびつけて評価ひょうかされることは適当てきとうではない。また将来しょうらい、想定そうていされる元号げんごう選定せんていの際さいに支障ししょうとなることが懸念けねんされるため、発言はつげん者しゃ名めいについては公表こうひょうしないことになっている」と述のべました。