習近平国家主席は演説の中で、貿易摩擦をめぐって対立するアメリカについて直接的に言及しませんでしたが、アジア各国に結束を呼びかける形で、トランプ政権に対抗する姿勢をにじませました。中国政府などが主催した「アジア文明対話大会」は、文化交流などをテーマに15日、北京で開幕しアジアを中心に40か国以上から政府や文化、教育分野などの代表を招いています。
開幕式で演説した習近平国家主席は「アジアの人々はともに繁栄するアジアを望んでいる」などと述べ、インフラや貿易など経済分野に加え、文学や映画といった文化面での交流の促進を提案しました。
そのうえで、習主席は「みずからの文明が優れていると考えて、ほかの文明を改造しようと固執するのは愚かなことだ」と述べ、互いに尊重し、平等な交流を進めるべきだと強調しました。
習主席は15日の演説の中では、貿易摩擦をめぐって対立するアメリカについて直接的に言及しませんでした。
ただ、習主席は、アジア各国との協力について「互いに尊重し平等であるべきだ」とする姿勢を繰り返し強調し、結束を呼びかける形で中国への圧力を強めるトランプ政権に対抗する姿勢をにじませました。