そして3日目の27日には、即位された天皇皇后両陛下との会見や、日米首脳会談に臨み、午後には北朝鮮による拉致被害者の家族との面会や宮中晩餐会が行われます。
最終日の28日には、神奈川県横須賀市にある自衛隊基地を訪れ、護衛艦「かが」を視察し、午後、日本をたつ予定です。
移動が広範囲になることから、鋼鉄製の車体を持ち「野獣」を意味する「ビースト」と呼ばれる大統領専用車だけでなく、アメリカ海兵隊が運用する大統領専用のヘリコプター「マリーン・ワン」も使われる見通しで、ゴルフ場では、1つのホールを臨時のヘリポートとし、隣接するホールも閉鎖し、合わせて16ホールのプレーとなるということです。
警視庁や、千葉・神奈川県警は、アメリカ大統領の来日としては過去最大規模となる、合わせて2万5000人を動員し、警備にあたることにしています。
首都高などで交通規制
トランプ大統領の移動の際には、都内の首都高速道路などで大規模な交通規制が予定されていて、警視庁は警察官の指示や誘導に従ってほしいとしています。
トランプ大統領が来日する25日の午後は、大統領の移動の際、いずれも首都高速道路の都心環状線が一時、通行止めになるほか、湾岸線の一部区間などでも一時、通行止めになります。
また、国技館での大相撲の観戦が予定されている26日は、都心環状線や6号向島線など、皇居での天皇皇后両陛下との会見や、赤坂迎賓館での日米首脳会談が行われる27日には、都心環状線や4号新宿線など、そして28日には、都心環状線や3号渋谷線などの一部の区間が一時、通行止めになります。
さらに、大統領の訪問先の周辺では、一般道も一時、通行止めになりますが、警視庁は、警備の観点から規制の時間や区間を明らかにできないとしています。
警視庁は現場の警察官の指示や誘導に従ってほしいと呼びかけています。
国技館での警備対策
トランプ大統領は、26日、国技館で大相撲夏場所の千秋楽を観戦する予定です。
トランプ大統領は安倍総理大臣とともに、土俵に近いマス席で観戦する予定で、それぞれの夫人の席も含め1人掛けのいすを4つ並べる方向で検討が進められているということです。
大統領の直近には、アメリカのシークレット・サービスや、日本の警護員、SPを配置するほか、館内に散らばって警察官が警戒にあたるということです。
館内での対策としては、事前に一部の席の購入者に身元の確認を求めたり、前売り券や当日券などの販売を一部自粛してもらっているということです。
当日の対策としては、入場者に対して刃物などを持ち込まれないように金属探知機を使ってセキュリティーチェックを徹底して行うほか、ビンなどの持ち込みを禁止するということです。
羽田空港でゴミ箱の使用中止に
トランプ大統領の来日に伴い、羽田空港では不審物が放置されないよう、ターミナルビルにあるおよそ800個のゴミ箱の使用を中止する作業が行われています。
職員がゴミ箱が空になっているか確認したあと、警備のため一時的に閉鎖していることを伝える注意書きとともに、透明の袋をかぶせていました。
ターミナルビルでは、ロッカーも使用できなくなっているほか、屋上にある展望デッキも一時的に立ち入りを制限することにしています。
日本空港ビルデング防災保安課の柴田浩一課長は、「警備員の数を増やすなどターミナルの警備強化を徹底していく。利用者に不便をかけてしまうが、空港の安心安全を守るためにご理解をいただきたい」と話していました。
東京駅ではロッカーの使用を中止
トランプ大統領の来日に伴い、東京駅では不審物が置かれないようコインロッカーの使用を中止する作業が行われています。
このうちJR東日本では、駅の構内にある4500個のコインロッカーを順次、使用中止にしています。
利用者が荷物を取り出したロッカーの中に、何も残っていないか係員が確認したあと、タッチパネルを操作して一時的に利用できないようにしていました。
孫の運動会のために上京した福島市の61歳の女性は、「荷物をいったんロッカーに預けて銀座に行こうと思いましたが、警備のためならしかたありません。ほかの駅に預けようと思います」と話していました。
東京駅では25日からすべてのコインロッカーが使えなくなるほか、トランプ大統領が国技館で大相撲を観戦する26日は、最寄りの両国駅でもコインロッカーが使用中止となります。