高校駅伝の
一部の
強豪校で
鉄剤の
注射が
本来の
治療ではなく
競技力の
向上を
目的に
使われていた
問題で、
日本陸上競技連盟は、ことし12
月の
全国高校駅伝から
血液検査の
結果の
報告を
義務づけ、
問題が
ある場合は
出場停止や
順位を
剥奪する
可能性があるとする
指針をまとめました。
鉄剤注射は
貧血の
治療などを
目的に
行われますが、
日本陸連によりますと、
高校駅伝の
一部の
強豪校では
最近まで
競技力の
向上を
目的に
使われていたことがわかっています。
過剰な鉄剤の摂取は肝臓や心臓などに悪影響があることから、日本陸連は、不適切な鉄剤注射の使用を防ぐため指針をまとめ、公表しました。
この中では、鉄剤注射が必要とされるのは、副作用が強く口から鉄剤を飲めない場合や、出血などに伴う場合など、限定的だとして、「不適切な鉄剤注射の根絶を目指す」と記し、原則禁止にするとしています。
そのうえで、ことし12月の全国高校駅伝からは、男女すべてのチームのエントリー選手に対して、身体計測のデータや血液検査の結果の報告、そして、鉄剤注射をしている場合は理由が書かれた申告書の提出を義務づけるとしています。
そして、うその申告や血液検査の結果に異常があれば聞き取りをしたうえで、問題があると判断された場合は出場停止や順位を剥奪する可能性があるとしています。
日本陸連は、この指針を、来月中旬以降、全国の中学や高校、そして関係団体などに配り、周知を徹底することにしています。