中国の
北京で
民主化を
求める学生らの
運動が
武力で
鎮圧され、
大勢の
死傷者が
出た
天安門事件から
4日で30
年。
中国政府は「
巨大な
発展の
成果が
当時の
行動が
完全に
正しかったことを
示している」として、
当時の
対応は
正しかったと
改めて主張しました。
天安門事件は1989
年6月4日、
民主化を
求めて
北京の
天安門広場や
その周辺に
集まっていた
学生や
市民に対し、
軍が
発砲する
などして
鎮圧し、
大勢の
死傷者が
出たものです。
中国政府は319人が死亡したとしていますが、犠牲者の数ははるかに多いという指摘もあり、遺族は事件の真相究明や責任の追及を求め続けています。
天安門事件に対する見解について、中国外務省の耿爽報道官は4日の記者会見で「巨大な発展の成果が当時、中国政府が取った行動が完全に正しかったことを示している。政治を安定させ、経済発展や社会の進歩を継続させることができた」と述べて、当時の対応は正しかったと改めて主張しました。
そのうえで「中国共産党と中国政府は、誰よりも国民の幸せや健康を気にかけている。われわれは中国の特色ある社会主義の道を確固不動の方針として前進していく」と述べて、共産党の一党支配の体制の正当性を強調しました。
天安門事件から30年を迎える中、中国ではインターネットの規制や言論統制が強化され、民主化を求める声や政府への批判も徹底して抑え込まれていて、習近平指導部の下で共産党の一党支配の体制を強化していく姿勢が改めて鮮明となっています。