球数制限など高校野球のピッチャーの
負担軽減策について
検討する
高野連=
日本高校野球連盟の
2回目の
有識者会議が
開かれ、
一定の
期間の
中で
球数を
制限する
案を
提言する
方針を
決めました。
この会議は
球数やイニング
数などの
投球制限の
導入について、
大学の
研究者や
医師など
外部の
専門家を
交えて
幅広く
検討しようと、
日本高野連がことし
4月に
設け、
7日、
東京都内で
2回目の
会議が
開かれました。
会議では初めに甲子園で、監督として歴代最多の68勝を挙げた智弁和歌山高校の元監督、高嶋仁さんがゲストとして講演し、練習を含めて投球数を制限するなど、ピッチャーの保護に努めてきた経験を紹介しました。
このあと各委員が議論を行い、中学生では1週間に300球以上を投げると、けがのリスクが高まるという研究結果などが示され、ピッチャーを守るためには球数制限が必要だということで意見は一致したということです。
しかし、1試合ごとに球数制限をかけることについて「チームへの制約が大きい」と反対意見が出たことから、日数など一定の期間を設けて球数を制限する案を提言する方針を決めました。
そのうえで、まずは全国大会での球数制限の導入を想定して、制限をかける期間や球数など具体的な条件について、各都道府県連盟の意見も踏まえて検討を進めるということです。
有識者会議ではことし11月下旬までに議論をまとめ、高野連に提言を行うことにしています。
智弁和歌山元監督 高嶋さん 「不公平にならないルールを」
7日の有識者会議でゲストとして講演した智弁和歌山高校の元監督、高嶋仁さんは「1試合での球数制限には反対です。ピッチャーが1人しかいないチームだと、決められた球数に達すると次のピッチャーがいなくて負けることになる。弱いチームが強いチームを倒す野球のだいご味が失われる」と話しました。
そのうえで、一定期間を設けて球数の制限をかけることについて「1週間で何球とか、10日間で何球とかになるのでしょうか。ピッチャーを保護することは大事なので、とにかく不公平にならないようにルールを決めてほしい」と今後の議論に期待していました。