トランプ政権を「
無能」
などと
酷評し、トランプ
大統領から「
今後一切相手にしない」と
非難されていたイギリスの
駐米大使について、イギリス
政府は
大使として
留任させることを
明らかにしました。ワシントンに
駐在するイギリスのダロック
大使は
本国に
送った
公電などの
中で、
アメリカの
トランプ政権を「
無能」などと
酷評していたことがイギリスの
大衆紙によって
暴露されました。
これに対しトランプ大統領は8日、ツイッターに「われわれは今後、彼を一切相手にしない」と投稿し、欧米の一部メディアはイギリス政府が駐米大使を交代させる可能性が高いという見方を伝えていました。
こうした中、イギリスの首相官邸の報道官は9日、NHKの取材に対してダロック大使を留任させることを明らかにしました。
イギリスの公共放送BBCは、メイ首相が「ダロック大使を全面的に信頼している」と述べた一方、「大使の見解には同意していない」と述べ、公電の内容は政府としての公式の見解ではないことを強調したと伝えています。
イギリスとしてはダロック大使を擁護した形となりましたが、今回の留任によって両国の関係がぎくしゃくするおそれがあると指摘する声もあります。
トランプ大統領 英への非難強める
イギリス政府がダロック大使の留任を決めたあとトランプ大統領は9日、ツイッターに「イギリスがアメリカに押しつけた頭のいかれた大使は、本当にばかなやつだ。私は大使のことを知らないが、愚か者だと聞かされた」と書き込みました。
さらに、イギリスのEU=ヨーロッパ連合からの離脱をめぐってメイ首相をあらためて批判し、ダロック大使と大使の留任を決めたメイ首相に対する非難を強めています。