日本新聞: 国連日本提出の核廃絶決議案を採択核保有国など棄権や反対も

国連こくれん日本にっぽん提出ていしゅつの核かく廃絶はいぜつ決議けつぎ案あんを採択さいたく核かく保有ほゆう国こくなど棄権きけんや反対はんたいも

Nov 2, 2019 12:11

Furigana

軍縮ぐんしゅくの在り方ありかたなどについて話し合はなしあう国連こくれん総会そうかいの軍縮ぐんしゅく委員いいん会かいがニューヨークで開ひらかれ、日本にっぽん政府せいふが提出ていしゅつした核兵器かくへいきのない世界せかいに向むけた行動こうどう指針ししんを盛り込もりこんだ決議けつぎ案あんが賛成さんせい多数たすうで採択さいたくされました。しかし、アメリカなどの核かく保有ほゆう国こくや核兵器かくへいき禁止きんし条約じょうやくの発効はっこうを目指めざす非核ひかく保有ほゆう国こくの一部いちぶが棄権きけんや反対はんたいに回まわり、日本にっぽん政府せいふが目指めざす、双方そうほうの橋渡はしわたし役やくの難むずかしさが改あらためて浮き彫うきぼりになりました。国連こくれん総会そうかいの軍縮ぐんしゅく委員いいん会かいでは、各国かっこくや地域ちいきグループが提出ていしゅつした軍縮ぐんしゅくの在り方ありかたや道筋みちすじを示しめした決議けつぎ案あんの採決さいけつが１いち日にち、始はじまりました。

このうち、日本にっぽん政府せいふが提出ていしゅつした核兵器かくへいきのない世界せかいに向むけて、直ただちに取り組とりくむべき行動こうどう指針ししんを盛り込もりこんだ決議けつぎ案あんは178か国かこくが投票とうひょうし、過半数かはんすうの148か国かこくが賛成さんせいして採択さいたくされましたが、４よんか国かこくが反対はんたいし、26か国かこくが棄権きけんしました。

この決議けつぎは、国際こくさい社会しゃかいが直ただちに取り組とりくむべき行動こうどうの指針ししんとして、核かく保有ほゆう国こくが核かく政策せいさくの透明とうめい性せいを向上こうじょうし、信頼しんらい醸成じょうせいを図はかることや、被ひばく者しゃとの交流こうりゅうを含ふくむ軍縮ぐんしゅく教育きょういくを普及ふきゅうさせること、さらに核かく保有ほゆう国こくと非ひ保有ほゆう国こくの間まで未来みらい志向しこうの対話たいわの枠組わくぐみを作つくることなど、６ろく項目こうもくが盛り込もりこまれています。

採決さいけつをめぐっては、核かく保有ほゆう国こくのアメリカが核かく軍縮ぐんしゅくは安全あんぜん保障ほしょう環境かんきょうの変化へんかを考慮こうりょすべきだとして棄権きけんした一方いっぽう、核兵器かくへいき禁止きんし条約じょうやくの発効はっこうを目指めざす非核ひかく保有ほゆう国こくのブラジルなども、核かく保有ほゆう国こくの軍縮ぐんしゅく義務ぎむを強つよく打ち出うちだすべきだとして棄権きけんし、日本にっぽん政府せいふが目指めざす双方そうほうの橋渡はしわたし役やくの難むずかしさが改あらためて浮き彫うきぼりになりました。

採択さいたくされたあと、日本にっぽんの高こう見澤みさわ軍縮ぐんしゅく大使たいしは「核かく保有ほゆう国こくと非核ひかく保有ほゆう国こくの共通きょうつうの基盤きばんを追求ついきゅうする日本にっぽん政府せいふの姿勢しせいへの理解りかいは得えられたが、今後こんごさらに多おおくの努力どりょくが必要ひつようになる」と述のべました。