日本新聞: 日本代表堂安律「人生を変える」ゴール勢いもたらす同点弾

日本にっぽん代表だいひょう堂どう安やす律りつ「人生じんせいを変かえる」ゴール勢いきおいもたらす同点どうてん弾だん

Dec 2, 2022 08:12 5

Furigana

サッカーワールドカップカタール大会たいかい、日本にっぽんは、強豪きょうごうスペインに逆転ぎゃくてん勝がちし、2大会たいかい連続れんぞくの決勝けっしょうトーナメント進出しんしゅつを決きめました。

劣勢れっせいの展開てんかいを打ち破うちやぶったのは後半こうはんから途中とちゅう出場しゅつじょうの堂どう安やす律りつ選手せんしゅの同点どうてんゴールでした。

「まだ歴史れきしを塗り替ぬりかえたわけではないが、大おおきな壁かべを塗り替ぬりかえたと思おもう」と、ここ一番いちばんでの勝負しょうぶ強つよさを発揮はっきし「人生じんせいを変かえる」ゴールを生み出うみだしました。

堂どう安やす律りつ選手せんしゅは主おもに右みぎサイドの攻撃こうげきを担になうミッドフィルダーです。左足ひだりあしから繰り出くりだす力強ちからづよいドリブル突破とっぱとシュートが持ち味もちあじで東京とうきょうオリンピックでは背せ番号ばんごう「10」を背負せおい、攻撃こうげきの中心ちゅうしんとして活躍かつやくしました。

しかし、その後そのご、日本にっぽん代表だいひょうでは同おなじポジションを担になう伊東いとう純じゅん也選手せんしゅの台頭たいとうもあって3月つきにはメンバー外がいとなる苦境くきょうも味あじわいました。

「『俺おれはスタメンだ』とはっきり言いえる立場たちばではないのは分わかっている。でも今いままで、下したから這はい上あがっていくというサッカーキャリアだったのでこういう状況じょうきょうはすごく好すきだし競争きょうそうを勝かってきて今いまの自分じぶんの立場たちばがあるので、今回こんかいも勝かっていける自信じしんはある」

今こんシーズンからはドイツ1部ぶリーグのフライブルクでプレーしています。加入かにゅう後ご、すぐにレギュラーをつかむと開幕かいまく戦せんでゴールを挙あげ、いきなり結果けっかを出だしました。

9月つき、取材しゅざいで堂どう安やす選手せんしゅと一緒いっしょにフライブルクの街まちなかを歩あるいていると子こどもたちから記念きねん撮影さつえいとサインを求もとめられました。開幕かいまくから1か月かげつ余あまりでしたが、すでに地元じもとのファンから評価ひょうかを受うけ、人気にんきを集あつめていることがわかります。

強豪きょうごうぞろいのドイツ1部ぶリーグで2位いにつけているチームを主力しゅりょくとして引っ張ひっぱっているという手応てごたえが堂どう安やす選手せんしゅをさらに強つよくしています。今いまは代表だいひょうで置おかれている立場たちばに対にたいしても落ち着おちついて受け止うけとめられていると言いいます。

「こういう状況じょうきょうなのに焦あせっていないというのは自分じぶんの中なかで圧倒的あっとうてきな自信じしんに変かわってきているのかなと思おもう」

夢ゆめであり、憧あこがれでもあるという大だい舞台ぶたい。

「ワールドカップのゴールは人生じんせいを変かえる」と考かんがえています。

その思おもいを強つよくしたのが前まえに所属しょぞくしたオランダ1部ぶのPSVでマリオ・ゲッツェ選手せんしゅとともにプレーしたことでした。

今回こんかいのドイツ代表だいひょうでもあり、2014年ねんのブラジル大会たいかい決勝けっしょうで優勝ゆうしょうを決きめる決勝けっしょうゴールを挙あげました。

「彼かれを見みていると、あの1点てんで人生じんせいが変かわったと思おもう。ドイツ中ちゅうで街まちも歩あるけなくなったと言いうし、あのゴールがあったからこそマリオ・ゲッツェっていうブランドがあって、価値かちがあって、『彼かれと一緒いっしょにプレーしたい』、『彼かれのことを見みたい』というファンがいる。日本人にっぽんじんでワールドカップで点てんを取とった選手せんしゅは大事だいじな存在そんざいになると思おもうので、そういう選手せんしゅになる」

初戦しょせんのドイツ戦せんは途中とちゅう出場しゅつじょうながら値ね千金せんきんの同点どうてんゴールを挙あげました。

「俺おれが決きめる、俺おれしかいないという強つよい気持きもちでピッチに入はいった。これで一喜一憂いっきいちゆうせず、強つよい気持きもちで一丸いちがんとなって戦たたかいたい」と強つよい気持きもちを表あらわしていました。

しかし第だい2戦せんのコスタリカ戦せんでは先発せんぱつ出場しゅつじょうのチャンスをつかみながらも得点とくてんはできず、チームも敗やぶれました。

ふがいなさを押おし殺ころしながら第だい3戦せんのスペイン戦せんは「みんなに真しんのエースだと思おもわせるには結果けっかしかない」と意気込いきごんで臨のぞみました。

そして途中とちゅう出場しゅつじょうながら大事だいじなところでのゴール。

ここ一番いちばんでの勝負しょうぶ強つよさを発揮はっきし「人生じんせいを変かえる」ゴールを生み出うみだしました。

「あそこは俺おれのコース」

同点どうてんゴールを決きめた堂どう安やす選手せんしゅは「あそこは俺おれのコースなので絶対ぜったいにシュートを打うってやると決きめていた。思おもいきり打うつことができた」と振り返ふりかえりました。

そのうえでベスト8進出しんしゅつに挑いどむ決勝けっしょうトーナメントに向むけ「まだ歴史れきしを塗り替ぬりかえたわけではないが、大おおきな壁かべを塗り替ぬりかえたと思おもう。この勝利しょうりで1戦せん目めが奇跡きせきではなく、必然ひつぜんで勝かったと国民こくみんに思おもってもらえると思おもう。ベスト16の壁かべを乗り越のりこえたい」と意気込いきごみました。

また、堂どう安やす選手せんしゅは試合しあい後ごにみずからのツイッターに「優勝ゆうしょうするよ！！」と投稿とうこうし、多おおくのファンから激励げきれいのコメントが寄よせられました。