ロシアによる
軍事侵攻が
始まって3
年以上たったいまも、ウクライナから
国外に
避難している
人は564
万人を
超えています。
即使俄罗斯发动军事入侵已经过去三年多,目前仍有超过564万乌克兰人逃离国外。
そうした
人たちへの
支援は
世界各国で
先細って
いく傾向にあり、
日本に
避難している
およそ2000
人のウクライナ
人も
日本で
生活を
続けるのか、
帰国するのか、
岐路に
立たされています。
对这些人的援助在世界各国都有减少的趋势,正在日本避难的大约2000名乌克兰人也面临着是否继续在日本生活还是返回祖国的抉择。
政府は、日本国内に親族がいないことなどを条件に食費や日用品の購入費など生活費として1日当たり最大2400円を最長2年支給してきたほか、「日本財団」は渡航費などの支援に加えて、生活費として1人当たり年間100万円を最長3年、支給してきました。
政府一直以来以在日本国内没有亲属等为条件,作为生活费每天最多发放2400日元,最长可达2年。此外,“日本财团”除了支援旅费等,还作为生活费每人每年最多发放100万日元,最长可达3年。
しかし、侵攻が長期化する中、生活費の支援は相次いで終了し、中には日々の生活への負担や将来への不安を感じながら暮らしている人もいます。
然而,随着侵略长期化,生活费援助相继结束,也有一些人一边感受到日常生活的负担和对未来的不安一边生活。
2022年3月末にウクライナ中部ポルタワ州から当時2歳と6歳の2人の娘を連れて日本に避難し、現在は、神奈川県横浜市に住むナタリア・ムリャフカさん(40)もその1人です。
2022年3月底,娜塔莉娅·穆利亚夫卡(40岁)带着当时2岁和6岁的两个女儿从乌克兰中部的波尔塔瓦州避难到日本,目前居住在神奈川县横滨市,她也是其中之一。
ムリャフカさんは横浜市が無償で提供している市営住宅に暮らしていますが、3年間、受け取ってきた生活費の支援はことし5月に終了しました。
穆利亚夫卡先生住在横滨市免费提供的市营住宅,但他过去三年领取的生活费补助已于今年五月结束。
一時はパートで働いていたこともありますが、ことばの壁や持病に加え、1人で子育てをしながら働くのは難しくなり、現在は、これまで受給した生活費の残りとウクライナで蓄えた預金を取り崩して暮らしています。
曾经也做过兼职工作,但由于语言障碍和慢性病,再加上一个人带孩子边工作变得十分困难,现在主要靠之前领取的生活费剩余和在乌克兰积攒的存款来维持生活。
生活費の支援が終了することで帰国も検討しましたが、故郷のポルタワ州は無人機やミサイルによる攻撃が相次いでいて、子どもたちを連れて戻ることは危険だと判断し、少なくともあと1年は、日本で暮らすと決めました。
由于生活费援助结束,我也曾考虑回国,但我的故乡波尔塔瓦州正接连遭受无人机和导弹的攻击,我判断带着孩子们回去太危险,因此决定至少再在日本生活一年。
こうした中ムリャフカさんの心の支えになっているのは同じ市営住宅に暮らす市橋恭行さんと(80)妻の桂子さん(77)です。
在这种情况下,穆里亚夫卡先生的精神支柱是住在同一市营住宅的市桥恭行先生(80岁)和他的妻子桂子女士(77岁)。
2人は翻訳アプリを使いながら、ムリャフカさんの身の回りの相談に乗っています。
他们一边使用翻译应用,一边帮助穆里亚夫卡女士解决身边的各种问题。
NHKが取材に訪れた日は、娘のミロスラワさん(9)の眼科検診の予約をとる手伝いをしていました。
NHK来采访的那天,我正在帮女儿米罗斯拉娃(9岁)预约眼科检查。
市橋さんは「ムリャフカさんからは病院を見つけたい時や子どもがかぜをひいた時などに連絡をもらっている。
市桥先生说:“每当穆利亚夫卡女士想找医院,或者孩子感冒的时候,她都会联系我。”
私たちが
できることをして
力になれればと
思う」と
話していました。
ムリャフカさんは「2人は家族のような存在だ。
日本での
生活が
どうなるのか、
心配も
あるが
何とか生き延びようと
思う」と
話していました。
他说:“虽然对在日本的生活感到担心,但我想无论如何都要努力活下去。”
日本で暮らす避難民 就職が大きな課題
出入国在留管理庁によりますと、3年前の軍事侵攻開始後、ウクライナから日本に避難してきた人は6月末時点で2798人で、このうち1936人が今も日本で暮らしています。
在日本生活的避难民 就业是重大课题 据出入境在留管理厅称,自三年前军事侵攻开始以来,截至6月底,从乌克兰避难到日本的人数为2798人,其中1936人目前仍在日本生活。
ウクライナから避難した人たちへの支援を続けている「日本財団」は2022年5月から一定の条件を満たした人々に対し1人当たり年間100万円を支給し、合わせて2000人が申請しました。
自2022年5月起,持续为从乌克兰避难的人们提供支援的“日本财团”,向符合一定条件的人每人每年发放100万日元,共有2000人申请。
支援は最長3年でことし5月から順次終了していて5月はおよそ140人、6月はおよそ360人、7月はおよそ170人への支援が終了します。
支援最长为3年,从今年5月开始陆续结束,5月大约有140人,6月大约有360人,7月大约有170人的支援将结束。
日本財団がことし1月から3月にかけてウクライナからの避難者を対象に行ったアンケートでは、回答した937人のうち「できるだけ長く日本に滞在したい」または「ウクライナの状況が落ち着くまでは、しばらく日本に滞在したい」と答え、日本での滞在を希望したのは合わせておよそ70%でした。
日本财团今年1月至3月针对来自乌克兰的避难者进行的问卷调查显示,在回答的937人中,约有70%的人表示“希望尽可能长时间留在日本”或“想在乌克兰局势平稳之前暂时留在日本”,希望在日本停留。
ただ「働いている」と答えた人は半数ほどで、このうち安定した収入が得られるフルタイムで働いている人は25%にとどまり、就職は大きな課題となっています。
仅有大约一半的人回答“正在工作”,其中以全职方式获得稳定收入的人仅占25%,就业成为了一个重大课题。
このため日本財団は、日本に住むことを希望する人たちに対し、日本語の習得や企業側とのマッチングなどの支援を続けています。
因此,日本财团一直在为希望居住在日本的人们提供日语学习和与企业对接等方面的支持。
日本財団経営企画広報部の梅村岳大 部長は「生活費の支援が3年で十分だったかというのは非常に難しい。
日本财团经营企划公关部部长梅村岳大表示:“关于生活费的支援三年是否足够,这是一个非常困难的问题。”
日本で
引き続き暮らすという
判断をしたのであれば、
生活の
上で
一番必要なのは
就業だ。
如果决定继续在日本生活,那么生活中最需要的就是就业。
就労機会の
提供などはNPOや
各自治体と
連携しながら
行って
いく」と
話していました。
“将会与NPO和各地方自治体合作,提供就业机会等。”
ウクライナから避難 一部の国で支援疲れ
UNHCR=国連難民高等弁務官事務所によると、ウクライナから国外に避難した人は7月1日時点でおよそ564万人です。
截至7月1日,据联合国难民事务高级专员公署(UNHCR)称,从乌克兰逃离到国外的人数约为564万,在部分国家出现了援助疲劳现象。
日本を含め各国は避難者に対して住宅や生活費、医療といったさまざまな支援を提供していますが、UNHCRによりますと、一部の国では支援疲れもみられ、支援が減少しているということです。
包括日本在内的各国为避难者提供了住房、生活费、医疗等各种支援,但据联合国难民署(UNHCR)称,一些国家已经出现了“支援疲劳”,支援正在减少。
このうち、ノルウェー政府は侵攻後からウクライナから避難してきた人たちに対し、個別に審査することなく仕事をしたり、家族を呼び寄せたりできる特別な措置をとってきました。
在这些措施中,挪威政府自俄乌冲突爆发后,对从乌克兰避难而来的人们采取了特别措施,无需单独审查即可工作或接纳家人。
しかし、去年9月、当局が安全と見なす地域から来た人たちについてはこうした措置の対象外とする見直しが行われ、ことし1月現在では西部のリビウ州やイワノ・フランキウシク州など14の州からの避難者については対象外としています。
但是,去年9月,政府对来自被认为安全地区的人们进行了政策调整,将他们排除在这些措施之外。截至今年1月,来自西部的利沃夫州、伊万诺-弗兰科夫斯克州等14个州的避难者也不在这些措施适用范围内。
またフランス政府は、侵攻直後、避難者向けに提供していた1万9500以上の緊急の避難場所をことし4000にまで削減したとヨーロッパのメディアが現地のNGOの話として、伝えています。
此外,欧洲媒体援引当地非政府组织的话报道称,法国政府在入侵刚发生后为避难者提供的1万9500多个紧急避难场所,今年已削减至4000个。
UNHCRのマシュー・ソルトマーシュ首席広報官はNHKの取材に対し「戦争が長引いていることが支援の先細りの要因だ。
联合国难民署首席发言人马修·索尔特马什在接受NHK采访时表示:“战争持续时间过长是援助减少的原因之一。”
またもう一つは
多くの
国が
安全保障や
防衛に
支出を
増やしており、
その結果支援が
減少している」と
話していました。
还有一点是,许多国家正在增加对安全保障和防卫的支出,结果导致援助减少了。
一方で、ロシアがウクライナ各地の都市部に対しミサイルや無人機を使った攻撃を強めていることを念頭に「攻撃が激化するほど、人々は避難を余儀なくされ、支援が必要となる。
另一方面,考虑到俄罗斯正在加大对乌克兰各地城市使用导弹和无人机的攻击力度,“攻击越激烈,人们就越被迫疏散,越需要援助。”
支援のニーズは
ますます高まっており、
支援が
少なくともこれまでの
水準で
維持され、
理想的には
拡大することが
極めて重要だ」と
話していました。
支援的需求日益增加,维持至少与以往相同水平的支援,并在理想情况下加以扩大,极为重要。