おととし兵庫県尼崎市で
中学2年の
女子生徒が
自殺したことについて、
市の
調査委員会は18
日、
同級生のいじめや
教師の
対応が
原因だとする
調査結果を
公表しました。
教育委員会は
会見を
開き「
責任を
痛感している」と
陳謝しました。
おととし12
月、
兵庫県尼崎市の
中学2年の
女子生徒が
自宅で
自殺し、「
学校がしんどい。
耐えられませんでした」
などと
書かれた
メモが
見つかりました。
弁護士などでつくる調査委員会が自殺の原因などの調査を進め、18日、その結果を公表しました。
それによりますと、女子生徒は少なくともおととしの10月から同じクラスや部活の同級生などから「死ね」「うざい」などと言われるいじめを受けていたとしています。
また自殺した日には、自分と同じようにいじめを受けていた友人について別のクラスの担任教師に相談しようとしたところ、この教師が「友人のトラブルをあちこちで言い触らしている」と誤解し、女子生徒を叱っていたとしています。
そして、こうしたいじめや教師の対応が自殺の原因だと結論づけました。
女子生徒は学校のアンケートでもいじめを示唆する回答をしていたということで、調査委員会は「学校のいじめに対する感度が非常に低く問題だ」と指摘しました。
尼崎市教育委員会の松本眞教育長は「指摘のとおりで責任を痛感している。再発防止に全力をあげ、遺族に誠心誠意の対応をする」と陳謝しました。
両親「SOS受け止め 対応していれば…」
女子生徒の両親が記者会見し、学校や教育委員会は子どものSOSをしっかり受け止めてほしいと訴えました。
女子生徒の母親は「学校や教育委員会が、いじめを受けているという子どものSOSをしっかり受け止め、きちんと対応していれば娘の命がなくなることはなかった。今は原因が解明されて肩の荷が下りた気がします」と話していました。
父親は「二度とこのようなことが起こらないように、学校側には生徒が信頼して相談できる態勢をつくってもらいたい」と話していました。