相次ぐ資料の
不備で、
異例の
審査中断が
続いている
福井県の
敦賀原子力発電所2
号機について、
原子力規制委員会は
事業者の
日本原子力発電から
改めて提出された
申請書に
明らかな
不備は
認められなかったとして
審査を
再開することを
決めました。
敦賀原発2号機をめぐっては、原子炉の真下を走る断層が「将来動く可能性がある」と指摘されていて、指摘を覆せなければ廃炉になる可能性があり、日本原電は審査の中で「動く可能性はない」と反論しています。
しかし、日本原電が提出した断層のデータなどの資料に書き換えや誤りが相次いで見つかったため審査はおよそ2年間中断し、去年12月に再開したあとも誤りが相次いだことから、原子力規制委員会はことし4月、再び審査を中断して申請内容の修正を求めていました。
6日の規制委員会の会合では、8月31日に日本原電から改めて提出された申請書の取り扱いについて議論が行われ、事務局の原子力規制庁から、形式上の明らかな不備は認められなかったと報告されました。
これを受けて規制委員会は、中断していた審査を再開することを決めました。
再開後は、原子炉の真下を走る断層の活動性が改めて焦点となりますが、日本原電は新たな手法で活動性を否定するデータを拡充したとする一方、規制委員会は今後詳しく調べる中で再び資料の不備が見つかった場合は審査自体を打ち切ることも検討していて、議論の行方が注目されます