去年アメリカで
広がった
人種差別への
抗議運動を
受けて
撤去が
決まっていた
南北戦争の
南軍の
将軍の
銅像が、8
日、
南部バージニア
州の
公園から
撤去されました。
バージニア州の州都リッチモンドに建てられた南軍司令官のリー将軍の銅像は、奴隷制度や人種差別の象徴だとして長年批判にさらされてきました。
去年、黒人の男性が白人の警官に首を押さえつけられて死亡した事件をきっかけに、人種差別への抗議運動が広がったことを受けて、州知事が撤去を表明していました。
撤去に反対するグループが差し止めを求める裁判を起こしていましたが、州の最高裁判所が先週、撤去作業を認める判断を示したことから、8日、撤去作業が行われました。
馬に乗ったリー将軍の銅像がクレーンでつり上げられ台座から外されると、集まっていた大勢の人から大きな歓声があがり、地元メディアによりますと反対するデモなどはなく混乱はなかったということです。
アメリカでは南部を中心に、南北戦争で奴隷制度を支持した南部連合にゆかりのある人物の銅像や記念碑が数多く設置されていますが、去年の抗議運動の中で各地で倒されたり自治体によって撤去されたりする動きが相次ぎました。
一方で、保守層の中には南部連合の歴史を誇りととらえる意識もあり、撤去への反発も根強く残っています。