九州を中心に、すでに前線や台風からの湿った空気の影響で雨が降り、断続的に強まっていますが、台風が停滞している間も湿った空気が流れ込み続けるため、九州を中心に西日本の広い範囲で雨量がじわじわと増える見込みです。
台風の進路によっては前線の活動が活発になるうえ、台風本体の雨雲がかかって東日本や北日本でも大雨となるおそれがあります。
先行して降った雨に加えて雨量が急激に増えるため、ふだんよりも早いタイミングで土砂災害や洪水などが発生する危険性があります。
平成16年の台風15号は、今回の14号よりも強い勢力で東シナ海から九州の西の海上を通って日本海へ進み、青森県の津軽半島に上陸しました。
四国では600ミリを超える雨量となったほか、東北や北海道でも前線や低気圧の影響で200ミリから300ミリの大雨となりました。
香川県大野原町では住民が自主的に避難していた集会所に、川からあふれた水が流れ込み、親子2人が流されて死亡したほか、愛媛県新居浜市では土砂崩れで3人が亡くなりました。
あらかじめ自治体のハザードマップなどで地域の災害の危険を把握し、お年寄りや体の不自由な人など、避難に時間がかかる人は、雨や風が強まる前に早めに安全な場所へ移動しておくと安心です。 川や斜面から離れた場所にあって頑丈な建物の場合には、自宅にとどまることも検討してください。 特に雨が断続的に降ったり、短時間で強い雨でない場合、災害の危険性が高まっていることに気付きづらくなります。 雨が強まっていないからと油断せず、地元の気象台や自治体からの情報を、よく確認しておくとともに、地域の人どうし声を掛け合ったり、離れて暮らす家族に電話をかけたりして早めの避難を呼びかけてあげてください。
雨や風が強まる前に 早めの避難を