日本新聞: 東京23区の小中学校授業対応分かれる感染対策と学びの両立は

緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが延長えんちょうとなった東京とうきょう都内とないでは今月こんげつ13日にちから足立あだち区くが臨時りんじ休業きゅうぎょうから学校がっこうが再開さいかいし、23区くのすべての小中しょうちゅう学校がっこうで学校がっこうが始はじまりました。

そのなかでも、授業じゅぎょうの進め方すすめかたは、対面たいめん授業じゅぎょうかオンライン授業じゅぎょうかを選えらべる対応たいおうをする区くや、短縮たんしゅく授業じゅぎょうを行おこなう区くなど対応たいおうが分わかれています。

感染かんせん対策たいさくと子こどもたちの学まなびをどう両立りょうりつしていくのか、23区くの対応たいおうをまとめました。

緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出でる中なかでの学校がっこう再開さいかいとなり、東京とうきょう23区くのうち15の区くで今月こんげつ1日にちから学校がっこうを再開さいかいし、感染かんせん不安ふあんで登校とうこうをひかえたい児童じどう・生徒せいとにはオンラインで対応たいおうするなどして通常つうじょう授業じゅぎょうを進すすめています。

一方いっぽう、足立あだち区くでは夏休なつやすみ期間きかん中ちゅうに新型しんがたコロナに感染かんせんする子こどもが増加ぞうかしたことから、区内くないすべての小学校しょうがっこうと中学校ちゅうがっこうは2年生ねんせいまでを夏休なつやすみ明あけの今月こんげつ1日にちから臨時りんじ休業きゅうぎょうを続つづけ、13日にちが学校がっこう再開さいかいとなりました。

このうち長門ながと小学校しょうがっこうでは教員きょういんたちが校舎こうしゃの入り口いりくちで登校とうこうしてきた子こどもたち一いち人にん一いち人にんの検温けんおんを行おこなっていました。

足立あだち区くでは今月こんげつ中ちゅうは感染かんせん対策たいさくとして、登校とうこうして対面たいめん授業じゅぎょうに参加さんかするか、自宅じたくでオンラインで授業じゅぎょうを受うけるか各かく家庭かていの判断はんだんで選択せんたくできるようにしています。

授業じゅぎょうが始はじまった6年生ねんせいのクラスでは、オンラインで授業じゅぎょうを受うける子こどもに向むけてタブレット端末たんまつが黒板こくばんが見みえる位置いちに置おかれ、担任たんにんは時折ときおり、自宅じたくから参加さんかする子こどもたちにも声こえをかけながら授業じゅぎょうを進すすめていました。

長門ながと小学校しょうがっこうの細山ほそやま貴信たかのぶ校長こうちょうは「昨年度さくねんどからの新型しんがたコロナの教訓きょうくんをいかしながら授業じゅぎょう時間じかんを確保かくほしてきたので、休日きゅうじつに登校とうこうさせるなどの負担ふたんはないと考かんがえている。子こどもの安全あんぜんと学まなびの場ばを両立りょうりつさせるためにできることを探さぐりながら最善さいぜんを尽つくしていきたい」と話はなしていました。

これで23区くのすべての小中しょうちゅう学校がっこうが再開さいかいされましたが、23区くの中なかでは江東こうとう区くが夏休なつやすみ明あけの先月せんげつ25日にちからオンラインで授業じゅぎょうを始はじめるなど、区くによって授業じゅぎょう開始かいしの時期じきに2週間しゅうかん余あまりの開ひらきがでました。

また、授業じゅぎょう再開さいかい後ごも港みなと、世田谷せたがや、荒川あらかわ、足立あだちの4つの区くでは感染かんせん対策たいさくとして登校とうこうするかどうかは家庭かていの判断はんだんに委ゆだね、対面たいめんでの授業じゅぎょうか自宅じたくからオンラインで授業じゅぎょうを受うけるか選択せんたく制せいとする対応たいおうをとっています。

このほか、練馬ねりまと足立あだちの2つの区くでは、9月つき中ちゅうまたは緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされている間まは短縮たんしゅく授業じゅぎょうを続つづけるなど、区くによって対応たいおうが分わかれる形かたちでの学校がっこう運営うんえいとなっています。

専門せんもん家か「先生せんせいたちの負担ふたん減へらし授業じゅぎょうに集中しゅうちゅうできるように」

自治体じちたいごとに授業じゅぎょうの進め方すすめかたへの対応たいおうが異ことなることについて、学校がっこう教育きょういくに詳くわしい早はや稲田いなだ大学だいがく教職きょうしょく大学院だいがくいんの田中たなか博之ひろゆき教授きょうじゅは「急きゅうに感染かんせんが増ふえてきている状況じょうきょうでは対応たいおうがバラバラになるのはいたしかたないことが、今いまのままではいけない。オンラインを出席しゅっせきにしないという自治体じちたいもあるが、子こどもたちへの配慮はいりょとして、オンラインでも出席しゅっせき扱あつかいにするなど統一とういつしてほしい」と指摘してきしています。

そのうえで、家庭かてい側がわの受け止うけとめとして「オンラインでいいといわれても一斉いっせい休校きゅうこうの時ときと違ちがい、保護ほご者しゃが休やすみにくい家庭かていもあり感染かんせん不安ふあんもある、そういう悩なやましい状況じょうきょうがあるのではないか」と話はなしています。

また、学校がっこう側がわも対面たいめんとオンラインを組み合くみあわせて行おこなうハイブリット式しきを導入どうにゅうする場合ばあいは教員きょういんの負担ふたんが増加ぞうかすると指摘してきしたうえで「先生せんせいたちの負担ふたんを減へらし、授業じゅぎょうに集中しゅうちゅうできるように、行政ぎょうせいが机つくえやいすを消毒しょうどくするといった感染かんせん対策たいさくのために人ひとを雇やとうなどしてバックアップすることが必要ひつようだ」と話はなしています。