日本新聞: サッカーJ1 川崎フロンターレが優勝 2年連続4回目

サッカーJ1、首位しゅいの川崎かわさきフロンターレは3日にち浦和レッズうらわれっずと1対たい1で引き分ひきわけて2位いとの勝かち点てんの差さを「13」に広ひろげ、4試合しあいを残のこして2年ねん連続れんぞく4回かい目めの優勝ゆうしょうが決きまりました。

J1で首位しゅいを走はしるフロンターレは3日にち、ホームの等々力とどろき競技きょうぎ場じょうで浦和レッズうらわれっずと対戦たいせんしました。

フロンターレは前半ぜんはん、ゴール前まえのこぼれ球だまをディフェンダーのジェジエウ選手せんしゅが押し込おしこんで先制せんせいしましたが終了しゅうりょう間際まぎわにレッズの酒井さかい宏樹ひろき選手せんしゅに同点どうてんゴールを決きめられて1対たい1で引き分ひきわけました。

これでフロンターレは勝かち点てん1を加くわえて「85」に伸のばしました。

一方いっぽう、フロンターレ以外いがいで唯一ゆいいつ優勝ゆうしょうの可能かのう性せいが残のこされていた2位いの横浜よこはまF・マリノスは3日にち、ガンバ大阪がんばおおさかに0対たい1で敗やぶれました。

これで勝かち点てんの差さは「13」となり、残のこり4試合しあいでフロンターレを上回うわまわることができなくなりました。

この結果けっか、フロンターレの2年ねん連続れんぞく4回かい目めの優勝ゆうしょうが決きまりました。

鬼木おにき監督かんとく「戦たたかう姿勢しせい存分ぞんぶんに見みせてくれた」

鬼木おにき達いたる監督かんとくは「ほっとしているが勝かって終おわりたかった。今こんシーズン、なかなか難むずかしいゲームが多おおかったが我慢強がまんづよさが選手せんしゅに備そなわってきた。引き分ひきわけたが戦たたかう姿勢しせいを存分ぞんぶんに見みせてくれた」と喜よろこびをかみしめました。

先制せんせいゴールのジェジエウ「全員ぜんいんで決きめたゴール」

先制せんせいゴールを決きめたジェジエウ選手せんしゅは「本当ほんとうにうれしい気持きもちでいっぱいだ。皆みなさんがいたからこそ自分じぶんたちは今こんシーズン戦たたかえた。難むずかしい試合しあいもあったし、逆転ぎゃくてん勝利しょうりの試合しあいもあった。最後さいごまで諦あきらめずに戦たたかってサポーターの力ちからがあったからこそきょうのこの結果けっかにつながったと思おもう」と喜よろこびを語かたりました。

そのうえで「自分じぶんのゴールできょうのタイトルを決きめることができてうれしい。ただ、このゴールは自分じぶんだけでなくチームメート、サポーター、スタジアムに来きている妻つま、ブラジルにいるすべての家族かぞく、フロンターレの家族かぞく全員ぜんいんで決きめたものだと思おもう」と振り返ふりかえりました。

エースのダミアン「目標もくひょうを掲かかげ続つづけ結果けっかにつながった」

ここまでチームトップの17得点とくてんをマークしているエースのレアンドロ・ダミアン選手せんしゅは「自分じぶんの最大さいだいの目標もくひょうはチームの一員いちいんとして優勝ゆうしょうすることだったのでタイトルを取とれたことはうれしい」と喜よろこびを語かたりました。

そのうえで今こんシーズンについて「コロナの影響えいきょうでサポーターがスタジアムに来こられないこともありいろんな意味いみで距離きょり感かんを感かんじるシーズンになったが、目標もくひょうを掲かかげ続つづけたことでこの結果けっかにつながった」と振り返ふりかえりました。

またダミアン選手せんしゅは現在げんざい、得点とくてん王おう争あらそいでトップと1点てん差さの2位いにつけていて、これについては「残のこり4試合しあいで得点とくてんを重かさねられればうれしいし、それがチームの力ちからになればよりうれしい」と話はなしていました。

家長かちょう「チーム全員ぜんいんでたどりついた優勝ゆうしょう」

ベテランの家長かちょう昭博あきひろ選手せんしゅは「あまり現実げんじつをわかっていない感かんじだが、皆みなさんに喜よろこんでもらえてよかった」と率直そっちょくな心境しんきょうを語かたりました。

そのうえで3日にちの試合しあいを振り返ふりかえり「力ちからのあるチームといい試合しあいができたと思おもうし、見みてくれたサッカーファンに楽たのしんでいただけたと思おもう」と納得なっとくの表情ひょうじょうを浮うかべました。

そして今こんシーズンについては「チームとして粘り強ねばりづよかったしチーム全員ぜんいんでたどりついた優勝ゆうしょうだと思おもう。全員ぜんいんの力ちからが際立きわだっていた。残のこりの試合しあいも王者おうじゃらしい試合しあいをしていきたい」と話はなしていました。

橘田きった「このチームでサッカーができて幸しあわせ」

ルーキーながら攻守こうしゅにわたって中盤ちゅうばんで活躍かつやくした橘田きった健けん人じん選手せんしゅは「自分じぶんとしてはふだんどおりを意識いしきしたが、独特どくとくの感かんじたことのない雰囲気ふんいきがあって緊張きんちょうしてしまった。それでも開幕かいまくから優勝ゆうしょうを目標もくひょうにしていたので本当ほんとうにうれしい。まさか優勝ゆうしょうを決きめる試合しあいで先発せんぱつで出場しゅつじょうできるとは思おもっていなかった。こういったチームでサッカーができて幸しあわせだと改あらためて感かんじた」と喜よろこびを語かたりました。

また今こんシーズンを振り返ふりかえり「シーズンの序盤じょばんから少すこしずつ試合しあいに出ださせてもらっていたが、そのなかで一いち戦せん一いち戦せん自分じぶんのやれることをやってきた結果けっか、成長せいちょうにつながったと思おもう。これからももっと頑張がんばっていきたい」と話はなしていました。

鬼木おにき監督かんとく歴代れきだい監督かんとくの中なかで優勝ゆうしょう回数かいすう最多さいたに

フロンターレの鬼木おにき達いたる監督かんとくは就任しゅうにん5年ねん目めにして4回かい目めのJ1制覇せいはを果はたし、歴代れきだいの監督かんとくの中なかで最多さいたの優勝ゆうしょう回数かいすうとなりました。

鬼木おにき監督かんとくは47歳さい。

現役げんえき時代じだい、鹿島アントラーズかしまあんとら-ずとフロンターレでプレーし、引退いんたい後ごはフロンターレのコーチなどを経へて2017年ねんに監督かんとくに就任しゅうにんしました。

就任しゅうにん1年ねん目めにJ1で初はつ優勝ゆうしょうしてチーム初はつタイトルをもたらすと、そのよくとしには連覇れんぱを果はたしました。

そして去年きょねんは「1試合しあい3点てん」を目標もくひょうに掲かかげて攻撃こうげきサッカーを貫つらぬき、J1で史上しじょう最速さいそく優勝ゆうしょうを決きめたほか、天皇てんのう杯はいも制せいしてシーズン2冠かんに輝かがやきました。

就任しゅうにん5年ねん目めとなったことしも開幕かいまくから30試合しあい連続れんぞく負まけなしのJ1記録きろくを樹立じゅりつしたほか、5月つきには監督かんとくとしてJ1史上しじょう最速さいそく、156試合しあい目めでの通算つうさん100勝しょうを達成たっせいしました。

シーズン途中とちゅうに主力しゅりょくの三さん笘薫かおる選手せんしゅと田中たなか碧あおい選手せんしゅが海外かいがいのチームに移籍いせきしましたが、後半こうはん戦せんはルーキーのミッドフィルダー、橘田きった健けん人じん選手せんしゅや今こんシーズン、期限きげん付つき移籍いせきから復帰ふっきした20歳さいのフォワード、宮城みやぎ天たかし選手せんしゅなどの新しん戦力せんりょくを積極せっきょく的てきに起用きようしました。

そして8月つきから10月つきにかけて7連勝れんしょうをマークするなど、チームの勢いきおいを維持いじし、4試合しあいを残のこして優勝ゆうしょうを決きめました。

監督かんとくとして4回かいのJ1優勝ゆうしょうはサンフレッチェを率ひきいて3回かいのJ1優勝ゆうしょうを果はたした日本にっぽん代表だいひょうの森保もりやす一いち監督かんとくや2007年ねんから2009年ねんにかけてアントラーズを3連覇れんぱに導みちびいたブラジル人じんのオズワルド・オリヴェイラ監督かんとくを上回うわまわって歴代れきだい最多さいたとなりました。

歴代れきだいの監督かんとくの中なかで最多さいたの優勝ゆうしょう回数かいすうになったことについて鬼木おにき監督かんとくは「クラブのみんなの力ちからだし、勝かつことによって成長せいちょうすることがいっぱいあるので続つづけていきたい。歩あゆみを止とめずにいきたい」と話はなしていました。

新しん戦力せんりょくも台頭たいとう総そう合力ごうりょく発揮はっきしJ1連覇れんぱ

今こんシーズンも圧倒的あっとうてきな成績せいせきで4試合しあいを残のこしてJ1連覇れんぱを果はたした川崎かわさきフロンターレ。

前半ぜんはん戦せんは昨さくシーズン、史上しじょう最速さいそくのJ1優勝ゆうしょうに導みちびいた立役たちやく者しゃで、東京とうきょうオリンピックのメンバーにも選えらばれた三さん笘薫かおる選手せんしゅと田中たなか碧あおい選手せんしゅの2人にんが引っ張ひっぱりました。

2人にんは東京とうきょうオリンピックチームの強化きょうか試合しあいが始はじまる直前ちょくぜんの5月つき30日にちまでのリーグ戦せん20試合しあいすべてに出場しゅつじょう。

左ひだりサイドの最前線さいぜんせんを担になった三さん笘選手せんしゅは8点てんを挙あげて攻撃こうげきをけん引けんいんしたほか、ミッドフィルダーの田中たなか選手せんしゅは豊富ほうふな運動うんどう量りょうを生いかした守備しゅびと精度せいどの高たかいパスで4つのアシストをマークするなど攻守こうしゅの要ようとして貢献こうけんしました。

前半ぜんはんの20試合しあいで16勝しょう4引き分ひきわけと圧倒的あっとうてきな成績せいせきを残のこして勝かち点てんを「52」まで積み上つみあげました。

しかし、三さん笘選手せんしゅがベルギーリーグのチームに、田中たなか選手せんしゅがドイツ2部ぶのチームにそれぞれ移籍いせきしたあとの8月つき25日にちに行おこなわれたアウェーのアビスパ福岡ふくおか戦せんでは0対たい1で敗やぶれてJ1記録きろくの更新こうしんが続つづいていた昨さくシーズンからの連続れんぞく負まけなしは30試合しあいで途切とぎれました。

それでも次つぎの試合しあいから立て直たてなおし、8月つき28日にちのコンサドーレ札幌さっぽろ戦せんから10月つき24日にちの清水しみずエスパルス戦せんまで7連勝れんしょう。

勝負しょうぶどころでの新しん戦力せんりょくの活躍かつやくが目立めだちました。

田中たなか選手せんしゅが抜ぬけた中盤ちゅうばんを支ささえたのはルーキーの橘田きった健けん人じん選手せんしゅ。

この7試合しあいのうち5試合しあいにフル出場しゅつじょうし、豊富ほうふな運動うんどう量りょうと攻守こうしゅで質しつの高たかいプレーで連勝れんしょうに貢献こうけんしました。

三さん笘選手せんしゅが担になっていたポジションでも新しん戦力せんりょくが存在そんざい感かんを示しめしました。

8月つきに加入かにゅうしたマルシーニョ選手せんしゅは持ち味もちあじのスピードを生いかして攻撃こうげきを活性かっせい化かしたほか、今こんシーズン、期限きげん付つきで移籍いせきしていたJ3のカターレ富山とやまから復帰ふっきした20歳さいの宮城みやぎ天たかし選手せんしゅも9月つき22日にちの鹿島かしまアントラーズ戦せんで終了しゅうりょう間際まぎわに自身じしんのJ1初はつゴールで決勝けっしょう点てんを奪うばって勝利しょうりに導みちびきました。

さらに、9月つき26日にちの湘南しょうなんベルマーレ戦せんではエースのレアンドロ・ダミアン選手せんしゅに代かわって先発せんぱつ出場しゅつじょうしたフォワードの知念ちねん慶けい選手せんしゅが終了しゅうりょう間際まぎわに決勝けっしょうゴールをマークしてチームに勝かち点てん3をもたらしました。

昨さくシーズンからの圧倒的あっとうてきな強つよさをベースにしながら新しん戦力せんりょくも台頭たいとうしてきたフロンターレ。チームの総合そうごう力りょくを発揮はっきしてのJ1連覇れんぱとなりました。

観客かんきゃく上限じょうげんスタジアム収容しゅうよう人数にんずうの半分はんぶんまでに

政府せいふがスポーツイベントなどを行おこなう場合ばあいに設もうけていた上限じょうげん1万まん人にんの経過けいか措置そちが先月せんげつで終了しゅうりょうしたことを受うけて、サッカーJリーグでは3日にちの試合しあいからスタジアムの収容しゅうよう人数にんずうの半分はんぶんまで観客かんきゃくが入場にゅうじょうできるようになりました。

3日にちはJ1の10試合しあいが予定よていされていて、川崎かわさき市しの等々力とどろき競技きょうぎ場じょうで行おこなわれた首位しゅいの川崎かわさきフロンターレと浦和レッズうらわれっずの試合しあいでは、観客かんきゃくの上限じょうげんがこれまでの1万まん人にんから収容しゅうよう人数にんずうの半分はんぶんにあたるおよそ1万まん2000人にんまで引き上ひきあげられ、試合しあいの2時間じかんほど前まえから多おおくのサポーターがスタジアムを訪おとずれていました。