厚生労働省がシベリア
抑留者のおよそ600
人分の
遺骨を
取り違えていた
疑いが
ある問題で、
このうち336
人分の
遺骨については
専門家が「
日本人ではない」
などと
指摘していたにもかかわらず
東京の
千鳥ヶ
淵戦没者墓苑に
納められたままになっていることが
分かりました。
厚生労働省は
今後の
DNA鑑定の
結果を
受けて
対応を
検討するとしています。
厚生労働省がシベリア
抑留者のものとして
収集した
遺骨をめぐっては、
DNA鑑定した
専門家が「
日本人ではない」
などと
再三、
指摘していたことが
NHKの
取材で
明らかになり、
厚生労働省は19
日、これまでに
収集した597
人分の
遺骨について
日本人のものではない
可能性があるとする
検証結果を
公表しました。
取り違えの疑いは14年前から9か所の埋葬地で指摘されていましたが、このうち4か所で収集した合わせて336人分の遺骨については東京の千鳥ヶ淵戦没者墓苑に日本人のものとして納められたままになっていることが分かりました。
その理由について厚生労働省は「同じ埋葬地から収集した一部の遺骨が日本人のものと確認できたため戦没者墓苑でそのまま保管していた」などと説明し今後のDNA鑑定の結果を受けて対応を検討するとしています。
また取り違えの疑いを把握しながらロシア側と協議せず事実上放置していたことについて厚生労働省社会・援護局の吉田和郎課長は「問題意識はあったがロシア側との信頼関係にどのような影響があるのか担当者は重い課題として悩んでいた」などと説明し、大臣など政務三役に報告していなかったことも明らかにしました。
厚生労働省はこれまでの対応の問題点についても検証を進める方針です。