Báo tiếng Nhật: 「最後の“宣言”に…」関東の追加対象地域からの報告

新型しんがたコロナウイルス対策たいさくとして、緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんの対象たいしょう地域ちいきに追加ついかされることが新あらたに決きまった7つの府県ふけん。期間きかんは今月こんげつ20日にちから来月らいげつ12日にちまでの3週間しゅうかん余あまりですが、首都しゅと圏けんに隣接りんせつした県けんでは、たび重かさなる宣言せんげんや長引ながびく時短じたん・休業きゅうぎょう要請ようせいなどへの「慣なれ」や「疲つかれ」を訴うったえる声こえもあり、それなりの効果こうかが上あがるのか疑問ぎもんも聞きかれました。現地げんちからの報告ほうこくです。

＜茨城いばらき県けん＞

茨城いばらき県けんは今月こんげつ20日にちに緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんの対象たいしょう地域ちいきに追加ついかされるのを前まえに、16日にち、独自どくじの「非常ひじょう事態じたい宣言せんげん」を出だしました。

「感染かんせん拡大かくだいが災害さいがい級きゅうの深刻しんこくな状況じょうきょうになっている」との理由りゆうからです。

これを受うけて、県けんの施設しせつは18日にちから臨時りんじ休館きゅうかんすることになり、17日にちは休館きゅうかんに向むけた準備じゅんびが行おこなわれました。

夏休なつやすみなのに…

このうち、水戸みと市しにある県立けんりつ図書館としょかんでは17日にち、休館きゅうかんの期間きかんなどが書かかれた立だて看板かんばんを作つくり、正面しょうめん玄関げんかんに設置せっちしていました。

休館きゅうかん中ちゅうは借かりたい本ほんをネットで予約よやくすれば職員しょくいん通用つうよう口ぐちに設もうけられる特設とくせつ窓口まどぐちで受け取うけとることができるほか、返却へんきゃくポストは通常つうじょうどおり使用しようできるということです。

休館きゅうかんは今月こんげつ31日にちまでですが、今後こんごの状況じょうきょう次第しだいで延長えんちょうされる可能かのう性せいもあるということです。

利用りよう者しゃ「悲かなしい」「子こどもの居場所いばしょがなくて困こまる」

ふだんから図書館としょかんを利用りようしているという水戸みと市しの中学生ちゅうがくせいは「まだ読よみたい本ほんがたくさんあったので31日にちまで閉館へいかんになるのはちょっと悲かなしいです」と話はなしていました。

中学生ちゅうがくせいの母親ははおやは「カフェもあるし、近所きんじょなのでよく来きていました。休館きゅうかんになると子こどもの夏休なつやすみ中ちゅう、行いくところがなくて困こまります」と話はなしていました。

美術館びじゅつかんも休館きゅうかん

北きた茨城いばらき市しにある県けんの天心てんしん記念きねん五ご浦うら美術館びじゅつかんも18日にちから休館きゅうかんすることになり、入り口いりくち付近ふきんに設置せっちされた開催かいさい中ちゅうの企画きかく展てんの看板かんばんや垂れ幕たれまくに臨時りんじ休館きゅうかんを知しらせるシートが取り付とりつけられました。

金澤かなざわ宏ひろし副ふく館長かんちょうは「感染かんせん拡大かくだいの難局なんきょくを打開だかいするため、利用りよう者しゃの皆みなさんのご理解りかいとご協力きょうりょくをお願おねがいするとともに、一いち日にちも早はやく再開さいかいすることを願ねがいたい」と話はなしていました。

＜栃木とちぎ県けん＞

栃木とちぎ県けんでは、今月こんげつ8日にちから「まん延まんえん防止ぼうし等とう重点じゅうてん措置そち」が適用てきようされたことを受うけて、すでに休業きゅうぎょうしている飲食いんしょく店てんが多おおく見みられるほか、営業えいぎょうしている店みせでも営業えいぎょう時間じかんの短縮たんしゅくや酒類しゅるいの提供ていきょうを取とりやめるなどの対策たいさくが取とられています。

しかし、新型しんがたコロナウイルスの感染かんせんの急きゅう拡大かくだいが続つづくため、より強つよい対策たいさくが必要ひつようだとして、今回こんかい、緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんの対象たいしょう地域ちいきに追加ついかされました。

「ギョウザのまち」でも悲鳴ひめい “赤字あかじは免まぬかれない状況じょうきょう”

1世帯せたい当あたりのギョウザの購入こうにゅう金額きんがくが日本一にっぽんいちとなったこともあるなど「ギョウザのまち」として知しられる宇都宮うつのみや市し。

市し中心ちゅうしん部ぶの商店しょうてん街がいの入り口いりくちにあるギョーザ店てんでは、県けんの要請ようせい内容ないように従にしたがって20日にち以降いこうの営業えいぎょう方針ほうしんを決きめる予定よていですが、すでに入荷にゅうかした酒類しゅるいを廃棄はいきせざるをえないなど、赤字あかじは免まぬかれない状況じょうきょうだということです。

ギョーザ店てん「なるとっ」の山本やまもと浩ひろし輝てるマネージャーは「みんなが協力きょうりょくして、緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出でている時ときは外出がいしゅつしないというのを守まもらないかぎり意味いみがなく、私わたしたちはただ営業えいぎょうができなくなるだけです。このままではこの先さき何なん年ねんも続つづいていく気きがするし、これを機きにみんながルールを守まもり、これが最後さいごの宣言せんげんになってほしいです」と話はなしていました。

また、商店しょうてん街がいを歩あるいていた高校こうこう2年生ねんせいの女子じょし生徒せいとは「気きをつけてはいますが、緊張きんちょう感かんはなくなっていると思おもう。ことしは修学しゅうがく旅行りょこうがありますが、違ちがう場所ばしょに変更へんこうになったりなくなったりしなければいいです」と話はなしていました。

また、50代だいの会社かいしゃ員いんの男性だんせいは、「同おなじ事ことを毎回まいかいやっていて、状況じょうきょうがさらに悪わるくなっているように感かんじる。これまでの宣言せんげんに効果こうかがあったのか疑問ぎもんだし、もっと強つよい対策たいさくが必要ひつようではないかと思おもう」と話はなしていました。

日光にっこう鬼怒川きぬがわ温泉おんせんホテルでは

県内けんない有数ゆうすうの温泉おんせん地ち、日光にっこう市しの鬼怒川きぬがわ温泉おんせんで厳きびしい経営けいえいを強しいられているホテルからは、先行さきゆきが見通みとおせず不安ふあんを訴うったえる声こえが上あがっています。

鬼怒川きぬがわ温泉おんせんにある「鬼怒川きぬがわグランドホテル夢ゆめの季き」では、新型しんがたコロナウイルスの第だい5波はの影響えいきょうで、今月こんげつの宿泊しゅくはく客きゃくが例年れいねんの2割わり以下いかに落ち込おちこんでいるということです。

このホテルは、栃木とちぎ県けんに2回かい目めの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんが出だされた、ことし1月つきから2月つきにかけては休業きゅうぎょうしましたが、今回こんかいは家族かぞく連づれなどの予約よやくがすでに入はいっていることに加くわえ、従業じゅうぎょう員いんのモチベーションが保たもてないとして、感染かんせん対策たいさくをとりながら営業えいぎょうを続つづけることにしています。

しかし、首都しゅと圏けんの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんの期間きかんが延長えんちょうされ、栃木とちぎ県けんも対象たいしょう地域ちいきに追加ついかされるなか、今月こんげつ下旬げじゅんには予約よやくが全まったくない日ひも出でてきているということで、宿泊しゅくはく客きゃくの回復かいふくが見通みとおせない状況じょうきょうだということです。

波木はぎ恵美えみ社長しゃちょうは「この1年ねん半はんの間ま、とられた施策しさくはほとんど変かわらず、緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんのたびに自粛じしゅくを求もとめられるばかりだ。融資ゆうしでお金おかねを借かりることができるが、あとで返かえさないといけない。人ひと流りゅうが抑おさえられている中なかで、返済へんさいまで経営けいえいが持もつのかという状況じょうきょうになっている」と話はなしていました。

＜群馬ぐんま県けん＞

17日にち、新あらたに238人にんが新型しんがたコロナウイルスに感染かんせんしていることが確認かくにんされた群馬ぐんま県けん。

群馬ぐんま県けん渋川しぶかわ市しの伊香保いかほ温泉おんせんにある旅館りょかんの中なかには、スタッフのワクチン接種せっしゅが進すすんだことを理由りゆうに感染かんせん対策たいさくを講こうじたうえで営業えいぎょうを続つづける旅館りょかんもあります。

伊香保いかほ温泉おんせんの旅館りょかん「雇用こよう守まもる」

「和わ心しんの宿やど大森おおもり」は、去年きょねん、緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんの期間きかん中ちゅうには1か月かげつほど休業きゅうぎょうしたということですが、今回こんかいはスタッフのおよそ9割わりがワクチン接種せっしゅを済すませていることなどを理由りゆうに、宣言せんげんの期間きかん中ちゅうも宿泊しゅくはく客きゃくを受け入うけいれるということです。

この旅館りょかんでは、対策たいさくとしてこれまでも受け入うけいれる宿泊しゅくはく客きゃくの数かずを定員ていいんの6割わり程度ていどに抑おさえていたほか、ことし5月つきから併設へいせつしている飲食いんしょく店てんも休業きゅうぎょうしています。

16日にちから17日にちにかけて、予約よやくのキャンセルはなかったということですが、今後こんごはさらに受け入うけいれる宿泊しゅくはく客きゃくを定員ていいんの半分はんぶん程度ていどにまで減へらして感染かんせん対策たいさくを強化きょうかするということです。

旅館りょかんの大森おおもり隆博たかひろ会長かいちょうは「雇用こようは確保かくほし、社員しゃいんはやめさせないという考かんがえでやっているので、感染かんせん対策たいさくを万全ばんぜんにしてお客様おきゃくさまをお出迎でむかえし、生き延いきのびていくしかない。新型しんがたコロナが収束しゅうそくするまでみんなでがんばりたい」と話はなしています。

＜東京とうきょう都と＞約やく1000キロ離はなれた島しまでも

都心としんからおよそ1000キロ離はなれた東京とうきょう小笠原おがさわら村むらは新型しんがたコロナウイルスの患者かんじゃが増加ぞうかしているため、今月こんげつ24日にちから村むら独自どくじの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんを出だして、来島らいとうの自粛じしゅくを強つよく求もとめることになりました。

小笠原おがさわら村むらでは、去年きょねん11月つきを最後さいごに先月せんげつ中旬ちゅうじゅんまで感染かんせん者しゃはいませんでしたが、今月こんげつ13日にちまでの1週間しゅうかんで島民とうみん5人にんと来島らいとう者しゃ2人にんの合あわせて7人にんが確認かくにんされるなど、感染かんせん確認かくにんが相次あいついでいます。

村内むらうち治療ちりょうできる医療いりょう機関きかんなし

村むら内ないには新型しんがたコロナの患者かんじゃを治療ちりょうできる医療いりょう機関きかんがないことから、村むらは、短期間たんきかんで集中しゅうちゅう的てきに対策たいさくを行おこなって感染かんせんを抑え込おさえこもうと、村むら独自どくじの緊急きんきゅう事態じたい宣言せんげんを今月こんげつ24日にちから来月らいげつ6日にちまで出だすことになりました。

対策たいさくは、観光かんこうや仕事しごとでの来島らいとうの自粛じしゅくや東京とうきょうに滞在たいざいする島民とうみんであっても特別とくべつな事情じじょうがない限かぎり、島しまに戻もどることを自粛じしゅくするようそれぞれ強つよく求もとめます。