アメリカのトランプ大統領は22日、首都ワシントン近郊で開かれた保守派の政治集会で演説しました。
この中で、ウクライナへの支援の見返りとして求めている、ウクライナ国内のレアアースなどの鉱物資源の権益をめぐる協議について「われわれは資金を取り戻す。不公平だからだ。レアアースであれ、石油であれ、得られるものは何でも求めている」と述べました。
そのうえで「合意にかなり近いと思う」と述べ、ウクライナ側との早期の合意に期待感を示しました。
協議をめぐって、アメリカのベッセント財務長官は22日、イギリスの経済紙、フィナンシャル・タイムズに寄稿し、アメリカ側からは、ウクライナ政府が天然資源などから得た収入をウクライナの復興や開発のための基金に割り当て、アメリカがその将来の投資に関する権利を持つことを提案しているとしています。
トランプ大統領は、ウクライナのゼレンスキー大統領を「選挙なき独裁者」などと呼んで強く批判していて、背景には鉱物資源の権益をめぐる協議で合意に至っていないことへの不満があると指摘されています。
アメリカの一部のメディアは、合意に達すれば両首脳間のぎくしゃくした関係の改善につながる可能性があるという見方を伝えています。