日本新聞: 和歌山「毒物カレー事件」から22年現場の空き地で静かに祈り

和歌山わかやま「毒物どくぶつカレー事件じけん」から22年ねん現場げんばの空き地あきちで静しずかに祈いのり

Jul 25, 2020 11:07

Furigana

平成へいせい10年ねん、和歌山わかやま市しで4人にんが死亡しぼうした「毒物どくぶつカレー事件じけん」から25日にちで22年ねんになります。現場げんばとなった空き地あきちには地元じもとの人ひとが訪おとずれ静しずかに祈いのりをささげました。

平成へいせい10年ねん7月つき25日にち、和歌山わかやま市し園部そのべの夏なつ祭まつりの会場かいじょうで、カレーを食たべた小学生しょうがくせいを含ふくむ4人にんが死亡しぼうし、63人にんがヒ素ひそ中毒ちゅうどくとなった「毒物どくぶつカレー事件じけん」では、近所きんじょに住すむ林はやし真須美ますみ死刑しけい囚しゅう（59）が殺人さつじんなどの罪つみに問とわれ、平成へいせい21年ねんに死刑しけいが確定かくていしました。

林はやし死刑しけい囚しゅうは、再審さいしん＝裁判さいばんのやり直やりなおしを求もとめ、現在げんざい、最高さいこう裁判所さいばんしょに特別とくべつ抗告こうこくしています。

事件じけんから22年ねんとなる25日にち、今いまは空き地あきちになっている夏なつ祭まつりが開ひらかれた現場げんばに地元じもとの人ひとが訪おとずれ、雨あめが降ふる中なか、花束はなたばをたむけたあと静しずかに手てを合あわせ祈いのりをささげていました。

この空き地あきちでは、地元じもとの自治じち会かいが事件じけんの翌年よくねんから、毎年まいとし、慰霊いれい祭さいを開ひらいてきましたが「静しずかに命日めいにちを迎むかえたい」という遺族いぞくからの要望ようぼうで10年ねん前まえからとりやめています。

空き地あきちで手てを合あわせた「カレー事件じけん被害ひがい者しゃの会かい」の杉谷すぎたに安やすし生なま副ふく会長かいちょう（73）は「今いまでも当時とうじのことが鮮明せんめいに浮うかんできます。亡なくなった人ひとを思おもうと胸むねがいたく、怒いかりと悲かなしみを感かんじます。風化ふうかさせないように、献花けんかには来きたられるかぎり来きたいです」と話はなしていました。