Japanese News: 加藤一二三九段「終わってみれば完勝。見事な戦いぶり」

加藤かとう一二三ひふみ九きゅう段だん「終おわってみれば完勝かんしょう。見事みごとな戦たたかいぶり」

Aug 20, 2020 19:08

Furigana

「棋聖きせい」に続つづいて「王位おうい」を獲得かくとくした藤井ふじい聡さとし太たい二に冠かんについて、3年ねん前まえに現役げんえきを引退いんたいした加藤かとう一二三ひふみ九きゅう段だんは「王位おうい戦せんは2日にち制せいの七なな番ばん勝負しょうぶで、将棋しょうぎ界かいでは大型おおがたのタイトル戦せんです。藤井ふじいさんは見事みごとな戦たたかいぶりで終おわってみれば完勝かんしょう。将棋しょうぎの内容ないようもすばらしく見事みごとだった」と評価ひょうかしました。また、二に冠かん達成たっせいと同時どうじに、これまで加藤かとう九きゅう段だんが持もっていた「八はち段だん昇段しょうだん」の最年少さいねんしょう記録きろくも更新こうしんしたことについては、「こんなに早はやく二に冠かんを達成たっせいするとは思おもってもいなかったし、私わたしの記録きろくを抜ぬいて八はち段だんの最年少さいねんしょう記録きろくを更新こうしんしたことも、誠まことにおめでたいことで、お喜よろこびを申し上もうしあげたい」と話はなしていました。

そして、王位おうい戦せんの4回かいの対局たいきょくを振り返ふりかえり、「木村きむらさんの得意とくい戦法せんぽうや考かんがえてきた作戦さくせんに対にたいして、藤井ふじいさんが見事みごとに対応たいおうしていった。藤井ふじいさんは作戦さくせんがうまく、研究けんきゅう熱心ねっしんで、早はやく勝かつすべを知しっている。大変たいへんな将棋しょうぎでも乗り越のりこえて勝かってきている。今いまのところ欠点けってんがないように思おもえる」と指摘してきしました。

そのうえで、「タイトル戦せんでも対局たいきょくごとに強つよくなっていて、これからもどんどん強つよくなると思おもう。優すぐれた才能さいのうの上うえに、研究けんきゅうを怠おこたらない。活躍かつやくは必至ひっしの状態じょうたいと考かんがえます」と笑顔えがおで話はなしていました。

一方いっぽう、タイトルを失うしなった木村きむら一基いっき九きゅう段だんについては、「木村きむらさんはとても魅力みりょく的てきでユニーク。私わたしもよく話はなしましたが、あるとき『私わたしは楽観らっかん派はだがあなたはどうなの』と聞きいたら『超ちょう悲観ひかん派はです』と答こたえた。とても人柄ひとがらが表あらわれていて、余裕よゆうがあっていい棋士きしです」としたうえで、「今回こんかいは千駄ヶ谷せんだがやの受うけ師しも、受うけて、受うけて、残念ざんねんな結果けっかになりましたが、私わたしの年齢ねんれいを考かんがえると、47歳さいはまだまだこれからで、奮起ふんきして大だい活躍かつやくすると思おもっています」とエールを送おくっていました。