アメリカの
トランプ大統領は、
大統領選挙に
向けた
共和党の
全国党大会で
指名受諾演説を
行い、
経済面での
実績をアピールするとともに、
新型コロナウイルスについてワクチンを
早急に
開発して「
撲滅する」と
強調しました。
一方で、
民主党のバイデン
陣営を「
過激な
左派」と
位置づけて
対決姿勢を
鮮明にし、
支持を
訴えました。11
月のアメリカ
大統領選挙に
向けた
与党・
共和党の
全国党大会は
最終日の27
日、トランプ大統領がホワイトハウスで
指名受諾演説に
臨みました。
この中でトランプ大統領は「この選挙は、わが国の歴史でもっとも大切な選挙だ。アメリカンドリームを救うか、それとも社会主義に私たちの大切な運命を破壊させるかを決める選挙だ」と述べるとともに、民主党のバイデン陣営を「過激な左派」と位置づけて、国民に選択を迫りました。
そのうえでアメリカ第一主義を掲げて国内の雇用を確保してきたことや、メキシコとの国境に壁を建設して不法移民対策を強化したことなどを実績としてアピールしました。
外交面では、アメリカで高まる反中感情も念頭に「私は国民との約束を守り、アメリカの歴史上、中国に対して最も強く厳しい姿勢で臨んできた」と述べ、中国への依存を終わらせると強調しました。
そして、世界最悪の被害が出ている新型コロナウイルスへの対応については、バイデン氏が掲げる政策は「経済を壊滅させる」と批判し、みずからは「安全で効果のあるワクチンを年内に手にし、ウイルスを撲滅する」と主張しました。
さらに黒人男性が警察官に背後から銃撃されたことを受け、抗議デモや混乱が起きたことについては「バイデン氏と彼の支持者は党大会期間中、沈黙を貫いた」と非難し「私が大統領であるかぎりは、アメリカ人が安全に平和的に暮らす絶対的な権利を守る」として、“法と秩序”を重視する姿勢を示しました。
トランプ大統領は演説で一貫してバイデン氏を激しく攻撃し、対立の構図を鮮明にしました。
共和・民主両党は、これでともに党大会を終え、およそ2か月後に迫った大統領選挙に向け、選挙戦は激しさを増すことになります。