ASEAN=
東南アジア諸国連合の
ほかアメリカや
中国などが
参加した
一連の
外相会議は、12
日閉幕しました。
アメリカと
中国の
対立が
深まる南シナ海の
問題について
ASEANは
自制を
促すメッセージを
発しましたが、さらなる
緊張の
高まりへの
懸念は
残されたままとなりました。
議長国ベトナムのミン
副首相兼外相は、
ビデオ会議形式で
開かれた
一連の
会議を
終えたあと
会見を
開きました。
領有権争いがある南シナ海の問題をめぐって米中の間では軍事的な緊張も含めて対立が深まっていることに関して、複数の会議で議論が行われたことを示唆し、「ASEANは地域の平和と安定を脅かす争いにとらわれたくはない」と訴えました。
今回の会議でASEANは加盟10か国の外相会議を冒頭に開いて共同声明をまとめ、名指しは避けつつも米中両国を念頭に自制を促すメッセージを発しました。
しかし初日の夜に開かれた東アジアサミットの外相会議では、アメリカのポンペイオ国務長官と中国の王毅外相の双方が改めて相手国を批判しただけでなく、王毅外相は録画したビデオでの参加だったということで、両者はそれぞれ一方的に主張したとみられます。
また12日開かれたARF=ASEAN地域フォーラムでは、両者ともに日程上の都合を理由に参加せず、代理の政府高官の出席にとどまりました。
ASEANは一連の会議を通じて南シナ海の緊張緩和を図りたい考えでしたが、対話の場が十分に生かされたとは言い難い内容となり、さらなる緊張の高まりへの懸念は残されたままとなりました。