菅かん新しん総裁そうさい 改革かいかく意欲いよくある人ひと起用きよう コロナ収束しゅうそく見通みとおせないと解散かいさん困難こんなん

「縦たて割わり 既得きとく権益けんえき 前例ぜんれい主義しゅぎを打倒うちたおしていく」

自民党じみんとうの菅かん新しん総裁そうさいは党とう本部ほんぶで記者きしゃ会見かいけんし、冒頭ぼうとう、「現場げんばに耳みみを傾かたむけながら、何なにがおかしいのか、1つ1つ見極みきわめて仕事しごとを積み重つみかさねてきた。自民党じみんとう総裁そうさいに就任しゅうにんした今いま、おかしな部分ぶぶんがあれば、徹底てってい的てきに見直みなおし、この日本にっぽんの国くにを前まえに進すすめていきたい」と述のべました。

そのうえで「役所やくしょの縦たて割わり、既得きとく権益けんえき、そして前例ぜんれい主義しゅぎ、こうしたものを打倒うちたおして規制きせい改革かいかくをしっかり進すすめていきたい。そして、国民こくみんのために働はたらく内閣ないかくをつくっていきたい。安倍あべ総理そうり大臣だいじんのもとで取とりまとめてきた新型しんがたコロナウイルス対策たいさくなどを実行じっこうに移うつさなければならない」と述のべました。

また「圧倒的あっとうてき大だい多数たすうのもとで総裁そうさいに就任しゅうにんさせていただいた。地方ちほう出身しゅっしんで、地方ちほうの現場げんばをよく知しっていることや、市議会しぎかい議員ぎいんの経験けいけんもあって票ひょうが集あつまったと思おもう」と勝因しょういんを分析ぶんせきしました。

「派閥はばつの弊害へいがいは全まったくない」

菅かん新しん総裁そうさいは、党内とうないの5つの派閥はばつから支援しえんを受うけたことで今後こんごの政権せいけん運営うんえいが派閥はばつの意向いこうに左右さゆうされるのではないか問とわれたのに対にたいし、「縦たて割わり、既得きとく権益けんえき、そして悪あしき前例ぜんれい主義しゅぎを打ち破うちやぶっていくのは私わたしの仕事しごとであり、派閥はばつの弊害へいがいは全まったくない。政策せいさくを説明せつめいし、大おおきな得票とくひょう数すうをきょういただいたので、自分じぶんの目指めざす政治せいじを安定あんていして行いっていける環境かんきょうが整ととのってきたのではないか」と述のべました。

組閣そかく方針ほうしん「思い切おもいきって私わたしの政策せいさく方向ほうこうにある人ひとを登用とうよう」

菅かん新しん総裁そうさいは、組閣そかくの方針ほうしんについて、「安倍あべ政権せいけんを継承けいしょうする方針ほうしんから、『居抜いぬき内閣ないかく』や『小幅こはば改造かいぞう』ではないかということだが、総理そうり大臣だいじんが代かわるわけだから、思い切おもいきって私わたしの政策せいさく方向ほうこうにある人ひとを登用とうようしていく。仕事しごとをしていかないと国民こくみんに申し訳もうしわけない。改革かいかく意欲いよくがあって仕事しごとできる人ひとを結集けっしゅうして国民こくみんのために働はたらく内閣ないかくを作つくっていきたい」と述のべました。

党とう役員やくいん・閣僚かくりょう人事じんじ「改革かいかく意欲いよくのある人ひとを中心ちゅうしんに進すすめる」

菅かん氏しは、党とう役員やくいん・閣僚かくりょう人事じんじについて「総理そうり・総裁そうさいがしっかりした方向ほうこう性せいを示しめして、各かく閣僚かくりょうと一体いったいとなって仕事しごとを行おこなっていく。規制きせい改革かいかくを徹底てっていしてやりたいと思おもっているので、改革かいかく意欲いよくのある人ひと、改革かいかくに理解りかいを示しめしてくれる人ひとを中心ちゅうしんに人事じんじを進すすめていきたい」と述のべました。

また、注目ちゅうもくされる官房かんぼう長官ちょうかん人事じんじについて「総合そうごう的てきな力ちからがある人ひとがやはり1番ばん落ち着おちつくのではないか」と述のべました。

二に階かい氏しと麻生あそう氏しは「極きわめて政権せいけん運営うんえいで重要じゅうような2人にん」

二に階かい幹事かんじ長ちょうと麻生あそう副ふく総理そうり兼けん財務ざいむ大臣だいじんを続投ぞくとうさせるかどうかについて、「内閣ないかくと党とうの要ようであり、極きわめて政権せいけん運営うんえいで重要じゅうような2人にんだ。続投ぞくとうさせるかどうかはまだ決きめていない」と述のべるにとどめました。

また森山もりやま国会こっかい対策たいさく委員いいん長ちょうについては「本当ほんとうにすばらしい国会こっかい対策たいさく委員いいん長ちょうで、政治せいじ経験けいけんも豊ゆたかであり、能力のうりょくを大変たいへん高たかく評価ひょうかしているが、人事じんじをどうするかは全まったく決きめていない」と述のべました。

総裁そうさい選挙せんきょをともに戦たたかった石破いしば元もと幹事かんじ長ちょうと岸田きしだ政務せいむ調査ちょうさ会長かいちょうの起用きようについては、「総裁そうさい選挙せんきょが終おわった時点じてんですべて終了しゅうりょうし、自民党じみんとうの旗はたのもとに一致いっち団結だんけつしてこの国くにを前まえに進すすめていく。適材てきざい適所てきしょ、改革かいかく意欲いよくのある人ひとがいろいろな派閥はばつに散ちらばっているので、そうした観点かんてんから登用とうようしていきたい」と述のべました。

一方いっぽう、民間みんかんからの閣僚かくりょうの登用とうようについては「まだ決きめていない」と述のべました。

衆議院しゅうぎいんの解散かいさん「新型しんがたコロナが下火したびにならなければ難むずかしい」

菅かん新しん総裁そうさいは、衆議院しゅうぎいんの解散かいさんについて、「新型しんがたコロナウイルス問題もんだいを収束しゅうそくしてほしいということと、経済けいざいを再生さいせいさせてほしいというのが、国民こくみんの大おおきな声こえだ。専門せんもん家かの見方みかたが完全かんぜんに下火したびになってきたということでなければ、なかなか難むずかしいのではないかと思おもう」と述のべました。

そのうえで「せっかく総裁そうさいに就任しゅうにんした。仕事しごとをしたいので、収束しゅうそくも徹底てっていして行いっていきたい。衆議院しゅうぎいん議員ぎいんの残のこりの任期にんきが1年ねんしかないので、解散かいさんの時期じきはなかなか悩なやましい問題もんだいであり、収束しゅうそくしたらすぐやるかというとそんなことでもない。全体ぜんたいを見みながら判断はんだんしたい」と述のべました。

「憲法けんぽう改正かいせいに挑戦ちょうせんしていきたい」

菅かん新しん総裁そうさいは、憲法けんぽう改正かいせいについて「自民党じみんとうは、憲法けんぽう改正かいせいを党是とうぜとして立党りっとうされた政党せいとうだ。憲法けんぽうは、制定せいていから70年ねん以上いじょうたって、現実げんじつとそぐわないことがたくさんあり、自民党じみんとうは4項目こうもくの改正かいせい案あんを決定けっていした。この4項目こうもくを中心ちゅうしんに、国会こっかいでそれぞれの政党せいとうの立場たちばを明確めいかくにし、まず、憲法けんぽう審査しんさ会かいを動うごかしていく。そして、国民こくみんの雰囲気ふんいきを高たかめていくことも大事だいじだ。総裁そうさいとして、憲法けんぽう改正かいせいに挑戦ちょうせんしていきたい」と意欲いよくを示しめしました。

北方ほっぽう領土りょうど問題もんだい「4島とうの帰属きぞくを明確めいかくにしたうえで交渉こうしょうしていく」

自民党じみんとうの菅かん新しん総裁そうさいはロシアとの北方ほっぽう領土りょうど問題もんだいを含ふくむ平和へいわ条約じょうやく交渉こうしょうについて、「4島とうの帰属きぞくを明確めいかくにしたうえで交渉こうしょうしていく。安倍あべ総理そうり大臣だいじんとプーチン大統領だいとうりょうとの間まには、極きわめて信頼しんらい感かんがある。もっと言いうと、森元もりもと総理そうり大臣だいじんとプーチン大統領だいとうりょうとも、ものすごく信頼しんらい感かんがある。『安倍あべ外交がいこう』についても森元もりもと総理そうり大臣だいじんからいろいろな助言じょげんをいただいて進すすめてきていることも事実じじつなので、外交がいこうは総合そうごう力りょくだから、ありとあらゆるものを駆使くしする中なかで進すすめていく」と述のべました。

省庁しょうちょう改革かいかく「象徴しょうちょうとして『デジタル庁ちょう』つくる」

菅かん新しん総裁そうさいは、省庁しょうちょう改革かいかくについて、「その象徴しょうちょうとして、思い切おもいきって、『デジタル庁ちょう』をつくる。法ほう改正かいせいにむけて早速さっそく準備じゅんびをしていきたい」と述のべました。

そのうえで、「私わたしが今いま、官房かんぼう長官ちょうかんをやっているからではなく、省庁しょうちょうも改革かいかくに前向まえむきにならないと立たちゆかなくなるという考え方かんがえかたの人ひとが非常ひじょうに大おおきくなってきていると思おもっている。目標もくひょうを決きめたら、それに向むかって進すすんでいきたい」と述のべました。