菅かん首相しゅしょう 安倍あべ政権せいけん継承けいしょう コロナ対策たいさくと経済けいざいの再生さいせいに全力ぜんりょく 初はつ会見かいけんで

安倍あべ政権せいけんの継承けいしょうが使命しめい

菅かん総理そうり大臣だいじんは、「第だい2次じ安倍あべ政権せいけんの官房かんぼう長官ちょうかんとして、日本にっぽん経済けいざいの再生さいせい、外交がいこう・安全あんぜん保障ほしょうの再さい構築こうちく、全ぜん世代せだい型がた社会しゃかい保障ほしょう制度せいどの実現じつげんというこの国くにの未来みらいを左右さゆうする重要じゅうよう課題かだいに取り組とりくんできた。ことしに入はいってからは、新型しんがたコロナウイルス感染かんせん症しょうの拡大かくだいと、戦後せんご最大さいだいの経済けいざいの落ち込おちこみといった、経験けいけんしたことのない事態じたいに真正面まっしょうめんから対処たいしょしてきた」と述のべました。

そのうえで、「今回こんかい、安倍あべ前ぜん総理そうり大臣だいじんが病気びょうきのため、道みち半なかばで退しりぞかれることになった。前ぜん総理そうり大臣だいじんの無念むねんの思おもいを推察すいさつする。この国難こくなんにあたって、政治せいじの空白くうはくは決けっして許ゆるされない。この危機ききを乗り越のりこえて、すべての国民こくみんが安心あんしんして生活せいかつを取り戻とりもどすためには、安倍あべ政権せいけんが進すすめてきた取り組とりくみをしっかり継承けいしょうして前まえに進すすめていく。そのことが、私わたしに課かされた使命しめいだと認識にんしきしている」と述のべました。

経済けいざい再生さいせいは最さい重要じゅうよう課題かだい

菅かん総理そうり大臣だいじんは、「経済けいざいの再生さいせいは、引き続ひきつづき、政権せいけんの最さい重要じゅうよう課題かだいだ。金融きんゆう緩和かんわ、財政ざいせい投資とうし、成長せいちょう戦略せんりゃくの3本ほんを柱はしらとするアベノミクスを継承けいしょうし、今後こんごとも一層いっそうの改革かいかくを進すすめていく。バブル崩壊ほうかい後ご、最高さいこうの経済けいざい状態じょうたいだったが、新型しんがたコロナウイルスが発生はっせいした。まずは、この危機ききを乗り越のりこえたうえで、ポストコロナの社会しゃかいの構築こうちくに向むけて、集中しゅうちゅう的てきに改革かいかくし、必要ひつような投資とうしを行おこない、再ふたたび強つよい経済けいざいを取り戻とりもどしたい」と述のべました。

最さい優先ゆうせん課題かだいは新型しんがたコロナウイルス対策たいさく

菅かん総理そうり大臣だいじんは、「取り組とりくむべき最さい優先ゆうせんの課題かだいは新型しんがたコロナウイルス対策たいさくだ。欧米おうべい諸国しょこくのような爆発ばくはつ的てきな感染かんせん拡大かくだいは絶対ぜったいに阻止そしし、国民こくみんの命いのちと健康けんこうを守り抜まもりぬき、社会しゃかい経済けいざい活動かつどうとの両立りょうりつを目指めざす。そうしなければ、国民こくみん生活せいかつが成り立なりたたなくなる。これまでの経験けいけんを生いかしてメリハリのきいた感染かんせん対策たいさくを行おこない、検査けんさ体制たいせいを充実じゅうじつさせ、必要ひつような医療いりょう体制たいせいを確保かくほしたうえで、来年らいねん前半ぜんはんまでにすべての国民こくみんに行いきわたるワクチンの確保かくほを目指めざす」と述のべました。

デジタル庁ちょうを新設しんせつする

菅かん総理そうり大臣だいじんは、「行政ぎょうせいのデジタル化かのカギは、マイナンバーカードだ。役所やくしょに行いかなくても、あらゆる手続てつづきができる社会しゃかいを実現じつげんするためには、マイナンバーカードが不可欠ふかけつだが、普及ふきゅうが進すすんでいない。複数ふくすうの省庁しょうちょうに分わかれている関連かんれん政策せいさくを取とりまとめて、強力きょうりょくに進すすめる体制たいせいとして、デジタル庁ちょうを新設しんせつする」と述のべました。

官房かんぼう長官ちょうかん在任ざいにん中ちゅう 危機きき管理かんりのあらゆる案件あんけんに対応たいおう

菅かん総理そうり大臣だいじんは、「7年ねん8か月かげつの官房かんぼう長官ちょうかんとしての在任ざいにん中ちゅう、危機きき管理かんりの責任せきにん者しゃとして、あらゆる案件あんけんに対応たいおうしてきた。弾道だんどうミサイルなどの安全あんぜん保障ほしょう上じょうの脅威きょういや、自然しぜん災害さいがい、海外かいがい在留ざいりゅうの日本にっぽん国民こくみんへのテロの危険きけんなど、さまざまな危機きき事態じたいに迅速じんそくかつ適切てきせつに対処たいしょしてきた」と述のべました。

地方ちほうの活性かっせい化かに取り組とりくむ

菅かん総理そうり大臣だいじんは、「地方ちほうから東京とうきょうに来きた人ひとたちは、自分じぶんを育そだててくれたふるさとに何なんらかの形かたちで貢献こうけんしたい、何なんらかの形かたちで絆きずなを持もち続つづけたいと思おもっているに違ちがいないという考え方かんがえかたから、ふるさと納税のうぜいを発案はつあんした。官僚かんりょうの反対はんたいがあったが、多おおくの国民こくみんに利用りようしてもらっている。今後こんごもこうした取り組とりくみを中心ちゅうしんに、地方ちほうの活性かっせい化かに取り組とりくんでいきたい」と述のべました。

日にち米べい同盟どうめいを基軸きじく 拉致らち問題もんだいの解決かいけつに全力ぜんりょく

菅かん総理そうり大臣だいじんは、「わが国わがくにを取り巻とりまく環境かんきょうが一層いっそう厳きびしくなるなか、機能きのうする日にち米べい同盟どうめいを基軸きじくとした政策せいさくを展開てんかいしていく考かんがえだ。国益こくえきを守り抜まもりぬくため、『自由じゆうで開ひらかれたインド太平洋たいへいよう』を戦略せんりゃく的てきに推進すいしんするとともに、中国ちゅうごく、ロシアを含ふくむ近隣きんりん諸国しょこくとの安定あんてい的てきな関係かんけいを築きずいていきたい」と述のべました。

そのうえで、「戦後せんご外交がいこうの総そう決算けっさんを目指めざし、特とくに拉致らち問題もんだいの解決かいけつに全力ぜんりょくを傾かたむける。この2年間ねんかん、拉致らち問題もんだい担当たんとう大臣だいじんを兼務けんむし、この問題もんだいに取り組とりくんできた。米国べいこくをはじめとする関係かんけい国こくと緊密きんみつに連携れんけいし、すべての拉致らち被害ひがい者しゃの1日にちも早はやい帰国きこくを実現じつげんすべく、引き続ひきつづき全力ぜんりょくで取り組とりくんでいく」と述のべました。

安心あんしんして子こどもを産うみ育そだてることができる社会しゃかい整備せいびを

菅かん総理そうり大臣だいじんは、「少子しょうし化か対策たいさくは、わが国わがくにの長年ながねんの課題かだいだ。若わかい人ひとたちが将来しょうらいも安心あんしんできる全ぜん世代せだい型がた社会しゃかい保障ほしょう制度せいどを構築こうちくしていきたい。待機たいき児童じどうは、72万まん人にん分ぶんの保育ほいくの受け皿うけざらの整備せいびを進すすめ、去年きょねんは調査ちょうさ開始かいし以来いらい、最少さいしょうの1万まん2000人にんだった。今後こんご、保育ほいくサービスを拡充かくじゅうし、この問題もんだいに終止符しゅうしふをうっていきたい」と述のべました。

また、「出産しゅっさんを希望きぼうする世帯せたいを広ひろく支援しえんし、ハードルを少すこしでも下さげていくために、不妊ふにん治療ちりょうへの保険ほけん適用てきようを実現じつげんする。安心あんしんして子こどもを産うみ育そだてることができる社会しゃかい、女性じょせいが健康けんこうに活躍かつやくすることができる社会しゃかいや環境かんきょうをしっかり整備せいびしていきたい」と述のべました。

「桜さくらを見みる会かい」は中止ちゅうししたい

菅かん総理そうり大臣だいじんは、「安倍あべ政権せいけん発足ほっそく以来いらい、『桜さくらを見みる会かい』の招待客しょうたいきゃくが多おおくなったのは事実じじつだと思おもっている。最近さいきん、この会かいのあり方ありかたには批判ひはんがあり、総理そうり大臣だいじん就任しゅうにんを機きに、来年らいねん以降いこう、『桜さくらを見みる会かい』は中止ちゅうししたい」と述のべました。

衆議院しゅうぎいん解散かいさんは時間じかんの制約せいやくも視野しやに

菅かん総理そうり大臣だいじんは、衆議院しゅうぎいんの解散かいさん・総そう選挙せんきょについて、「新あたらしい内閣ないかくに国民こくみんが期待きたいし、求もとめていることは、新型しんがたコロナウイルスの感染かんせんを何なんとか早はやく収束しゅうそくさせ、同時どうじに経済けいざいをしっかり立て直たてなおすことだ。感染かんせん拡大かくだい防止ぼうしと経済けいざいの両立りょうりつにまず全力ぜんりょくを挙あげて取り組とりくみ、一いち人にん一いち人にんが安心あんしんして元もとどおりに生活せいかつできることを一刻いっこくも早はやく実現じつげんしたい」と述のべました。そのうえで、「いずれにせよ1年ねん以内いないに衆議しゅうぎ院いんは解散かいさん総そう選挙せんきょがある。時間じかんの制約せいやくも視野しやに入いれながら考かんがえていきたい」と述のべました。

行政ぎょうせいの縦たて割わり 既得きとく権益けんえき打破だは 規制きせい改革かいかくを全力ぜんりょく

菅かん総理そうり大臣だいじんは、ダムの大半たいはんが洪水こうずい対策たいさくに活用かつようされていなかったことや、携帯けいたい電話でんわの料金りょうきんが高たかすぎることを指摘してきし、「他たにも、当たり前あたりまえではない、いろいろなことがある。それらを見逃みのがさず、現場げんばの声こえに耳みみを傾かたむけて、何なにが足たりないのかをしっかりと見極みきわめたうえで、大胆だいたんに実行じっこうする。これが私わたしの信念しんねんだ。今後こんごも揺ゆらがず行おこなっていきたい」と述のべました。

また、「私わたしが目指めざす社会しゃかい像ぞうは、『自助じじょ、共助きょうじょ、公おおやけ助すけ、そして絆きずな』だ。まずは自分じぶんでやってみる。そして、家族かぞく、地域ちいきでお互おたがいに助け合たすけあう。そのうえで、政府せいふが、セーフティーネットでお守おまもりする。こうした国民こくみんから信頼しんらいされる政府せいふを目指めざす。そのためには、行政ぎょうせいの縦たて割わり、既得きとく権益けんえき、そして、悪あしき前例ぜんれい主義しゅぎを打ち破うちやぶって、規制きせい改革かいかくを全力ぜんりょくで進すすめる。国民こくみんのためになる、国民こくみんのために働はたらく内閣ないかくを作つくり、期待きたいに応こたえていきたい」と述のべました。

規制きせい改革かいかく この政権せいけんのど真ん中まんなか

菅かん総理そうり大臣だいじんは、「7年ねん8か月かげつ、官房かんぼう長官ちょうかんを務つとめる中なかで、なかなか進すすまない政策せいさく課題かだいは、だいたい役所やくしょの縦たて割わりや前例ぜんれい主義しゅぎが壁かべになってできなかった。縦たて割わりと既得きとく権益けんえき、悪あしき前例ぜんれいを打破だはして、規制きせい改革かいかくを進すすめていく」と述のべました。

そのうえで、行政ぎょうせい改革かいかく担当たんとう大臣だいじんに河野こうの太郎たろう氏しを起用きようしたことについて、「例たとえば、『縦たて割わり110番ばん』みたいな、国民こくみんからの『こんなことが現実げんじつに起おきている』といった意見いけんを参考さんこうにしたらどうだと河野こうの大臣だいじんに指示しじした。問題もんだいがあることは、すべて河野こうの大臣だいじんのところでまとめて、国くにとして対応たいおうする。私わたし自身じしんが、規制きせい改革かいかくをこの政権せいけんのど真ん中まんなかに置おいているので、河野こうの大臣だいじんと私わたしとで、しっかりやっていきたい」と述のべました。

拉致らち解決かいけつは不ふ退転たいてんの決意けつい

菅かん総理そうり大臣だいじんは、「拉致らち被害ひがい者しゃの家族かぞくが高齢こうれいとなる中なか、解決かいけつには一刻いっこくも猶予ゆうよがない。引き続ひきつづき、アメリカと緊密きんみつに連携れんけいしながら、不ふ退転たいてんの決意けついで、みずからが先頭せんとうに立たって取り組とりくんでいきたい」と述のべました。

また、ことし6月つきに、横田よこためぐみさんの父親ちちおやの滋しげるさんが亡なくなったことに触ふれ、「めぐみさんとお父おとうさんを引き合ひきあわすことができず、滋しげるさんがお亡なくなりになられ、本当ほんとうに申し訳もうしわけない思おもいでいっぱいだ」と述のべました。

「Ｇｏ Ｔてぃ-ｏお-キャンペーン」観光かんこうや飲食いんしょくなど支援しえん

菅かん総理そうり大臣だいじんは、新型しんがたコロナウイルスの影響えいきょうで落ち込おちこんだ消費しょうひを喚起かんきするための「Ｇｏ Ｔてぃ-ｏお-キャンペーン」について、「感染かんせん対策たいさくをしっかり講こうじることを前提ぜんていに、観光かんこう、飲食いんしょく、イベント、商店しょうてん街がいなど、ダメージを受うけた方々かたがたを支援しえんする。『Ｇｏ Ｔてぃ-ｏお-トラベル』では、7月つきのスタート以来いらい、のべ1300万まん人にんに利用りようしていただいたが、利用りよう者しゃの感染かんせん者しゃは10人にんにとどまっており、今後こんごもちゅうちょなく対策たいさくを講こうじたい」と述のべました。

コロナ対策たいさくに集中しゅうちゅうしたい

菅かん総理そうり大臣だいじんは、記者きしゃ団だんから、「『桜さくらを見みる会かい』の中止ちゅうしを決きめるのに、安倍あべ・前ぜん総理そうり大臣だいじんなど誰だれかに相談そうだんしたか」と問とわれたのに対にたいし、「これから予算よさん要求ようきゅうすることになっているが、それよりも、今いま、大事だいじなのはコロナ対策たいさくだ。対策たいさくに集中しゅうちゅうしたいという強つよい思おもいの中なかで、私わたしが総理そうり大臣だいじんになって、予算よさん要求ようきゅうをしないと決きめた。安倍あべ・前ぜん総理そうり大臣だいじんも、従前じゅうぜんから予算よさん要求ようきゅうについては否定ひてい的てきだった」と述のべました。