日本新聞: ボーイング747型機製造終了最後の機体は米貨物航空会社へ

ジャンボ機じゃんぼきの愛称あいしょうで親したしまれたボーイング747型がた機きの製造せいぞうが終了しゅうりょうし、最後さいごの機体きたいがアメリカの貨物かもつ航空こうくう会社かいしゃに引き渡ひきわたされました。海外かいがい旅行りょこうの普及ふきゅうをけん引けんいんし、世界せかいの大量たいりょう輸送ゆそう時代じだいを支ささえた航空こうくう機きの製造せいぞうが幕まくを閉とじました。

アメリカの大手おおて航空こうくう機きメーカーボーイングは31日にち、アメリカ西部せいぶワシントン州しゅうシアトル近郊きんこうにあるエバレット工場こうじょうで、最後さいごの機体きたいの引き渡ひきわたしを記念きねんする式典しきてんを開ひらきました。

1574機き目めとなる機体きたいは貨物かもつ専用せんようタイプで、アメリカの貨物かもつ航空こうくう会社かいしゃに納入のうにゅうされました。

式典しきてんでボーイングのカルフーンCEOはこの機体きたいに関かかわった世界せかいの人ひとたちに感謝かんしゃすると話はなしました。

ジャンボ機じゃんぼきと呼よばれた747型がた機きは1970年ねんに日本にっぽんの空そらに登場とうじょうしました。

最大さいだいで500人にん以上いじょうが乗のることができ、一いち度どに多おおくの乗客じょうきゃくを運はこべることから航空こうくう運賃うんちんの引き下ひきさげにもつながって、海外かいがい旅行りょこうを身近みぢかなものにし、世界せかいの大量たいりょう輸送ゆそう時代じだいを支ささえてきました。

しかし、

▽エンジンが4つあり、今いまでは主流しゅりゅうとなっているエンジンが2つの機体きたいより燃費ねんぴ効率こうりつが悪わるいことや、

▽大型おおがた機きによる運航うんこうが世界せかいの航空こうくう需要じゅようと合あわなくなったことなどから、

世界せかいの航空こうくう会社かいしゃは次々つぎつぎと旅客機りょかくきとしての747型がた機きを退役たいえきさせました。

最近さいきんは主おもに貨物かもつ機きとして運航うんこうされていますが、ボーイングとしては需要じゅようが落ち込おちこんでいることを理由りゆうに製造せいぞうを中止ちゅうししました。

日本にっぽんの初代しょだい政府せいふ専用せんよう機きや米こめ「エアフォース・ワン」にも

ボーイング747型がた機きは1969年ねんに初はつ飛行ひこうに成功せいこうし、1970年ねんに世界せかいの空そらにデビューしました。長ながさが70メートル程度ていど、垂直すいちょく尾翼びよくまでの高たかさは建物たてもの6階かい建だてほどもある巨大きょだいな航空こうくう機きです。

客室きゃくしつは世界せかいで初はじめて2本ほんの通路つうろが導入どうにゅうされ、当時とうじ主流しゅりゅうだった旅客機りょかくきの2倍ばい以上いじょうの乗客じょうきゃくを乗のせることができ、世界せかいの航空こうくう会社かいしゃがこぞって導入どうにゅうを図はかりました。特徴とくちょう的てきな2階かい部分ぶぶんにはラウンジを設置せっちする航空こうくう会社かいしゃもあり、空そらの旅たびを一変いっぺんさせました。

日本にっぽんでは1970年ねんに日本にっぽん航空こうくうが導入どうにゅうし、ホノルル線せんとロサンゼルス線せんに就航しゅうこう。日本にっぽん航空こうくうはその後そのご累計るいけいで110機き余あまりを保有ほゆうし、世界せかいで最もっとも多おおく747型がた機きを運航うんこうした航空こうくう会社かいしゃです。