子どもを
中心に
感染し
激しいせきが
続く「
百日せき」の
流行が
続いています。
儿童为中心感染并持续剧烈咳嗽的“百日咳”疫情仍在持续。
4月20日までの1週間に全国の医療機関から報告された患者数は1884人と、前の週から600人あまり増え4週連続で過去最多となりました。
截至4月20日的一周内,全国医疗机构报告的患者人数为1884人,比前一周增加了600多人,连续第四周创下历史新高。
百日せきは激しいせきが続く細菌性の感染症で、特に生後6か月以下の乳児が感染すると重症化して死亡するおそれもあります。
百日咳是一种持续剧烈咳嗽的细菌感染,特别是出生6个月以下的婴儿感染后可能会重症化甚至死亡。
国立健康危機管理研究機構によりますと、4月20日までの1週間に全国の医療機関から報告された患者数は1884人で、前の週から600人あまり増え、今の方法で記録を取り始めた2018年以降で最も多くなりました。
根据国立健康危机管理研究机构的数据,截至4月20日的一周内,全国医疗机构报告的患者人数为1884人,比前一周增加了600多人,是自2018年采用现行记录方式以来最多的一次。
患者数が過去最多となるのは4週連続です。
都道府県ごとにみますと
▽兵庫県で134人
▽新潟県で127人
▽東京都で116人
▽大阪府で110人
▽福岡県で102人
などとなっています。
按都道府县来看,兵库县为134人,新潟县为127人,东京都为116人,大阪府为110人,福冈县为102人等。
またことしこれまでの累計の患者数は9336人と、すでに去年1年間の患者数を5000人あまり上回っています。
截至今年为止的累计患者人数为9336人,已经比去年全年患者人数多出了5000多人。
今シーズンは患者数の増加に伴いワクチンを接種する前の乳児が死亡したり、重症化したりするケースが報告されているほか、これまで治療に使われてきた抗菌薬が効かない「耐性菌」に感染するケースも各地で報告されています。
本季由于患者人数增加,报告了在接种疫苗前的婴儿死亡或病情加重的病例,此外,各地还报告了感染过去用于治疗但已无效的“耐药菌”的病例。
日本小児科学会は生後2か月を迎えたら、速やかに定期接種のワクチンを接種するなど、重症化リスクの高い乳児が感染しないよう、対策を呼びかけています。
日本儿科学会呼吁采取措施,防止高风险婴儿感染,例如一旦婴儿满两个月就应尽快接种定期疫苗。
“妊婦にワクチン接種で効果”研究結果も
「百日せき」の流行に伴いワクチンを接種する前の乳児が死亡したり、重症化したりするケースが各地で報告されています。
“有研究结果显示‘对孕妇接种疫苗有效’,随着百日咳的流行,各地报告了在接种疫苗前的婴儿死亡或病情加重的案例。”
大阪公立大学などでつくる国の研究班は妊婦にワクチンを接種することで感染を防ぐ「抗体」が生まれたばかりの乳児に移ることが確認できたなどとする研究結果をまとめ「妊婦への接種は欧米でも行われており、日本でも有益な方法だと示すことができたのではないか」としています。
大阪公立大学等组成的国家研究小组总结了一项研究结果,确认了通过给孕妇接种疫苗,可以将预防感染的“抗体”转移给刚出生的婴儿。研究小组表示:“孕妇接种疫苗在欧美国家也已实施,我们认为这项研究能够表明这种方法在日本同样是有益的。”
この研究を行ったのは、大阪公立大学などでつくる厚生労働省の研究班です。
这项研究是由大阪公立大学等组成的厚生劳动省研究小组进行的。
百日せきは激しいせきが続く細菌性の感染症で、生後6か月以下の子どもが感染すると重症化して死亡するおそれがあり、国は生後2か月からワクチン接種を呼びかけています。
百日咳是一种由细菌引起的持续剧烈咳嗽的传染病,如果6个月以下的婴儿感染,可能会发展为重症甚至导致死亡,因此国家呼吁从婴儿2个月大开始接种疫苗。
一方、研究班によりますと、アメリカなどでは乳児への接種に加えて、生後まもない子どもの感染を防ぐ効果があるとして妊婦にワクチンを接種し、乳児に抗体を移行させるいわゆる「母子免疫」が普及していますが、国内で使われているワクチンについては妊婦への接種の効果や安全性を詳しく調べたデータはないということです。
另一方面,据研究小组称,在美国等国家,除了对婴儿进行接种之外,还通过给孕妇接种疫苗,以防止新生儿感染,从而将抗体传递给婴儿,这种所谓的“母子免疫”已被广泛采用。然而,关于在日本国内使用的疫苗,目前还没有详细研究孕妇接种的效果和安全性的数据。
このため、研究班はおととし、ワクチン接種のあとに出産した81人を対象に、百日せきを引き起こす細菌の働きを抑える2種類の抗体が乳児に移行したかどうか調べました。
因此,研究小组在前年以81名在接种疫苗后分娩的女性为对象,调查了能抑制引发百日咳的细菌作用的两种抗体是否转移到了婴儿体内。
その結果、接種する前の母親の血液と、接種後にへその緒から採ったさい帯血を比べると、抗体の量は接種後の方が7倍から12倍ほど多く、研究班では乳児にも抗体が移ることが確認できたとしています。
因此,将接种前母亲的血液与接种后从脐带采集的脐带血进行比较后发现,接种后的抗体数量大约是接种前的7倍到12倍,研究小组确认抗体也能传递给婴儿。
また、別のクリニックで接種した470人分のデータを分析したところ、安全性も問題はなかったとしています。
此外,对在另一家诊所接种的470人的数据进行分析后,也确认了安全性没有问题。
大阪公立大学 大藤さとこ准教授
「妊婦への接種は海外では40か国以上で行われていて、日本でも有益な方法だと示すことができたのではないか。
大阪公立大学的大藤聪子副教授表示:“在海外已有40多个国家对孕妇接种疫苗,日本也能够证明这是一种有益的方法。”
接種への
判断や
国の
政策に
役立ててほしい」
学会「接種検討の妊婦は主治医と相談を」
日本産科婦人科学会は妊婦への百日せきワクチン接種について国内外での接種の状況や考え方を示す医師向けの文書を公表しています。
「希望这能为接种的判断和国家政策提供帮助」学会表示:「正在考虑接种的孕妇应与主治医生商量」。日本产科妇科学会已经公布了面向医生的文件,介绍了国内外孕妇接种百日咳疫苗的现状和相关观点。
それによりますと、オーストラリアや欧米諸国では、妊娠後期の妊婦に対し百日せきを含む3種混合ワクチンを接種し、母親から乳児に抗体を移行させ、重症化を予防するいわゆる「母子免疫」が推奨されているとした上で、海外で使われているワクチンは日本ではまだ承認されておらず「母子免疫」は進んでいないとしています。
据此,澳大利亚和欧美国家建议对孕晚期的孕妇接种包含百日咳的三联疫苗,通过母亲将抗体转移给婴儿,以预防婴儿重症化,这就是所谓的“母婴免疫”。但海外使用的疫苗在日本尚未获得批准,因此“母婴免疫”在日本尚未普及。
一方、日本で使われている3種混合ワクチンは、妊婦も接種が可能で、最近の研究では乳児に抗体が移行することも確認されていることから活用が考慮されるとしていますが、現時点では乳児の重症化を予防する効果は証明されていないことに留意してほしいとしています。
另一方面,在日本使用的三联疫苗也可以给孕妇接种,最近的研究还确认了抗体会转移给婴儿,因此建议考虑使用该疫苗,但需要注意的是,目前尚未证明其对预防婴儿重症化有明确效果。
日本大学医学部 川名敬主任教授(日本産科婦人科学会で今回の考え方をまとめる)
「海外で妊婦に使われているワクチンを日本に導入できれば一番安全で安心だが今の時点でその動きはないので日本で使っているワクチンが母子免疫ワクチンとして使えるかどうかこれから検討していくことになると思う。
日本大学医学部川名敬主任教授(在日本产科妇科学会总结此次观点)表示:“如果能将海外用于孕妇的疫苗引进日本,是最安全、最安心的做法,但目前还没有这样的动向,因此今后将会探讨日本现有的疫苗是否可以作为母婴免疫疫苗使用。”
ワクチン
接種によって
妊婦の
抗体が
乳児に
移行することが
確かめられたのは
大きいことだが、
まだ少数を
対象にした
研究なので
実際に
接種する
医師も
慎重に
判断することに
なる。
通过疫苗接种,孕妇的抗体能够转移到婴儿体内这一点已经得到了证实,这是一项重要的发现,但由于目前的研究对象数量较少,实际进行接种的医生仍需谨慎判断。
接種を
検討する
妊婦は
主治医の
産科の
医師と
相談し、リスクを
判断した
上で
決めてほしい」。
正在考虑接种疫苗的孕妇应与主治产科医生进行咨询,在评估风险后做出决定。